イングランドの元主将デイヴィッド・ベッカムがナイトに叙勲 チャールズ3世が剣を手に授与式

英王チャールズ3世がベッカムにナイトの称号を正式に授与。(写真/AP通信)
英王チャールズ3世がベッカムにナイトの称号を正式に授与。(写真/AP通信)
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イングランド代表の元キャプテンでサッカー界の象徴的存在であるデイヴィッド・ベッカム氏(Sir David Beckham、50)が、サッカーおよび英国社会への功績を称えられ、チャールズ3世(King Charles)から正式に「ナイト(Knight)」の爵位を授与された。

ベッカムは11月4日、妻ヴィクトリア(Victoria Beckham)と両親に付き添われ、バークシャー(Berkshire)で行われた叙勲式に出席。国王自らの剣によってナイトの称号を授与された。実はベッカムは2025年初頭、すでに「国王誕生日叙勲名簿(Birthday Honours List)」に選出されており、今回の授与は“予告された栄誉”でもあった。

授与式後、ベッカムは「このような名誉を受けることができて非常に誇りに思う。私は自分の国を愛しているし、君主制が私の家族にとってどれほど大切かを常に強調してきた。世界中を旅する機会を得られたことは、私にとって誇りそのものだ」とコメントした。

輝かしいキャリアと実績

ベッカムは、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)とレアル・マドリード(Real Madrid)で活躍した名ミッドフィールダー。イングランド代表として通算115試合に出場し、2000年から2006年まで6年間キャプテンを務めた。ワールドカップ3大会、欧州選手権2大会に出場し、「スリー・ライオンズ(The Three Lions)」を率いた。

1992年にマンチェスター・ユナイテッドのユースから頭角を現し、同クラブで11年間プレー。2003年には移籍金2500万ポンド(約50億円)でスペインの名門レアル・マドリードに加入した。その後、アメリカ・メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(LA Galaxy)へ移籍し、アメリカサッカーの知名度と人気向上に大きく貢献。LA在籍中にはACミラン(AC Milan)への短期レンタルも経験し、2013年にはフランス・パリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain)で現役を引退した。

英王チャールズ3世(左)がベッカム氏をナイトに叙勲。(AP通信)
英王チャールズ3世(左)がベッカムにナイトの称号を授与。(写真/AP通信)
英王チャールズ3世がベッカム氏(左)をナイトに叙勲し、妻のヴィクトリア氏も同行した。(AP通信)
英王チャールズ3世(左)がベッカムにナイトの称号を授与。妻ヴィクトリアも式典に同席し、その瞬間を見届けた。(写真/AP通信)

フットボールを超えた国際的アイコン

ベッカムはその端正なルックスとプレースタイルで“世界的スター”となり、妻ヴィクトリアも元スパイス・ガールズ(Spice Girls)のメンバーとして名を馳せた。1999年に結婚し、3男1女の父となった。

イングランドの引退したサッカー界の巨星、元イングランド代表チームのキャプテン、ベッカム氏。(AP通信)
イングランドの元サッカー代表キャプテンであるレジェンド、デイヴィッド・ベッカム。(写真/AP通信)

現役引退後も、ベッカムの影響力は衰えることなく、SNSでの発信やブランド経営を通じて国際的な注目を維持している。さらに、2012年ロンドン五輪の招致に尽力し、英国政府を支援したことでも知られる。また、2005年以降はユニセフ(UNICEF)の親善パートナーとして活動し、協力10周年の節目には、彼の名を冠した「7 Fund」が設立され、子ども支援活動を続けている。

実業家としての現在

現在のベッカムは、リオネル・メッシ(Lionel Messi)が所属するMLSのインテル・マイアミ(Inter Miami CF)の共同オーナーを務めるほか、現役時代の盟友ゲイリー・ネヴィル(Gary Neville)と共に、イングランド4部リーグ(EFLリーグ2)のサルフォード・シティ(Salford City)を共同所有している。

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