【全文】台湾国慶節で韓国瑜立法院長が異例の原稿外発言 大リコール批判、「偽りの民主主義、真の独裁と見られてはならない」

国慶大会の主席を務めた韓国瑜立法院長は、あいさつで原稿にない発言を展開した。(柯承惠撮影)
国慶大会の主席を務めた韓国瑜立法院長は、あいさつで原稿にない発言を展開した。(柯承惠撮影)

台湾は10日、国慶節(双十節、10月10日)を迎えた。国慶節準備委員会の主任委員で、記念式典の大会主席も務める韓国瑜(かん・こくゆ)立法院長(国会議長に相当)は、あいさつの後半で準備委員会が事前に公表した確定原稿から大きく外れ、原稿にない発言を展開した。

「台湾の安全」「人々が豊かになること」「民主主義万歳」という三つの願いを語る中で、国内には台湾を米国の51番目の州、日本の「第5の島」、中国の31番目の省にしたいと考える人がいると辛辣に指摘。さらに昨年の「大リコール」(2025年、最大野党・国民党の立法委員らを対象に展開された大規模なリコール運動)を政治的な「狩り」だと批判した。

そのうえで、「政治的な潔癖さがあり、自らの名声を大切にする」と評した頼清徳総統に対し、行政と立法の対立を妥協によって解決するよう呼びかけ、「台湾の民主主義が、世界から『偽りの民主主義、真の独裁』と見られることは絶対にあってはならない」と述べた。

中華民国115年(2026年)の国慶節式典は、午前8時57分に開幕前の演目で始まった。娜麓湾楽舞劇団と屏東県の原住民集落の青年会が先陣を切り、国防部の連合軍楽隊と三軍儀仗隊、荘敬高級工業家事職業学校、暁明女子高級中学、客家委員会が続いた。韓氏は例年通り、主席台に立ったまま演目を見守った。

午前10時には、ヘリコプターが国旗をつり下げて飛行するなか、金門県合唱団、金門児童合唱団と、防災士の資格を持つ10人の代表が国歌斉唱を先導し、式典は大会の部に入った。最初に韓氏が大会主席としてあいさつした。

中華民国115年(2026年)の国慶大会が10日、台北の総統府前で開かれた。写真は国防部の連合軍楽隊と三軍儀仗隊(劉偉宏撮影)
中華民国115年(2026年)の国慶大会が10日、総統府前で開かれた。写真は国防部の連合軍楽隊と三軍儀仗隊。(劉偉宏撮影)

韓氏「この1年は台湾が世界に注目された年」

韓氏はまず中華民国の誕生日を祝い、2026年のアジア大会で全力を尽くした「中華代表」の選手たちをたたえた。

そのうえで、この1年は台湾が世界に注目された年だったと表現した。人工知能(AI)の波が世界を席巻する中、その中核となる半導体は台湾から供給され、世界各地のデータセンターや相次ぐ技術革新の背後には台湾の存在があると強調。輸出は過去最高を更新し続け、経済成長率もこの40年近くで最も高い水準になる見通しだとした。

「台湾の本当の実力は、どこか一つの『山』にあるのでも、どこか一つの会社にあるのでもない」

韓氏は、国父・孫文が時空を超えて今この瞬間に現れ、今日の中華民国と台湾を目にすれば、各界が築いてきた成果をきっと誇りに思うだろうと述べた。一方で、孫文は必ず「革命いまだ成らず、同志よなお努力せよ」と戒めるはずだとも指摘した。

今日手にしているものは決して当たり前ではなく、民主、自由、繁栄、安定は世代から世代へと受け継いで守る必要があるとし、国を守るとは、すでに得た成果を守るだけでなく、中華民国が世界でより着実に、より遠くまで歩んでいけるようにすることでもあると語った。 (関連記事: 台湾国慶節を前に米民主党議員が相次ぎ訪台 頼総統「意義深い」、米台防衛協力の深化に期待 | 関連記事をもっと読む )

原稿にない発言で「三つの願い」 米台関係と両岸の平和を強調

しかし、韓氏はあいさつの後半で原稿から大きく離れた。

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