人気の日本旅行PodcasterのKeithさんが『風傳媒』のインタビューに応じた。最近出版した著書『東京現地特捜』で、一般的な観光コースとは異なる旅の提案を試みている。多くの旅行ガイドブックが定番の観光スポットを紹介する中、「東京人の東京」、つまり地元の人々が実際に足を運ぶ場所を旅行者に体験してもらうことを目指すという。台湾、米国、日本での生活経験を持つKeithさんは、これら3つの文化には顕著な違いがあると指摘。米国文化は多様性に富み、日本文化は比較的均一で、両国は「天秤の両端」のような関係にあり、台湾はその中間に位置すると評している。
マイレージと共に歩んだ20年
2001年、日本の立命館アジア太平洋大学(APU)在学中にマイレージの収集と交換を始めたというKeithさん。卒業後、台湾で2つの修士号を取得し、その後米国で博士課程に進んだ。2013年に『研究生の点数旅行ノート』の執筆を始めた当時、米国ではマイレージ旅行がピークを迎え、影響力のあるマイレージブロガーは既に100万人のフォロワーを獲得していた。日米間を頻繁に往来する中で、マイレージを活用して快適な旅行を実現したいと考え、それが執筆活動のきっかけとなった。
当時、Facebookページが流行し始め、多くのブロガーが自身の職業を名乗っていたという。長年アカデミックな環境にいた彼は「研究生」というペンネームを選び、ウェブサイトを「点数旅行ノート」と名付けた。マイレージと点数に関する研究と記録を象徴する名称だ。彼は、マイレージを「楽しむ」ことの面白さは、単なるコスト効率の計算を遥かに超えると強調する。マイレージの収集と交換はゲームのようなもので、節約の手段としてだけ見るべきではないという。時間とお金のコストにこだわりすぎると、その楽しさを失うかもしれないと指摘。
東京の新しい魅力を発見
『東京現地特捜』について、彼はレコードのA面・B面になぞらえて構成を説明。各章を1曲と見立て、異なるスタイルで編集したという。特に推薦する地域として自由が丘と高円寺を挙げた。自由が丘は、ショッピングやスイーツの名所として知られているが、その歴史的背景も探る価値があると説く。これらの背景を理解した上で訪れることで、より豊かな体験ができると提案する。

彼は、台北の例を挙げながら、地元の人々が頻繁に訪れる陽明山や古亭のような場所が、必ずしも主要な観光スポットになっているわけではないと指摘。同様に、東京にも週末に地元の人々が好んで訪れる場所が多くあり、それらを探索する価値があると語る。深度のある旅行のために、台湾からの旅行者は観光スポットそのものだけでなく、生活者の視点で日本を見ることを勧めている。
2024年は『日本大特捜』Podcastの創設2周年にあたる。番組と著書を通じて、より多くの人々に新しい旅の形を提案したいと語る。台湾人の訪日頻度が高いことを踏まえ、観光スポットだけでなく、現地の文化や生活にも目を向けてほしいと期待を寄せる。2025年には、より多くの人々が彼の番組と著書を通じて、新しい視点で日本旅行を体験することを願っている。
編集:佐野華美
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