北京観察》馬習会3回目実現か?蕭旭岑が北京到着、中国メディアは控えめに報道 民衆は「この一つのこと」を期待

馬英九基金会執行長の蕭旭岑(左)は2月10日、大九学堂の青年たちを率いて北京を訪問し、文化交流を行った。(アモイテレビ映像のスクリーンショット)

元宵佳節に当たり、馬英九基金会執行長の蕭旭岑は10日に「大九学堂」の40余名を率いて北京に到着し、5日間の日程を開始した。北京首都国際空港に到着した際のメディア共同取材にて「両岸の民間交流は両岸の民衆の共通の期待であり、台湾の民衆の声を代弁し、今年両岸の活発な交流が再開されることを期待する」と述べた。しかし、蕭旭岑の今回の訪問について、大陸メディアは控えめな報道に留め、現場には《中央電視台》、《廈門衛視》など対台メディアのみが取材し、ソーシャルメディアでもその訪問情報は広く拡散されなかった。

今回の蕭旭岑の北京訪問日程は天壇、故宮、万里の長城など北京市内の複数の観光地を含み、後日、交流訪問団は成都に赴き、ハイテク企業を視察する予定である。

今年は馬習会十周年の記念の年であり、今回の交流訪問団の北京来訪は意味深長である。また今年は「抗戦勝利及び台湾光復80周年」の記念の年でもあり、今後「馬習三会」の実現により、両岸関係が「好転」する可能性があるのではないかと外部から推測されている。

蕭旭岑の北京訪問交流に関して、多くの大陸の民衆が新浪微博にコメントを残し、中共側に「大陸住民の台湾自由行を開放すること」を伝えるよう呼びかけ、政治的議題で民間交流を制限しないよう求めている。

現時点で、大陸国台弁は福建、廈門地区の住民の金門、馬祖への自由行のみを開放しており、従来の沿海八省市及び北京からの台湾単独自由行政策は未だ開放されていない。

大陸民衆が蕭旭岑に呼びかけ:「大陸民衆が外に出られ、台湾民衆が頻繁に訪れることを希望」

蕭旭岑は北京到着時のメディア共同取材で「両岸の青年交流、両岸の民間交流は両岸の民衆の共通の期待であり、台湾の民衆も大陸を訪れ、若者たちに大陸を理解してもらうことを望んでおり、これは現在の両岸関係にとって非常に重要な活動である」とも述べた。この発言は大陸民衆の議論を呼び、新浪微博上で浙江出身の若い学生が「両岸学生交流と言うなら、なぜ私も大学生なのに台湾の学生と交流できないのか」とコメントした。その後当該投稿を確認したところ、関連コメントは削除されていた。

大陸民眾在新浪微博上喊話蕭旭芩的留言(風傳媒制圖/源於大陸社媒新浪微博)
大陸民衆が新浪微博上で蕭旭岑に呼びかけたコメント(風傳媒作成図/大陸SNS新浪微博より)

賴清德政権発足後、両岸交流は断続的となり、近時視察団の台湾訪問申請があるものの、大陸の政治環境リスク増加等の問題により、中国大陸の一部地域では、住民のパスポート、台湾通行証、香港マカオ通行証の申請が極めて困難で、多数の証明書類の提出が必要とされ、北方の一部地級市では当局が認める「安定した職業」がなければ、関連証書の申請も認められない状況である。ある市民は「安定した職業とは何か?公務員は安定しているが、私には就けないし、就けたとしても出国できない」と皮肉った。 (関連記事: 「中国は我々を搾取している!」ホンジュラスの2大野党の大統領候補者ともに叫ぶ:当選すれば台湾と国交回復 関連記事をもっと読む

大陸では公職者の出国は届出制で認められているものの、小紅書上の若手公務員の反応によると、審査通過の確率は極めて低いという。これに関して、中央大学客家語文及び社会科学学系兼任副教授の曾建元は取材に対し、「馬英九基金会が主催する『大九学堂』は既に複数回活動を実施しており、台湾各界でも様々な意見がある」と述べた。