日米首脳会談開催へ 前衆議院議長が呼びかけ:台湾海峡の安全重視を

日本台湾親善協会は6日夜、都内で「2025新春互礼会」を開催し多数の国会議員が参加。李逸洋駐日代表も出席。(撮影:黄信維)
目次

石破茂首相とトランプ大統領は7日、ワシントンDCで就任後初の対面首脳会談を行う。台湾の安全保障問題についての協議内容が注目される中、親台湾団体「日本台湾親善協会」の会長で、元衆議院議長の衛藤征士郎氏は公式に表明。

衛藤氏は6日、岩屋毅外相に特別な関心を表明し、石破首相の訪米に同行する岩屋外相に対し、共同声明と記者会見で台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、米側に台湾の安全保障の確実な維持を求めるよう要請した。

日米首脳会談開催へ

石破首相と岩屋外相は訪米に向け出発。複数の日本メディアは、両首脳が会談後に共同記者会見を開き、共同声明を発表する予定と報じている。共同通信の報道によると、両国は共同声明で「日米の南西地域におけるプレゼンス拡大」という表現の使用を検討し、トランプ政権下でさらなる日米同盟の抑止力と対応能力の向上を目指す。これにより台湾周辺での軍事活動を強化する中国を牽制し、台湾海峡の平和・安定の重要性にも言及する見通しだ。

日台親善協会は今夜、新年会を開催。多数の国会議員と駐日代表処関係者が参加し、双方の交流を深めた。衛藤氏は昨年の衆議院議員選挙で落選したものの、13期にわたる衆議院議員としての経験から政界で大きな影響力を持ち、同じ大分県出身の岩屋氏とは長年の親交がある。

衛藤氏は挨拶の中で、中華民国台湾は東アジア地域における自由・人権・法治の民主国家の代表であり、これらの普遍的価値を東アジア地域に広める重要な基盤であると指摘。本日、岩屋氏と特別に会談を持ち、米日首脳会談の共同声明において、台湾海峡の平和と安定の重要性を共同記者会見で強く訴え、米国政府に台湾の安全保障への深い関与を求めることを期待すると述べた。

台湾海峡の平和・安全に期待

李逸洋駐日代表は会場で台湾メディアの取材に応じ、衛藤氏の正義感のある発言に感謝の意を示した。2021年の日米首脳会談で、バイデン大統領と菅義偉首相が初めて共同声明で台湾海峡の安全の重要性を強調して以来、その後のあらゆる重要な国際会議の最終声明で、台湾海峡の平和・安定が世界の繁栄や安定に不可欠であると言及されてきたと指摘。今回の石破・トランプ会談の声明でも、必ず台湾海峡の安全重視について言及されることを期待すると述べた。

李代表は、中国が近年軍事演習を繰り返し実施している点に触れ、当初は年1回と思われていたが年に複数回となり、又、現在では常態化し事前発表もなしに回を重ねるごとに規模も拡大していると指摘。これは地域の平和と安定に対する非常に大きな脅威であり破壊行為であるとし、日米首脳会談でこの点について再度国際社会の注目を集め、台湾海峡、さらにはインド太平洋地域全体を守ることを呼びかけることを期待すると述べた。

この新春会には、台湾経済文化代表処の李逸洋代表、蔡明耀副代表らの幹部が参加。衛藤征士郎氏・片山皋月氏・現職の横山信一財務副大臣らも出席した。

台湾ニュースをもっと深く: 風傳媒日本語版Xをフォロー👉 @stormmedia_jp