台湾の味を追求、おにぎりブランドを展開 吉田尚史氏「神様からの贈り物」で日台の絆を紡ぐ

2025-02-08 12:09
吉田尚史氏が台湾風おにぎりの専門店を経営。(黄信維撮影)
吉田尚史氏が台湾風おにぎりの専門店を経営。(黄信維撮影)
目次

台湾と日本、二つの文化的ルーツを持つ吉田尚史氏は妻と共に日本で台湾風おにぎり店を経営し、台湾の本来の味を守り続けている。『風傳媒』は「東京巷口飯糰店」がある大久保駅を訪れ取材を行った。吉田氏はインタビューで、この店は「神様からの贈り物」だと語り、台湾とのつながりを実現する夢を叶えただけでなく、台湾文化を伝える重要な窓口となっていると述べた。台湾おにぎりを味覚を超えた体験として捉え、両国の文化交流を結びつける架け橋としている。食材選びから製造まで台湾の魅力を表現しようとこだわり、又、より多くの日本人に台湾を知ってもらったり好きになってもらいたいという使命感が、最大の原動力となっている。

吉田氏は、多くの日本人の台湾に対する印象が台北に限られていることを指摘し、より多くの日本人に台湾を深く理解してもらいたいと願う。特に自身の故郷である台南は、その文化と食が探求する価値があるとし、イベントの開催や絵葉書の制作を通じて、日本での台南文化の普及に努めている。吉田氏は台湾との深い絆を振る。特に母親が台南出身であることから、台南への深い愛着を持っている。東京で育ったものの、家庭では常に濃い台湾の雰囲気があり、幼少期は祖母を通じて台湾とのつながりを感じ、台湾を訪れる度に温かさを感じていたという。

血のつながる故郷・台南 世界一周で台湾を再認識

吉田氏は、祖母の死後、台湾との直接的なつながりを失い、どのように台湾との関係を再構築すればよいのか戸惑い、辛い時期を経験したと明かした。自分探しのため、世界一周の旅に出ることを決意。旅の中で最も好きな場所は依然として台湾であり、台湾の人々・気候・食べ物に強く惹かれ続けたことから、台湾の味と文化を日本に持ち込む構想を徐々に温めていった。その後、偶然訪れた神田の東京豆花工房で初めて台湾豆花を味わった際、懐かしい故郷の味に感動して涙を流したという。

おにぎり店開業のきっかけ:台湾豆花との感動的な出会い

この経験が店主の田辺与志久氏との協力関係を生み、台湾風おにぎり専門店開業のきっかけとなった。「おにぎりが日本人の台湾文化理解の第一歩となることを願う」と語る。開業初期には田辺氏から大きな支援を受け店舗の宣伝や集客に協力してもらった。同社の「東京豆乳生活」とも協力しおにぎりにより特色を持たせた。この店を通じ、より多くの日本人に台湾の食と文化を理解してもらうとともに、台湾人には懐かしい故郷の味を見つけてもらいたいと考える。吉田氏は、この店は単なる味の伝達ではなく、台湾のおにぎり文化を最も正統的な方法で日本に持ち込みたいと強く願っている。

20250206-吉田尚史開設台灣味飯糰專賣店。(吉田尚史提供)
吉田尚史氏は同社の「東京豆乳生活」と協力し、おにぎりにより特色を持たせている。(吉田尚史氏提供)

「おにぎりは神様の恩恵」 台湾人の魂に響くおにぎりを

「台湾人の魂に響くおにぎり」これが彼の理念だ。吉田尚史氏は店舗開業までの心の軌跡を語る中で、「おにぎりは神様の恩恵」という深い感覚を強調した。この店の開業は当初の計画ではなく、田辺氏との協力を経て夢を実現する機会を得たと語り、これは神様からの贈り物であり、台湾への愛を持って本物の台湾の味を日本に届けることができると信じている。幼い頃から台湾に関連することをしたいと願っており、開店後に台湾人と日本人の双方に店を気に入ってもらえることに、大きな喜びと満足を感じている。

「私の両親は台湾出身で、台湾は私のルーツ。台湾がなければ、この店は存在しなかった。この店を通じて台湾への感謝を表し、より多くの人に台湾文化を知ってもらいたい」と語る。「現時点で具体的な計画はまだないが、これは私たちの夢です。命の最後の瞬間まで、日台両国で幸せと文化を伝え続けていきたい」。2024年は吉田夫妻の結婚10周年にあたり、この特別な節目を共に祝ったという。「この10年の旅は感謝でいっぱいだ。これからも努力を続け、台湾の味・文化をより多くの人に届けていきます」

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