台湾は面積こそ小さいが、、地形や気候が複雑で、変化に富んだ自然景観を持つ国だ。固有種や希少な動植物が生息する独特の生態系を育んでおり、自然にふれたい国内外の旅行者にとって魅力的なスポットが多い。
台湾交通部観光署が発表した2025年1〜3月期の統計によると、国内の森林レクリエーションエリア(森林遊楽区)で訪問者数がもっとも多かったのは、南投県にある「溪頭自然教育園区」。次いで、「阿里山国家森林遊楽区」、「太平山国家森林遊楽区」と続いた。
2025年1~3月 森林遊楽区観光者数ランキング
1、溪頭自然教育園区 (32万3,041人)
2、阿里山国家森林遊楽区 (27万1,405人)
3、太平山国家森林遊楽区(10万6,472人)
4、満月圓国家森林遊楽区(3万9,945人)
5、惠蓀林場(3万9,876人)
6、知本国家森林遊楽区 (3万9,444人)
7、墾丁国家森林遊楽区(3万7,783人)
8、双流国家森林遊楽区 (3万5,643人)
9、内洞国家森林遊楽区 (3万4,726人)
10、八仙山国家森林遊楽区 (3万413人)
台湾森林遊楽区おすすめ:溪頭自然教育園区
この中で注目度が高まっているのが、訪問者数1位となった「溪頭自然教育園区」だ。南投県鹿谷郷の南西部に位置し、台湾大学農学院の実験林に属するエリアでもある。
「園内は広く、気持ちのいい散策ができる」「電動車で大学池まで移動できて、その池の風景がとても美しい」「メンテナンスが行き届いたエコパーク」といった口コミが多く、訪れる人の満足度が高い。「まるで俗世を離れた桃源郷のよう」「静かな歩道をひとりで歩いていると、猿や鳥の鳴き声が響いてまるで自然の教室にいるよう」といった自然との一体感を味わえる感想もある。
「毎月訪れているけれど、毎回まったく違う景色に出会える。雨の日には傘をさして森の中を歩き、霧の日も、陽の差す日も、それぞれに味わいがある」と、季節や天気ごとの魅力を語る声もあった。
台湾森林遊楽区おすすめ:惠蓀林場
5位にランクインした「惠蓀林場」は、南投県仁愛郷と国姓郷の間にあり、亜熱帯と温帯の気候が交差する場所に位置している。標高はさほど高くないが、1〜3星レベルの遊歩道が整備され、散歩やピクニック、避暑など気軽に楽しめるスポットとして評価されている。
「水遊びができる親水歩道もあり、家族連れで1日中遊べる」「深い谷間に広がる風景が美しく、数本ある遊歩道では森林浴ができる」「桜の花が咲く季節は特におすすめ。北港渓の峡谷や温泉も見どころ」「宿泊施設やレストランもあり、1泊してゆっくり過ごすのにちょうどいい」など、多彩な魅力がある。
台湾森林遊楽区おすすめ:八仙山国家森林遊楽区
また、10位にランクインした「八仙山国家森林遊楽区」は、台中市和平区にあり、主峰の標高は2,366メートル(約7,770尺)。「八千尺」にちなんで「八仙山」と名付けられている。
「いま最も管理が行き届いた森林園区と感じる」「ビジターセンターや遊歩道がしっかり整備されていて安心して過ごせる」「登山をしなくても散策できるコースが充実していて、子ども連れでも気軽に楽しめる」と、ハードルの低さと快適さが魅力だ。「主峰に登らずとも、園内の親水エリアで渓流を楽しめる。週末の避暑地としてぴったり」との声も多かった。
台湾の森林遊楽区は、ただの観光地ではなく、四季や天候ごとに変わる自然の表情を味わえる「生きた学びの場」。心と体を癒し、また戻ってきたくなる場所として、多くの人々に愛されている。
編集:田中佳奈
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