米国のトランプ大統領がホワイトハウスに復帰して以来、ワシントンと北京の間の緊張関係は一向に緩和されず、両国は激しい応酬を繰り広げてきた。互いに理不尽な制裁措置を次々と打ち出し、相手を打ち負かそうとする構図が続いていた。しかし今回、米中双方の全権代表が英国・ロンドンでついに対面し、合意に至ったことで、この長引く対立にも終止符が打たれる可能性が見えてきた。
トランプ大統領は日本時間11日夜、自身のSNS「Truth Social」を通じて、米中間の貿易協議がすでにまとまったことを明らかにし、現在は自身と習近平国家主席による最終承認を待っている段階だと述べた。この合意について、トランプ氏は非常に満足している様子を示し、米中両国の関係は「極めて良好だ」と強調した。
BREAKING: 🇺🇸🇨🇳 President Trump finalizes trade deal with China.pic.twitter.com/9P5AoxremR
— Watcher.Guru (@WatcherGuru)June 11, 2025
さらにトランプ大統領は、中国がアメリカに対し、必要なすべてのレアアース(希土類)鉱物を供給することに合意したと明かした。そのうえで、「我々も中国に対し、合意内容を履行する。中国人学生が米国の大学やカレッジを利用できるようにする」と述べた。また、同じ投稿の中で、今回の協定が発効すれば、米国は中国からの輸入品に対して55%の関税を課す一方、中国側の関税は10%に設定されることも記されている。

この協定は、ルトニック米商務長官と中国代表団団長の何立峰副首相が、ロンドンで対面会談を行った結果得られた結論である。2日間にわたる会談で、中国側も米国に対し、貿易戦争は全世界にとって良くないと強調し、継続的に圧力をかけた。
トランプ大統領と習近平国家主席の両者が協定を承認すれば、海外メディアは、トランプ大統領が早ければ今年9月にも中国訪問を開始する可能性があると予測している。 (関連記事: 米中、ロンドンで貿易協議進展 レアアース問題「解決に道筋」 | 関連記事をもっと読む )
編集:柄澤南
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