信じられない!アラスカ航空「ドア脱落」原因が明らかに:ボーイング737 MAX出荷時のボルト固定忘れ

2025-06-26 21:44
ボーイング737MAXは一般旅客機よりも大きい。(AP通信)
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アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)は、17ヶ月に及ぶ調査を経て、25日にアラスカ航空(Alaska Airlines)1282便の突然のドア脱落事故に関する調査報告を発表した。調査員によると、このアラスカ航空の737 Max 9型機には、出荷時に重要な部品が欠けていたことが明らかになり、委員会と調査チームを驚かせた。

NBCテレビによると、委員会のジェニファー・ホメンディ(Jennifer Homendy)委員長は、この事故は本来起こるべきではなかったと述べた。NTSBの手がかりから明らかになったのは、飛行中に乗客機から「ドアプラグパネル」が外れ、機内に大きな穴が開き、中の物が外に吸い出され、7名の乗客と1名の乗務員が軽傷を負った原因は、メーカーであるボーイング(Boeing)と連邦航空局(FAA)にあるという。

調査員は事故が起きた機体を検査したところ、該当の737 MAXの機体がボーイング工場で組み立てられている際に、ドアプラグを固定するための4本のボルトが取り除かれていたが、後に再装着されず、正式な整備記録にも残されていなかった。こうした重大なエンジニアリングミスは、監督および監査を担当する連邦航空局でも即座に問題として認識されず、結果的にこの恐ろしい事故につながった。

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この驚くべき事故を振り返ると、アラスカ航空1282便は2024年1月5日、米国オレゴン州のポートランド国際空港を飛び立ち、カリフォルニア州のオンタリオ国際空港に向かっていた。離陸から6分間は正常で、飛行機が高度を増し巡航高度に近づく中、時速400マイル(約644キロ)を超えるスピードに達した際に複数の爆裂音が聞こえた。そして「轟然とした音」が響き渡ると、客室内に強風が吹き込んできた。

美國國家運輸安全委員會公佈去年阿拉斯加航空事故的調查報告。(美聯社)
アメリカ国家運輸安全委員会が昨年のアラスカ航空事故の調査報告書を公表。(AP通信)」

現場乗客の回想によれば、大多数は飛行機に問題が発生していることに気づいたものの、何が起きたのか、どれほど深刻なのか、墜落につながるかどうかはわからなかった。当時、機内には乗客と乗務員併せて171名が搭乗しており、少数が軽傷を負ったが、幸いにも機長が直ちに緊急着陸を成功させ、大きな被害はなかった。

今回の事故で落下した「艙門」は、長さ2フィート×4フィート(約60×120センチ)のドアプラグで、左翼の後方、使用されていない非常口の上部に取り付けられていたものであった。調査チームの一員であるJ・トッド・インマン(J. Todd Inman)は、飛行機が海洋の上を飛んでいたり、陸地から遠く離れていた場合、結果はもっと深刻になっていただろうと指摘している。 (関連記事: トランプ氏、軍をロサンゼルスに派遣 60日間の駐留命令に批判と波紋広がる 関連記事をもっと読む

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NTSBの初期報告では、事故を引き起こしたあのドアプラグは、ボーイング工場内で5本の損傷したリベットを修復するために取り外されていたが、その後、ボルトは再装着されず、整備記録も残されていなかったため、誰がそのパネルを取り外したのか特定不可能であったと明らかになった。模擬計算の結果、そのドアプラグは事故が起きる154回前のフライトから徐々に上昇し、ポートランド飛行中に最終的に機体から完全に脱落したことが判明した。

阿拉斯加航空1282航班的波音737 Max 9客機,発生空中艙門脫落事故。(美聯社)
アラスカ航空1282便のボーイング737 Max 9旅客機で、飛行中にドア脱落事故が発生。(AP通信)
阿拉斯加航空1282航班的波音737 Max 9客機,発生空中艙門脫落事故。(美聯社)
アラスカ航空1282便のボーイング737 Max 9旅客機で、飛行中にドア脱落事故が発生。(AP通信)