驚きの発言!馬英九氏が中国訪問で両岸の「平和的民主統一」を主張

2025-06-27 11:00
馬英九氏が訪中し海峡フォーラムに出席、敦煌研究院訪問の際に両岸の「平和的民主統一」を提起。(資料写真:馬英九弁公室提供)
馬英九氏が訪中し海峡フォーラムに出席、敦煌研究院訪問の際に両岸の「平和的民主統一」を提起。(資料写真:馬英九弁公室提供)
目次

馬英九、「兩岸平和民主統一」を主張

馬英九前総統は現在、代表団を率いて中国大陸を訪問中である。本日、「両岸共同による中華文化の発揚」イベントに出席し、挨拶の中で「私の主張は、両岸が平和的かつ民主的に統一することだ」と述べた。

馬氏は「平和」とは「武力またはその威嚇を用いないこと」であり、「民主」とは「台湾の人々の意思を尊重すること」であると説明した。また、今回の発言について「同僚が用意した原稿には完全には従わず、少々アドリブとなった。不適切な点があればご指摘願いたい」と語った。

馬英九與國台辦主任宋濤會晤。(馬英九辦公室提供)
馬英九氏の訪中期間中、国務院台湾事務弁公室(国台弁)の宋濤主任(右)はほぼ常に同行していた。(馬英九事務所提供)

同じく登壇した中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の宋濤主任は、「台湾の将来と運命は、両岸すべての中国人が決めるべきだ」と強調し、馬氏の「台湾人民の意思を尊重すべき」との発言とは一線を画す姿勢を示したように見える。

馬英九氏は6月14日から27日までの間、第4回目となる中国大陸訪問を行い、廈門や敦煌を訪れ、海峡フォーラムや伏羲公祭などの行事に出席した。

本日行われた「両岸共同による中華文化の発揚」イベントは、馬英九基金会および敦煌研究院の共催によるもので、会場は敦煌研究院であった。出席者には、国務院台湾事務弁公室(国台弁)の宋濤主任、敦煌研究院名誉院長の樊錦詩氏、同研究院党委書記の程亮氏、院長の蘇伯民氏、中国共産党甘粛省委員会の胡昌升書記、馬英九基金会の蕭旭岑執行長、政治大学名誉教授の邱坤玄氏などが名を連ね、会場にはおよそ180人以上が集まった。

関係者によれば、馬英九氏が「統一」に言及したのは今回が初めてではない。馬氏は2018年に発表した『八年執政回憶録』の中で、「新三不」として「統一を排除せず、独立せず、武力を用いず」という立場を明確にしていた。

馬英九氏は今回の挨拶で、自身は湖南省出身ながら香港で生まれたことを語った。姉が3人、妹が1人おり、上の3人は中国大陸で生まれた。馬氏自身は家族が戦火を逃れて香港に移った後に生まれ、末の妹は台湾で誕生したという。「5人きょうだい全員が、まさに避難の歴史の中で人生を歩んできた」と述懐した。

また、馬氏は自身の故郷が湖南省湘潭であり、かつての中国共産党指導者・毛沢東と同郷であること、母親は同じく湖南省の寧郷出身で、副主席を務めた劉少奇の同郷でもあると紹介し、「非常に深いつながりがある」と語った。さらに、「この数年、両岸関係の推進に努めてきたことをうれしく思う。人々が互いに接する機会を持てたことは意義深い」と述べた。

馬英九氏は続けて、「私の主張は、両岸が平和的かつ民主的に統一することだ」と述べ、会場からは大きな拍手が湧き起こった。馬氏はすぐに補足し、「平和とは、武力あるいはその威嚇を用いないことであり、民主とは台湾の人々の意思を尊重することである」と説明した。

その後、馬氏は準備された原稿には従わなかったことを率直に明かし、「不適切な点があれば、どうかご指摘いただきたい」と述べた。

台湾ニュースをもっと深く⇒風傳媒日本語版X:@stormmedia_jp

最新ニュース
米シンクタンクが分析「中国は短期的な台湾侵攻には慎重」 警戒すべき「3つの兆候」とは?
米国に激震!イラン最高指導者「核施設無傷」と反論、FBIが情報漏洩の出所調査
評論:賴清徳総統の「不純物を取り除く」発言に波紋 講演要旨から削除、政権の本音か
「台湾を孤立させない」 小林鷹之氏が訪台、賴清徳総統の言葉に強く共鳴
台湾・群創光電がパイオニアを完全買収 1636億円で全株取得、米上場も視野に
NVIDIA、3.77兆ドル突破で世界首位に! 黄仁勲、数十億のロボット出現を予告
信じられない!アラスカ航空「ドア脱落」原因が明らかに:ボーイング737 MAX出荷時のボルト固定忘れ
台湾有事は日本有事──小林鷹之議員が台北訪問、顧国防部長と印太戦略を協議
評論:中国籍配偶者の「除籍証明」、民進党の新たな資金源か?
呉典蓉コラム》「不純物を排除」――頼清徳総統が語った「団結」が生む分断
密会テープと黒い手提げ袋――台湾政界を揺るがす汚職劇の舞台裏
米軍B-2爆撃機、36時間の極秘作戦に中ロ沈黙 専門家「米軍行動に2つの不可解な点」
台湾・頼清徳総統が「不純物は排除すべき」発言 郭正亮氏「習近平より危険」と強く批判
舞台裏》「台湾侵攻は6分で終わる」?机上演習で露呈した「致命的盲点」と防衛の限界
Xpark五周年、台日が共創する未来型水族館 ESG軸に「新たな感動・無限」ビジョン始動
トランプ氏、軍をロサンゼルスに派遣 60日間の駐留命令に批判と波紋広がる
陸文浩の視点:中国空母2隻が台湾に接近──「山東」は英国空母の南シナ海入りに備える
ベトナム、汚職や収賄の死刑を廃止へ 数千億円横領の女富豪・チュオン被告に減刑の可能性も
核戦争が起きたらどこへ逃げる?専門家が「最も安全」と語る国は日本から10時間の距離
名探偵コナンが「ペーパーシャドーアート ミニ」に登場 コナン・灰原・安室・キッドの4種、7月発売へ
富士山・大阪・浅草がミニチュアに エンスカイ「ペーパーシアター」新作を発売
ヨックモック、夏季限定「ドゥーブル ジュレ」発売 定番クッキーとの詰め合わせも展開
2027年の台湾侵攻は当面見送りか?米中の戦略再編の中で中国が演じる「平和の担い手」
コメ不足の背景に何が?郭正亮氏が分析する5つの要因と米国の不満
台湾・賴総統「反共しない者は中華民国派ではない」 「団結国家」第二講で強調
台湾で手搖飲ブーム加速 セブンが旗艦店、ファミマは「最大の24時間ドリンク店」に進化中
論評:賴清德の「団結」、恐怖を感じさせる
TOKIO、31年の活動に幕 国分太一の活動休止を受け解散を発表
イラン、米国への報復でカタールにミサイル奇襲! ウデイド空軍基地の重要性と、中東における米軍基地の実態とは?
イランはなぜ核開発をやめないのか?――自主独立という国家の誇りと代償
イスラエルとイランは本当に停戦したのか 核施設攻撃とトランプ激怒の真相
「リコールも民主の一部」賴清德総統が語る、団結と主権を守る台湾の選択
イラン核施設空爆後の停戦合意 中東の脅威は本当に終わったのか?
「今こそ台湾文化の出番!」日台文化交流に追い風、映画・音楽・舞台が続々日本へ
「40時間フライト」の極限任務──B-2爆撃機パイロットの過酷な現実とは?
日英伊、第6世代戦闘機を共同開発へ 米依存から脱却なるか、GCAP計画が始動
「両岸は互いに隷属しない」賴清徳総統が緩和メッセージを修正?副総統の「現状維持」と「憲法擁護」発言との温度差が波紋
日本初上陸のフェアモント東京、内覧会開催 東京湾を一望できる極上のホスピタリティ
台湾有事、日本は介入するのか?日台対話で示された「2つの前提」とは
昨年のフジロックがテレビ放送決定 7月5日には恒例の「ボードウォーク・キャンプ」も開催
SixTONESがサマソニ出演決定!KickFlip・紫今・PUSHIMなど「SUMMER SONIC 2025」追加ラインナップ発表
台湾・張仁久氏が台日関係協会の新秘書長に就任 小林鷹之議員や水鳥真美氏の訪台も明らかに
台湾、公共交通の「博愛座」名称を変更へ 制度見直しで「道徳的強制」に終止符
仮想通貨界に激震!史上最大10億ドルのビットコイン統合へ 次のブルマーケットは目前か?
大谷翔平の愛犬・デコピンが「遊戯王」カードに!ファン大興奮のレアコラボ
台湾有事「想定」で避難計画本格化 2027年与那国島で地下施設運用、石垣・宮古も拡大へ
評論:「台湾」は「中国」から誕生?頼清徳総統の歴史観に広がる波紋
トランプ氏、イスラエルとイランの停戦を宣言!イランが米軍に攻撃通知の「奇策」も浮上
イランの高濃縮ウランが行方不明に? 核拡散リスクに国際社会が警戒強める
米イラン衝突で中国の中東戦略に打撃 ホルムズ封鎖リスクに「一帯一路」も直撃か