舞台裏》頼政権が「チャイニーズタイペイ」に寛容?馬英九、訪中で抗戦勝利80周年を記念。 国民党内で「この大事」先に騒動か

2025-05-28 12:14
馬英九は3月10日、移民署へ赴き、中国人留学生団の訪台が「大陸地区人民の台湾地区入境許可方法」関連規定に違反していないか説明した。(資料写真、劉偉宏撮影)
目次

馬英九基金会は昨年末に中国からの学生を台湾に招待し、中国の女子学生がインタビューで「中国台北チーム」と呼んだことで、台湾内部で波紋を呼んだ。馬英九はこの件について移民署に直接説明に行った。報道によれば、賴政府が後に処分を出さなかったため、馬英九事務所はこのシグナルを受けて、両岸交流を止めることを決心せず、今年に陸訪問を計画し、年末に再度中国の学生団を台湾に招待する準備を進めている。

学者は2つの側面から《風伝媒》に対し馬英九の訪中の可能な時期を分析。まず、馬英九の訪問は学生交流が主体であるため、学生の連休が比較的に便利な今年の夏休みが可能性が高い。また、今年は対日抗戦勝利80周年でもあり、8年間の抗戦の始まりである「七七盧溝橋事変」が7月7日、さらに8月15日は日本が無条件降伏を発表した日で、どちらも夏休みの期間中である。このことから、馬英九が夏休みに学生団を引き連れて訪う可能性も一定の可能性があり、国民党政権が指導した抗戦勝利を際立たせるものである。

20241204-馬龍與陸生團4日至新竹科學園區探索館參訪。(顏麟宇攝)
馬英九基金会は昨年第2回目の学生団を台湾に招待し、訪問団は中国の著名なアスリートである馬龍によって率いられたが、「中国台北」騒動が発生した。(資料写真、顏麟宇撮影)

賴政府が「中国台北」の発言に対して処分を行わなかったことを馬英九側は両岸交流を続ける信号として捉える。しかし、夏休み期間中に緑営が藍営の委員に対して発動する大規模罷免の投票日と重なる可能性が高い。馬英九が訪中することで、緑営側が大きく取り上げる可能性があるため、緑営の支持者を投票所に引き出して刺激することがあり得る。このような場合、馬英九が大罷免期間中に訪中する場合、党内からの反発があるかもしれない。

陸生が「中国台北」と称することに、賴政府は寛大な措置を?

馬英九基金会は昨年末に中国本土の7つの大学から40人の師生を台湾に招待し、上海復旦大学の学生である宋思瑶はインタビューで「中国台北チーム」と呼び、12強トーナメントで優勝した台湾野球チームが、朝野で波紋を呼んだ。賴政府はその当時、高調に調査に介入すると発表し、馬英九は今年3月10日に自ら移民署に実際に説明に行った。馬英九は「中国台北」は中国本土で一般的な用語であり、女子学生には台湾を貶める意図は一切なく、賴政府に「高抬貴手」をお願いし、学生に対して過剰な扱いをしないでほしいと強調した。

外界の判断では、賴政府が罰を決め付ける場合、「大陸地区人民進入台湾許可辦法」の第16条に基づいて最も重い罰は馬英九基金会が5年以内に中国本土の人々、学生の台湾への訪問を申請することを許さない。しかし、3月10日に馬英九が直接移民署に説明に行った後、陸委会や移民署等の機関は措置を取っていない。この行動は、賴政府が更なる両岸交流の遮断を望んでいないという信号と受け取られ、馬英九基金会は今年も中国学生を台湾に招待し続け、馬英九の訪中も計画している。 (関連記事: 調査》中国、金馬澎に浸透「前線の眼」 海巡署、共諜事件に関与した者が昇進 関連記事をもっと読む

前總統馬英九(中)10日親赴移民署說明2024年大陸高校師生團來台有無違反「大陸地區人民進入台灣地區許可辦法」相關規定。(資料照,劉偉宏攝)
馬英九は今年3月10日、陸生の「中国台北」発言について移民署で説明。(資料写真、劉偉宏撮影)

馬英九基金会の執行長である蕭旭岑は《風伝媒》に対し、昨年陸生団が「中国台北チーム」と発言後、民進党政府は一瞬馬英九基金会を罰すると言ったが、現在に至るまで罰されることはなかったと述べた。「民進党政府が処分しなければ、関連活動を続けていくつもりだ」。中国の女子学生が口にしたこの発言を民進党政府が処分すれば、それは台湾社会にとっても肯定的な信号ではない。

最新ニュース
台湾「就業ゴールドカード」発給数が1.3万枚突破 日本人が第3位に急増
李忠謙コラム:トランプは「中国と連携しロシアを制する」か「ロシアと連携し中国を制する」の二つの選択肢しかないのか?
和歌山アドベンチャーワールドのパンダ4頭が中国に返還、日本国内のパンダは上野動物園のみに?
ASEANサミット》トランプ関税が引き金で東南アジア全体で反撃 10月に新貿易協定ATIGAを締結、米国の単独主義に対抗
米軍インド太平洋司令官の警告が現実に? FT誌:解放軍「演習から戦争への転換」シナリオ浮上、PCH-191ロケットの射程が台湾全土を覆う
インド「日本超え」は時期尚早!? 飛び出した”世界4位”宣言の真実
新ニュース》「沈黙モード」に転じた台湾・郭智輝経済部長 520以降の失言リスク回避が狙いか
黄仁勲氏が漏らしたため息──NVIDIAを襲うチップ規制の誤算
商船三井、中国造船所への発注停止 日米関税交渉の「造船カード」に注目
日本防衛省初確認:中国の航空母艦が東シナ海で艦載機の離着陸訓練
風傳媒現地レポート》DSEI JAPAN 2025に33カ国が集結 台湾からは無人機・資安企業が参加
独占》頼政権の両岸交流「監視網」がさらに厳格化!里長の厦門「プライベート行程」まで公開、際限なき厳格化
「中国製造2035」は来るのか? 習近平氏、新たな製造業戦略を推進へ
日産、資金調達のため横浜本社ビルの売却検討か!
国際熱議》欧州が見えなくなった?アメリカ、アジアがAIをリードし、産業発祥地には大手企業が一つもない。いったいどうなっているのか?
台湾に「第二の護国神山」?米軍需と連携、半導体に続く戦略産業に浮上
舞台裏》海底インフラ戦争と台湾の新たな対英カード──江雅綺氏起用に見る台湾の欧州戦略
初デートも結婚も国が支援? 韓国地方政府の「出生率向上作戦」が話題
米国が自ら科学大国の座を放棄 研究費80億ドル削減で人材流出が加速
分析》習近平氏の「影の交渉人」 公安部長がフェンタニルで米中関税休戦を演出
風傳媒現地レポート》DSEI JAPAN 2025開幕 第6世代戦闘機模型が世界初公開 F-35を超える性能に注目
戸籍法改正で、本日から「台湾」と明記可能に これまでの「中国」強制記載から変更へ
TSMC、台湾製チップに関税なら米工場建設を中止と警告
トランプ政権、ハーバードの外国人学生受け入れを禁止
Appleはなぜ中国の「捕虜」になったのか?20年にわたる秘密の協力関係を徹底解剖
台湾「脱原発政策」は正解だったのか? 海外メディアが「電気料金高騰」「自滅行為」と警告、米国の反応に注目
奥多摩で台湾出身戦没者の慰霊行事 奉納演奏や参拝実施へ
フジロックフェスティバル25、最新情報を発表 一般チケット販売開始 木曜は一部無料開放も
アジア通貨が急伸、円・台湾ドル・ウォンがトップ3に 人民元が動かない理由とは?
トランプ氏、EUへの「核弾級」50%関税を警告 電話会談で発動延期に合意
未来を創る共創の場、高輪に集結──GATEWAY Tech TAKANAWA 2025現地レポート
中国軍「ドローン攻撃」を阻止できるのはいつ? 台湾海峡での実現に向け、台湾ドローン産業の奮起が急務―ブルームバーグ報道
調査》歩行者地獄の大きな抜け穴、6年前に指摘されていたが 交通部は無策だった
張鈞凱コラム》戦争は本当に必要か?
トランプの「相互関税」が引き金に? 日本国債に崩壊の兆し
スターバックス、台湾全土のおすすめ店舗をチェック!:ヨーロッパ風庭園、童話の小屋で写真とコーヒーを楽しんで
日本滞在9年、台湾人フォトグラファー呂柏霏──歩み、成長、そしてこれから
木宮正史氏、日韓国交正常化60年で講演 日韓の経済連携と対中戦略・構造的転換を語る
台鉄新観光列車「山嵐号」ついに運行開始!予約方法から車内グルメまで完全ガイド
台湾・基隆観光の新定番は廟口夜市じゃない!雨でも晴れでも楽しめる人気スポット5選
台湾「映える廃墟」巡り レトロな建築と歴史が交差する絶景スポット5選
台湾漫画家Peter Mann氏「音楽×漫画」の新境地 日本滞在経験を糧に新作制作へ
世界的人気アニメ「Winx Club」作者が来日 関西万博で日本初の特別イベント
中国は米国だけに嫌われてない! メキシコも怒りの声「政府は100%関税をかけろ」中国製品の安値攻勢に抵抗
米国Genius法案が世界の金融秩序を再構築 金融派大星警告:台湾は準備万端か?
在日台湾人が語る挑戦と再生の日々 「自分を取り戻せた一年」東京留学で見つけた新たな道
都庁プロジェクションマッピングに『ガンダム』登場 累計観覧者60万人突破
上野駅が江戸時代にタイムスリップ 「駅遊都うえど」初開催で江戸グルメや歌舞伎体験
「AIマーケター」誕生 電通の新ソリューションで業界の常識が変わる
2025年屏東おすすめ観光地5選 台湾最南端の楽園・屏東で心癒される旅