台湾の頼清徳総統は24日、桃園市で行われた客家青年会で「団結国の十講」の第二講を発表。「団結」をテーマに、台湾が戦争や感染症の試練を乗り越えてきたのは、国民の団結の力によるものであると強調した。現在、中国が文攻武嚇や各種の統戦手段を通じて台湾の主権を脅かし続ける中、「団結のみが台湾をより強くする」と述べた。
頼総統は、「団結」は政府が国家生存と発展を継続し、人民の安全を守り、国民の生活をケアする3つの主要な使命の核心であると述べた。彼は歴史を振り返り、1949年の古寧頭戦役や1958年の八二三砲戦、そして最近の台湾の防疫成功と民主進展が、民族や来歴を問わず、すべての国民が家園を守る堅い意志を見せてきたと語った。
また、国家主権と国の認識が現在の団結の2つの大きな挑戦であると指摘。中国が国連2758号決議を歪曲し、台湾の国際的地位を混乱させようとする中で、総統は「中華人民共和国は台湾を統治したことがない」と断固反駁し、「台湾は主権独立国家である」と強調した。また、前総統蔡英文氏が提案した「四つの堅持」(自由民主制度の堅持、両岸の互いの非隷属の堅持、主権の侵害や併呑の拒絶、2300万人の国民が台湾の未来を決める堅持)を改めて表明した。
頼総統はさらに、過去の民進党が提案した《族群多元国家一体決議文》や《台湾前途決議文》が、中華民国認識と台湾認識は矛盾しないと主張し、それはすべて台湾の国民を主体としていると説明した。中国の多方面からの統戦と浸透に直面し、「反共でない者は真の中華民国派ではなく、台湾を守らぬ者は真の台湾派ではない」と率直に言い、「中華民国派と台湾派は団結して台湾を守り、民主を強化しよう」と呼びかけた。
講演の最後に、頼総統は中国が毎日軍用機と艦艇を派遣して台湾を攪乱していることを警告し、文攻武嚇、国軍への浸透、国民の認識を混乱させること、交流を通じた社会への浸透、若者を中国に引き寄せることなど5つの側面から国家安全保障の統戦攻勢を発動していると述べた。彼は与野党が協力して主権を守り、併呑を拒否し、団結が台湾の最も堅固な防線になるよう訴え、「民主の光で世界を照らし、ここから、今から始めよう」と呼びかけた。
編集:佐野華美
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