第107回全国高校野球選手権大会(日本高野連、朝日新聞社主催、毎日新聞社後援)は23日、阪神甲子園球場で決勝が行われ、沖縄尚学(沖縄)が日大三(西東京)を3―1で下し、悲願の初優勝を果たした。沖縄勢の優勝は2010年に興南が春夏連覇を達成して以来15年ぶり2度目となる。
応援団の移動で沖縄便は満席、SNSで「脱出ゲーム」と話題に
沖縄尚学は初回に先制を許したが、2回に阿波根裕外野手(3年)の同点打で追いつくと、6回には宜野座恵夢捕手(3年)が勝ち越し打を放ち、8回にも適時二塁打を加えてリードを広げた。先発の新垣有絃投手(2年)は8回途中1失点の好投を見せ、末吉良丞投手(2年)が救援し、9回の一死一・三塁の場面を併殺で締めた。
準決勝で山梨学院を破り、沖縄県勢として15年ぶりの決勝進出を決めると、地元からは異例の熱狂が広がった。本土行きの航空便は軒並み満席となり、台湾経由の便まで利用される事態に。SNSでは「沖縄脱出ゲームになっている」と話題になり、「#今日は沖縄から出られません」というハッシュタグも拡散された。日本トランスオーシャン航空は急きょ増便を決定したが、学校側が用意した約3000枚のチケットを上回る4000人以上から連絡があり、対応に追われたという。

春2度の優勝を誇る沖縄尚学にとって、夏は過去ベスト8が最高だったが、11回目の出場でついに栄冠をつかんだ。比嘉公也監督(44)は、1999年春に同校が沖縄勢として初優勝を飾った際のエース左腕で、2008年春には監督として母校を率い優勝。自身にとっても夏は初めての日本一となった。
敗れた日大三は2011年以来14年ぶりの決勝進出だったが、夏の決勝で敗れるのは初めて。東京勢の決勝進出は2年連続となった。
編集:柄澤南 (関連記事: AI医療》腫瘍だけを正確に狙う――台湾・台中榮総が導入したAI輪郭技術の威力 | 関連記事をもっと読む )
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