国民党の南投県第2選挙区における立法委員・游顥氏のリコール案は、本日(23日)投開票が行われ、夜間に結果が判明した。游氏のリコール賛成票は3万3882票、反対票は6万1299票であった。規定では、リコール成立には賛成票が4万8767票以上で、かつ反対票を上回る必要があるが、条件を満たさなかったため不成立となった。
游氏は投票結果を受けて談話を発表し、「再び南投の皆さんのご支援と守りに感謝したい。この過程で多くの中傷やデマがあったが、それも一部に過ぎない。ただ、社会全体、そして南投がこれ以上分断されることを望まない。こうした選挙は民主社会にふさわしいものではなく、今回のリコールは『頼清徳式の選挙』にほかならない。しかし、これは南投が望むものではない」と述べた。

游顥氏はかつて南投県議会議員や国民党の中央常務委員を務め、2024年には国民党を代表して南投県第2選挙区に出馬し、得票率49.80%で当選を果たし、同選挙区の議席を国民党陣営に取り戻した。
游氏は、自身が「立法院全院優秀立法委員」として評価された実績を強調し、南投におけるごみ処理問題や交通の課題解決に積極的に取り組んできたと述べている。一方、リコールを推進する団体は、游氏が長期にわたり同党の他の立法委員と連携し、複数の違憲法案を強行したと批判。十分な議論を経ないまま「不在者投票」制度を提案したほか、大陸出身配偶者の帰化年限を6年から4年に短縮する法案を提出し、国家安全保障上の懸念を招いたと指摘している。
公職人員選挙罷免法第90条によれば、リコール案が成立するためには有効な賛成票が反対票を上回り、かつ選挙区有権者総数の4分の1以上に達する必要がある。反対票が賛成票を上回る場合、あるいは賛成票が規定数に満たない場合は、リコールは否決される。
編集:柄澤南 (関連記事: リコール開票》江啓臣、立委議席を死守 不同意票が大幅リード | 関連記事をもっと読む )
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