《あの時の新聞から》台湾の花嫁を迎える薄瓜瓜"グァグァ"、なぜこの名前? 中国の政界人・芸能人に見る子どもの命名術

薄瓜瓜氏(右)、台湾・宜蘭の羅東博愛病院三代目令嬢との結婚が報じられる。台湾の婿養子に。
目次
【なぜこの記事を振り返るのか】 かつて「改革派の象徴」として台湾メディアでも注目を集め、「重慶のマイケル・コーリオーネ」と呼ばれた薄熙来。習近平との政治闘争に敗れ投獄されて以来、台湾での存在感は薄れていた。しかし、その息子である薄瓜瓜が宜蘭羅東博愛病院の三代目令嬢と結婚することが報じられ、再び注目を集めている。
薄熙来夫妻が「汚職」の罪で失脚した際、息子の薄瓜瓜の名前は「犯罪収益の追及」という文脈で台湾人の記憶に刻まれた。しかし、台湾人が最も興味を持ったのは、なぜ薄熙来夫妻が息子に「グァグァ」という名前を付けたのかということであった。
2020年発行の『新新聞』1713号に掲載されたこの記事は、薄瓜瓜という名前の由来だけでなく、当時の中国の政界・芸能界の著名人が子供につけた、台湾人には奇異に映る名前の由来を包括的に解説している

子供の名付けは簡単なことではない。壮大な意味を込めたもの、家訓を継承するもの、先人を記念するもの、斬新なものなど、様々である。中国の政界人士や芸能人の子供の名前は特に印象的で、時には笑いを誘うものもある。

薄熙来の息子は「グァグァ」 「水分が多い」意味

近年、映画『戦狼2』『流浪地球』で人気を博した俳優の呉京は、長男を「呉所謂(ウーソーウェイ)」と名付けた。「無所謂(なんでもよい)」との語呂合わせで、ネットユーザーからは「一見適当に見えるが、子供に対する人生への寛容な態度への期待が込められている」と称賛の声が上がっている。

実は「呉所謂」は呉京の長男のニックネームで、本名は呉滺(ウーヨウ、「無憂」の意)である。しかし「呉所謂」の知名度は本名を上回っている。次男は呉慮(ウーリュー、「無慮」の意)と名付けられ、憂いのない生活への願いが込められている。

バラエティ番組『奔跑吧兄弟』で知られる芸能人の包貝爾は娘を「包餃子(パオジャオズ)(餃子を包む)」と名付け、これはほぼギャグのような名前である。これも愛称で、本名は「包可艾(パオカアイ)」、「可愛い」との語呂合わせである。

女優の袁泉は夫の夏雨との間の娘を「夏哈哈(シャハハ)」と名付けた。笑い声の「ハハハ」に近い響きで、家族の喜びと子供の人生への祝福を込めている。

中国の政治家の次世代の名前も興味深い。元外相の李肇星は、1978年の改革開放世代に生まれた息子を「李禾禾(リーヘーヘー)」と名付けた。農民の子孫であることを忘れないようにという願いを込めている。李禾禾は米国の大手コンピューター会社に勤務し、後に歌手の閻維文の娘で、同じく重ね字の名前を持つデザイナーの閻晶晶と結婚している。 (関連記事: 《裏スクープ》薄瓜瓜の恋愛遍歴を暴露 親密旅行&美女とのツーショット写真の真相とは 関連記事をもっと読む

元重慶市党委書記の薄熙来の息子、薄瓜瓜の名前は特に有名である。本名は薄曠逸で、祖父である中共の元老、薄一波が付けた名前であった。薄瓜瓜は後にメディアに対し、母親の谷開来が「瓜瓜」に変更したと明かしている。「薄曠逸」という名前が大きすぎるため、「瓜瓜」の方が自分に合っているという。薄熙来がメディアに息子の名前の由来を問われた際、「水分が多い!」と笑って答えている。「瓜瓜」はスイカを意味し、「とても素晴らしい」という意味も含んでいる。