台湾の「農村好物」が日本市場に進出 台湾産魯肉飯(ルーローハン)のレトルトパウチが初めて日本で販売開始

農村の良品と味千ラーメンが協力推進のMOU締結。(写真/農業部農村水保署)

台湾の農産物「農村好物(ノンツンハオウー)」が日本市場に本格進出しました。台湾農業部の黄昭欽次長は9日、福岡で台中市沙鹿区果菜運銷合作社の童育賢総経理と重光産業株式会社(味千ラーメン)の重光克昭社長が正式に協力覚書(MOU)を締結する場に立ち会いました。

この提携により、台湾農業部と農村発展・水土保持署が支援する「農村好物」ブランド製品が日本市場に進出することになります。今回の協力は、台湾産魯肉飯(ルーローハン)のレトルトパウチが初めて日本の小売チャネルに並ぶ記念すべき機会となります。

愛玉ゼリードリンク(オーギョーチ)、魯肉飯、ドライマンゴーなど台湾産の10種類の「農村好物」が、熊本の有名ラーメンチェーン「味千ラーメン」の店内ショップに並び販売されます。第一弾の店舗には本店、富合店、東BP店が含まれます。

黄昭欽次長によると、「農村好物」プロジェクトは2015年から農村水土保持署によって推進され、現在10年目を迎えています。これまでに314社から483点の優良農村製品が選出されてきました。今回の味千ラーメンとの提携は、台湾農村産業の国際化への重要な一歩を象徴しています。

農村水土保持署は「今回の味千ラーメンとの協力は、台湾農村製品の日本進出における重要なマイルストーンであるだけでなく、農村産業にさらなる海外ビジネスチャンスをもたらし、日台間の農業産業の深い交流を促進するものです」と述べています。

一方、味千ラーメン側は「台湾の農村好物は高品質で独特の風味を持っており、味千ラーメンの流通チャネルを通じてこれらの優良製品をより多くの日本の消費者に紹介し、双方にとってウィンウィンの関係を築きたいです」と期待を表明しています。

黄昭欽次長によれば、第一弾として10種類の台湾の優良農村製品が販売されます。そのうち伝統的な手切り魯肉飯は台湾産豚肉を使用し、化学添加物を一切使用せず、肉の塊が明確で、コラーゲンが豊富、濃厚な味わいが特徴だといいます。今回の台湾産魯肉飯のレトルトパウチが初めて日本に正式に輸出されることは、非常に意義深いとしています。

愛玉ゼリードリンクは台湾原産の愛玉ゼリーを使用し、パッションフルーツ梅、パイナップル蜜、はちみつレモンと組み合わせたさっぱりとした風味が特徴で、冷蔵するとさらに美味しくなるそうです。ドライマンゴーはトレーサビリティ認証を受けた自然な新鮮マンゴー(樹上完熟)を使用し、着色料や添加物を使用せず、マンゴー本来の香りと食感を保持しています。

その他、羅董養生皮蛋(ピータン)、炭火焼きロンガン(竜眼)、玉荷包氷糖銀耳(白キクラゲのデザート)なども同時に販売されます。これらの製品はすべて台湾の高品質な農産物を厳選し、人工添加物を使用せず、自然で健康的であり、食品衛生安全法規に適合しているといいます。

農業部によると、味千ラーメンはMOUに基づき、今後国内外636店舗で台湾農村好物の取り扱いを拡大し、共同ブランド商品開発の可能性も検討するとしています。今回の提携は台湾農村製品の国際的な知名度を高めるだけでなく、農村企業にさらなる発展機会をもたらすものだといいます。農業部は今後も農村産業の発展を推進し、国際協力を深め、より多くの台湾の優良農産物を世界に広めていく方針です。

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