台米貿易黒字が急増、アメリカ自身が招いた結果だ!頼政権「ゼロ関税」対応に、尹啓銘は「4文字評価」

2025-05-01 19:41
経済部前部長の尹啓銘氏は29日午後、「平和の旅20周年の回顧と展望」記念座談会に出席。民進党政府がトランプ対等関税政策に対して「ゼロ関税」から始める対応策は「完全に間違っている」と述べた。(張鈞凱撮影)
経済部前部長の尹啓銘氏は29日午後、「平和の旅20周年の回顧と展望」記念座談会に出席。民進党政府がトランプ対等関税政策に対して「ゼロ関税」から始める対応策は「完全に間違っている」と述べた。(張鈞凱撮影)

トランプの対等関税政策が始動を待ち構えており、台湾経済に甚大な影響を与えると一般的に予測されている。経済部の前部長である尹啟銘氏は4月29日午後、「平和の旅20周年の回顧と展望」記念座談会に出席し、民進党政府が「ゼロ関税」から始める対応策は「完全に間違っている」と直言した。台湾は新たな主力産業が不足しており、経済は深刻な困難に直面するだろうと述べた。また、政府が中国大陸ブランドの大疆(DJI)ドローンが世界市場の7割を占める市場に取って代わると宣言したことについて、尹啟銘氏は「笑止千万だ」と皮肉った。

台米貿易黒字拡大は「アメリカが招いた結果」

最近話題になっている対等関税問題について、尹啟銘氏は詳細に説明した。台湾企業の中国大陸への投資を振り返ると、大陸への輸出を促進し、対米輸出を分散させ、台湾の投資と経済成長を促進した。尹啟銘氏の分析によると、台湾企業が大陸に投資したことで、台湾の土地・水・電力・労働力などのリソースがIT産業に提供できるようになり、台湾産業の血液の新陳代謝効果をもたらし、産業アップグレードと台湾の次の投資波をもたらした。

尹啟銘氏は、蔡英文政権時代に政府が台湾企業に帰国投資を呼びかけたことを強調した。「問題はここから始まった。台湾企業が台湾に戻って投資し、生産能力をすべて台湾に移転した結果、元々大陸からアメリカに直接輸出していたものが、台湾からアメリカへの輸出に変わり、対米貿易黒字が大幅に増加した」。尹啟銘氏の計算によると、2017年から2018年の対米貿易数字で見ると、台湾の対等関税はわずか16%から17%だったが、当時のトランプが中国大陸と貿易戦争を行い、台湾企業が大陸から台湾に戻ったため、対米輸出の黒字が増加し、トランプの計算式で32%という高い数字になった。

「もし私が賴(清德)氏なら、交渉の際に必ずアメリカ政府に言うだろう。増加した差額は台湾のせいではない。これはアメリカが招いた結果だ。台湾企業を台湾に戻らせ、アメリカに輸出させたから、対等関税が17%から32%に増加したのだと」

さらに台湾の輸出シェアを見ると、中国大陸と香港のシェアは2020年の43.9%から2025年1-3月の28.4%に減少し、アメリカは2018年の11.8%から2025年1-3月の25.5%に上昇している。「これが我々の対等関税危機の所在だ」。貿易黒字で見ると、2009年から2024年までの台湾の対中国黒字は総黒字の1.66倍で、両岸の経済貿易は台湾の経済発展に有益だったが、現在は下降し続け、対米黒字は上昇し続けている。「正直に言って、対等関税が台湾に与える影響には本当に出口がない」 (関連記事: トランプ『米国製造業復活』構想、関税政策だけで十分? 『エコノミスト』分析の三つの壁:労働力確保・工場建設・老朽化したインフラ 関連記事をもっと読む

応対川普2.0時代来臨,中華民国三三企業交流会理事長林伯豐認為,政府応協助半導体供応鏈持続確保競争優勢。(張鈞凱攝)
トランプ2.0時代の到来に対応するため、中華民国三三企業交流会の理事長である林伯豐氏は、政府が半導体サプライチェーンの競争優位性を確保し続けるよう支援すべきだと考えている。(張鈞凱撮影)

対等関税への対応、賴政府は「主を売って栄を求める」

台湾の輸出構造の変化を見ると、尹啟銘氏は、IC産業が2018年の28.7%から2024年の34.7%に増加していると指摘する。「TSMCは非常に重要だ。どうしてすぐに手放せるだろうか?」さらにIT産業は2018年の1.7%から2024年の17.8%へと急増している。もともと海外に移転していた台湾企業が台湾に戻り、主にコンピューター、クラウド、サーバーなどを生産している。

最新ニュース
埼玉・八潮道路陥没事故 下水道管内でトラック運転手とみられる遺体発見・搬出
台湾旅行市場に変化 Z世代がけん引する海外旅行ブーム、訪日熱続く イージートラベルが2025年の旅トレンドを発表
日台連携強化へ 台湾頼総統・蕭副総統が自民党青年局訪問団と会談 半導体・安保・文化交流に期待
天皇ご一家の生活費360万円を侍従職が窃取か 宮内庁が刑事告発、懲戒免職に
台湾クラウドサービス業者8社、「Japan IT Week 春」に出展
台湾で最も優れた博物館はどこ?奇美や故宮ではない! 内部者が推薦「入場料が安く、見応えあり」:3時間歩いても見足りない
世界に台湾を見せよう!文策院と林志玲がコラボレーション 5年間で10作品を推進、国際協力を促進
「アマゾンは中国共産党の味方か」関税表示計画にホワイトハウスが「敵対行為」と非難
台日友好の証!日本自民党青年局長の中曾根康隆氏が表敬訪問 黄偉哲市長は台南産コシヒカリを贈呈
トランプ『米国製造業復活』構想、関税政策だけで十分? 『エコノミスト』分析の三つの壁:労働力確保・工場建設・老朽化したインフラ
視点寄稿:見えない独裁には、見える正義が必要
論評:賴清德「脱中入北」、砂糖衣を塗った毒薬を手放せるのか?
舞台裏》台湾軍は本当に素晴らしい? 米日シミュレーションは厳しい結果、なぜ漢光演習だけが楽観的な勝利シナリオになるのか
トランプ氏ホワイトハウス復帰から100日、《日経》アジアへの「挑戦」分析:貿易戦争×外交混乱×移民制限×ハイテク規制
トランプ政権に米主要3局メディアの92%が「ネガティブ報道」 就任100日でバイデン時代と対照的な扱いに
TSMC米国投資にトランプ政権が「監査」 専門家が指摘する真の狙いと背後にある苦悩
蔡世杰の視点:一通の手紙から一枚の旗へ──教皇の逝去で覆い隠せない頼清徳総統をめぐる“六つの偽り”
京都市中心部・五条通で冠水被害 老朽化した水道管が破裂か 周辺に大きな影響
天気予報》台湾、「梅雨前線ウィーク」突入へ 3波の前線接近で1週間連続の大雨に警戒
風評:賴清徳の軍令状 vs 蔡正元の電子手錠
論評:台湾はどうやって等しい関税以上の致命的な状況に対処するのか?
陸文浩の視点:台湾周辺海域で中国軍艦の兵力が突如2倍に増加、その狙いは何か?
日本の元陸将・小川清史氏、台湾で講演へ 「ワンシアター(一つの戦域)」で日米台連携に注目
台湾・頼清徳総統、高市早苗氏と会談 「非紅色サプライチェーン」構築へ協力
トランプ関税戦争》中華経済研究院が警告:台湾GDP3.8%減の恐れ、為替問題が交渉の弱点に
米軍のF/A-18戦闘機が海に墜落!「トルーマン」がフーシ武装勢力の攻撃を回避し事故に、幸いにも負傷者は軽傷
台湾クラウド国家チーム、Japan IT Weekで存在感 AI・MarTech分野で国際商機拡大
習近平政権、一部米製品に静かに譲歩 中国経済の弱点が露呈か
離婚後も30年寄り添い介護 日本人男性、台湾で自殺 元妻は餓死か
「ベッド下に男」女性観光客が東京のアパホテルで恐怖体験 ホテル対応に疑問の声
陸文浩の視点:中国人民解放軍海軍の対台湾軍事演習における兵力展開の特徴
「絶対に屈しない」トランプ氏、なぜ重要政策で次々と後退?《WSJ》「もはや力及ばず」
大阪・関西万博》TECH WORLDパビリオンが輝かしく開館 「共に良くなる」未来を世界へ発信
ファーウェイ封じ込め大失敗! イェール大学者が警告:「貿易禁止令は全く効果なし、政策の反動で安全保障と競争力を損なう」
労働節》由来は? 休日にしないのは違法、出勤すれば給料もアップ? 休めない5種類の労働者とは
張鈞凱コラム:頼清徳が「天安門」という集団的トラウマを喚起
調査》台湾人が中国人を騙し、中国人が世界を騙す! 詐欺集団の暗黙のルール、政府は億単位を投じ争う実録
エキュート品川で「おやつとコーヒー」フェア開催 限定スイーツやカフェメニューが多数登場
「台湾が最強コスパ!」2025年世界のお得旅行先ランキングで堂々1位に
ナイキ、アディダスの米国回帰は生き残れない ?謝金河:靴業界の鍵はまだ台湾の手中に
舞台裏》台湾・民進党、台中で大規模リコール敢行 真の標的は2028年総統選狙う盧秀燕氏か
イラン・シャヒードラジャイ港で大爆発、40人死亡 原因はミサイル燃料か テヘランは沈黙
天気予報》今年初の台風発生か 2つの前線接近で気温急降下 梅雨入りは5月中旬以降?
中国の露光装置は5nmを生産可能? 雷倩「この企業の技術は強固」ASMLの立場変化を指摘
舞台裏》調査局の「心得た」ビデオ会議 罷免連署偽造事件の捜査が国民党に向かう
大阪・関西万博:藤原紀香さんが日本館名誉館長に就任 来賓接遇など担う
台湾人の日本旅行熱が止まらない!星宇航空と星野リゾートがタッグを組んで特別企画を発表
台湾・苗栗県の最強観光スポット、大湖や三義を超える人気に!32万人が訪れる魅力とは
「柔道女王」連珍羚が引退しコーチに 台日柔道交流の架け橋を目指す
フェラーリ伝説:レーサー魂で築いた超絶スーパーカー王朝 - 赤い跳ね馬の波乱万丈ストーリー