トランプ政権に米主要3局メディアの92%が「ネガティブ報道」 就任100日でバイデン時代と対照的な扱いに

アメリカ大統領トランプ。(AP通信)

再びホワイトハウスに戻った初日から物議を醸しているドナルド・トランプ米大統領は、2期目就任から100日を迎えた。米メディア研究センター(Media Research Center、MRC)が収集したビッグデータによると、米主要テレビ3局であるABC、NBC、CBSの夜間ニュース番組では、この100日間において大統領本人または関連政策に関する報道のうち、実に92%がネガティブな内容だった。これは、トランプの初任期最初の100日間をも上回る水準である。

《フォックスニュース》の報道によるとMRCは1月20日から4月9日までの期間において、ABCの《World News Tonight》、NBCの《NBC Nightly News》、CBSの《CBS Evening News》における、トランプ大統領または現政権に関連する報道計899本を分析した。その結果、92.2%がネガティブな内容であり、ポジティブな報道はわずか7.8%にとどまった。調査を担当したリッチ・ノイス氏は、「全米3大ネットワークの夜間ニュース番組における報道は、8年前よりもさらに過激化している。トランプ氏は当時からメディアによる容赦ない攻撃を受けていた」と述べた。

ABC, NBC and CBS slap Trump with 92% negative coverage as 100th day of second term approaches, study findshttps://t.co/MNg2hFH2ga

— Fox News (@FoxNews)April 28, 2025

MRCのデータによれば、2017年に同様の手法で分析した際、トランプ初任期の最初の100日間におけるネガティブ報道比率は89%だった。対照的に、ライバルであるジョー・バイデン前大統領の初期報道では、59%が好意的な内容であり、両者には顕著な扱いの差があった。

ノイス氏はまた、「露出時間の観点から見ると、米国の主流メディアはトランプ氏に対して否定的な報道を浴びせる一方で、バイデン氏よりもトランプ氏の方が話題性や視聴数を稼げるため、報道量そのものは依然として多い」と分析。2017年1月20日から4月9日まで、主要3局がトランプ関連に費やした報道時間は合計1900分に達したが、2025年の同期間でも1716分に上った。一方、2021年同時期のバイデン氏に対する報道時間は726分と、トランプ氏の半分にも満たなかった。 (関連記事: TSMC米国投資にトランプ政権が「監査」 専門家が指摘する真の狙いと背後にある苦悩 関連記事をもっと読む

さらに、トランプ氏に関連する報道内容を詳細に分析したところ、1期目では主に個人の言動に関する論争が多かったのに対し、2期目では政策に関する報道が中心となっている。最も多く報道時間を割かれたのは、世界を驚かせた関税政策で361分。次いでイーロン・マスク氏が率いる「政府効率部(Department of Government Efficiency、略称DOGE)」の政府予算削減計画で301分、移民政策に関する報道が233分に上った。

2025年4月29日、美国总统トランプがミシガン州で就任百日演説を行い、多くの支持者が集まりました。(AP通信)
2025年4月29日、美国总统トランプがミシガン州で就任百日演説を行い、多くの支持者が集まりました。(AP通信)