台湾クラウド国家チーム、Japan IT Weekで存在感 AI・MarTech分野で国際商機拡大

日本のJISA、JIET、ASPIC、MISAなどの情報関連協会の代表者が「CLOUD SERVICE TEAM TAIWAN」専用館の開幕に出席し、日台のデジタル交流を共に支援している。(写真提供:デジタル産業署)
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台湾のクラウド技術が国際舞台で存在感を高めている。デジタル発展部デジタル産業署の主導のもと、台湾を代表するクラウドサービス事業者8社で結成された「CLOUD SERVICE TEAM TAIWAN」は、4月23日から25日まで開催された日本最大級のIT展示会「2025 Japan IT Week【春】」に出展し、デジタルトランスフォーメーション、AI応用、マーケティングテクノロジー(MarTech)、情報セキュリティ分野における革新的な技術力を披露した。さらに、日本および国際市場とのビジネスマッチングにも成功し、大きな成果を上げた。

「2025 Japan IT Week【春】」は、毎年東京ビッグサイトで開催される日本有数のICTイベントであり、世界中から950社以上の出展者と約10万人の専門来場者が集まる。

今回、台湾パビリオンは多彩なクラウドソリューションを展開し、会場内で注目を集めた。AIイノベーション分野では、力科技と愛吠的狗が共同開発したAIとVRを融合させた次世代型クラウドカスタマーサポートを披露。雲発互動科技は高度なAIエージェントによるスマートアシスタントを紹介した。MarTech分野では、獵豹資訊、亞路科技、禾多移動がインフルエンサーマッチング、SNS統合マーケティング、トラフィック収益化といった革新的な提案を発表した。さらに、叡揚資訊のナレッジマネジメントシステムや、凌群電脳の情報セキュリティITモニタリングシステムも、企業のデジタル化推進とセキュリティ強化における台湾企業の高い技術力を示した。

商談と国際交流で大きな成果

展示期間中、台湾パビリオンはテーマ講演やデモンストレーションで注目を集めたほか、70件以上の一対一ビジネス商談を実施した。すでに、日本の大手外食チェーンとのデジタルマーケティング導入交渉、リコー(Ricoh)との情報セキュリティIT監視システム導入に向けた協議、システムインテグレーターとの代理店契約交渉など、複数の具体的な商談が進行中である。

また、駐日代表の李逸洋大使も台湾パビリオンを訪れ、出展企業を激励するとともに、国際市場開拓への取り組みを高く評価した。デジタル産業署は、展示会場外でもKT-NET(日本ソフトウェア連盟)との共催による「台日ビジネスマッチング会」や、富士ソフト(FUJISOFT)およびデロイトトーマツ(Deloitte)AIエクスペリエンスセンターとの交流会を企画し、出展企業にさらなるネットワーク拡大の機会を提供した。このほか、ポーランドやベトナムなど、他国の企業とも交流を深め、多様な国際連携の可能性を模索している。

デジタル産業署は、台湾がデジタルサービス分野で豊富な経験と強固な技術力を蓄積してきたことを強調。今回のJapan IT Week参加は、台湾クラウド産業が国際市場へ飛躍するための重要な一歩だと位置づけた。今後も国際展示会への積極的な参加や、海外ビジネスマッチングの強化を通じて、台湾の情報サービス業界が世界とつながり、クラウド産業の国際的なプレゼンスと競争力をさらに高め、世界のデジタル波において確固たる地位を築くことを目指すとしている。 (関連記事: 高雄が台日産業協力と都市ガバナンス交流を深化 林欽榮副市長が率いる代表団が熊本県市を訪問 関連記事をもっと読む

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編集:梅木奈実

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