埼玉県八潮市で1月に発生した道路陥没事故で、直径・深さともに約10メートルの巨大な穴に転落したトラックの運転手とみられる遺体が、5月2日午前、車両の運転席部分から発見された。遺体は行方不明となっていた74歳の男性運転手と推定されている。
事故は2025年1月28日、八潮市の首都高速八潮ジャンクション付近の県道54号線で発生した。4トントラックが巨大な陥没穴に転落し、当初は運転手と救助隊が連絡を取り合っていたが、土砂に埋もれた車両のドアは開かず、後方からの救助を試みたものの、穴内で土砂崩れが起き救助隊員2人が負傷。その後、トラックを丸ごと吊り上げる救助策が採られたが、作業は難航し、穴内に地下水が流入して運転席が水没、28日昼以降、運転手との連絡は途絶えた。29日未明には荷台部分が引き上げられたが、運転席は残されたままだった。
その後、現場周辺の地盤は救助重機の重量に耐えられず、新たな陥没が発生。穴の範囲は直径約100メートル、深さ約15メートルに拡大し、基礎の不安定化や雨水管の破損、河川水の流入、有毒ガス(硫化水素)の発生などが相次いだ。調査の結果、直径4.75メートルの下水道管の破損による路盤の空洞化が陥没の原因と判明し、トラック運転手は地中で数カ月間閉じ込められたままとなっていた。
遺体発見と確認
事故の発生後、埼玉県政府と救助機関は引き続き下水道管の排水と改修工事を行い、救助リスクを低減することに努めた。日本のメディアは、遺体の所在である運転席部分(トラックは吊り上げの結果解体されている)が実は2月5日の時点で特定されていたと報じた。この時、捜索隊は陥没地点の約30メートル下流の下水道管内で運転席を発見し、より安全な捜索経路を確保するために、縦と斜めの2方向からの掘削を行うことを決定した。また、70メートルのバイパス管を設置し、汚水が迂回するようにした。
事故後、埼玉県と救助隊は下水道管の排水・補強工事を継続。日本メディアによれば、運転席部分は2月5日時点で特定されており、約30メートル下流の下水道管内で発見されていた。安全な救助ルートを確保するため、垂直および斜め方向からの掘削と、全長70メートルのバイパス管設置が進められた。 (関連記事: 天皇ご一家の生活費360万円を侍従職が窃取か 宮内庁が刑事告発、懲戒免職に | 関連記事をもっと読む )
そりゃお亡くなりになってるだろ。頑なに【救出】や【救助】を使うのは何故?【時系列まとめ】トラック運転手を下水道管内から救出も死亡確認 埼玉・八潮市の陥没事故https://t.co/TdlB504JBt
— KEI (@SCHUTZWALD)May 2, 2025
現場はなお水量が多く、有毒ガス硫化水素の高濃度漂流もあり、換気を続けながらの慎重な作業が必要とされた。県は当初、救助には約3カ月を要すると見込んでいた。数カ月に及ぶ準備を経て、5月1日に救助隊が初めて下水道管内に突入し、同日、埼玉県の大野元裕知事が災害対策本部会議で「運転席内に人影が視認された」と発表。