2024年11月24日に東京ドームで開催された「第3回WBSCプレミア12」決勝で、台湾代表は日本代表(侍ジャパン)を4対0で破り、同大会で初の優勝を果たした。これにより、日本代表は国際大会で続けていた27連勝がストップした。台湾の快挙に対して、日本国内の主要スポーツ紙は一斉に報道を行い、ほぼすべての紙面で「台湾」の名称が使用された。国際大会では通常「チャイニーズ・タイペイ」と表記されることが多い中での扱いが注目を集めている。
日本主要スポーツ紙が台湾の勝利を報道 「侍ジャパン連覇逃す」「屈辱の完封負け」
日本国内には六大スポーツ紙(スポーツニッポン、日刊スポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツ、デイリースポーツ、東京中日スポーツ)があるが、なかでも《東京中日スポーツ》はこのニュースを1面トップで大きく報じた。「26年WBCこそ大谷と世界一」との見出しで、試合内容を詳しく伝えた。

《東京中日スポーツ》によると、第3回WBSCプレミア12の決勝戦は11月24日に東京ドームで行われ、日本代表(侍ジャパン)は台湾代表との一戦で0対4で敗北し、2大会連続優勝はならなかった。一方の台湾は、同大会で初の優勝を達成。先発登板した台湾の投手は圧巻の投球を見せ、日本打線をわずか4安打無得点に封じ込めた。これにより、日本代表が2019年から続けてきた国際大会での連勝は27でストップした。
また、芸能・社会・政治・スポーツなど幅広い話題を扱う《日刊ゲンダイ》もこの結果を1面で報道。「2026年WBCに向け不安材料を多数残す結果となった」「プレミア12で台湾に敗れ、連覇ならず」との見出しを掲げ、日本野球の今後への懸念を示した。
《サンケイスポーツ》では、「無敵の侍ジャパンが敗れた」「井端弘和監督『すべては私の責任』」と報じたうえで、「2026年WBCでは“育成”から“勝利至上”への転換が必要」と論じた。さらに、「史上初の無敗優勝を狙った決勝で台湾に敗れ、27連勝がついに途切れた」と、連勝記録が止まったことにも言及した。

《デイリースポーツ》は、「井端監督率いる侍ジャパン、最後の最後で完敗。国際大会27連勝がついにストップ」と報じ、日本代表の長きにわたる連勝記録に区切りがついたことを強調した。
《日刊スポーツ》も、「侍ジャパン、連勝ストップ。台湾に0対4で敗れ準優勝。大会中3度目の対戦で苦汁を飲まされた」と、今大会での対台湾戦での相性の悪さを伝えた。
《スポーツ報知》は、過去2度勝利していた台湾に敗れたことを取り上げ、「先発の戸郷が2本塁打を浴び、5回4失点。『投球内容は悪くなかったと思うが、実力不足だった』と振り返った」と本人のコメントを掲載。紙面3面では、「15年ぶりの決勝進出で完封負け。井端ジャパン、8連勝の勢いも及ばず初黒星で優勝逃す」と報じた。 (関連記事: 台湾、世界野球WBSCプレミア12優勝記念銀貨を発行 6月23日から予約受付 | 関連記事をもっと読む )
《スポーツニッポン》は、「侍ジャパン打線が沈黙、悪夢の完封負け。この悔しさはWBCで晴らす」とし、台湾が前日に温存していた左腕・林昱珉(リン・ユーミン)に苦戦し、わずか4安打に封じられたことを伝えた。