新東向産学研アライアンスが川崎市を訪問 日台協力の新章を開く

(参考写真 Pakutasoより)
目次

2024年11月18日、新東向産学研アライアンスの陳孝昌CEOは、世朋インターナショナル株式会社の手配により、代表団を率いて川崎市を訪問し、再生医療、水素エネルギー、半導体などの分野における日台間の協力機会について詳細な協議を行った。この交流は、両地域の産学研の深い協力を推進し、将来の産業連携と技術革新への道を開くものである。

川崎市:イノベーションと産業融合の模範

川崎市は東京と横浜の間に位置し、人口154万人を擁する日本第6位の都市であり、一人当たりの製造業生産額が最も高い地域である。川崎市は、先進的な交通システム、充実した産業インフラ、強力な革新能力を特徴とし、精密機械、IT、石油化学、量子技術、バイオテクノロジー、再生医療など、多様な産業クラスターを有している。

川崎の「キングスカイフロント」産業エリアは再生医療の拠点として知られ、医薬品、バイオテクノロジー、医療機器の研究開発に注力する多くの国際企業を誘致している。さらに、川崎市は水素エネルギーとクリーンエネルギーの応用においても先駆的な取り組みを行い、持続可能な産業エコシステムの構築に努めている。

グローバルな課題への共同対応:日台協力の大きな可能性

会議において、陳CEOは、台湾と川崎市は技術と産業構造において高い相互補完性を持っていると指摘した。台湾企業は半導体製造と技術力において優れた実績を持ち、川崎市は基礎研究とイノベーション応用において先導的な優位性を有している。両者の水素エネルギー、バイオテクノロジー、半導体分野での協力は、グローバルサプライチェーンの強化に貢献するであろう。また、陳CEOは、台湾の重要な工業都市である高雄市が、川崎市と同様の環境問題とエネルギー転換の課題に直面していると述べた。川崎市との交流を通じて、高雄市はそのスマートシティ建設の経験を参考に、グリーン転換を加速することが期待される。

新東向計画:国際協力の新モデルの構築

新東向産学研アライアンスはアジア太平洋地域の協力促進を核心とし、三つの主要目標を掲げている:

1. 人材開発:国際的な専門人材を誘致・育成し、地域の競争力を強化する。

2. 企業の国際化:台湾企業のグローバル市場進出を支援し、産業マッチングプラットフォームを提供する。また、適切な時期に九州福岡の新東向サービスセンターに倣い、台湾企業向けのワンストップサービスを提供する。

3. 国際研究開発センター:国際的な研究開発・サービスセンターを設立し、技術の共創を促進する。日本の基礎研究、台湾の技術力、東南アジアの潜在的人材を組み合わせ、将来の商業市場に向けて新たな文化的価値を創造する。 (関連記事: TSMC熊本第2工場、来年始動! "拡張の名将"秦COOが明言:2027年の生産開始へ準備加速 関連記事をもっと読む

陳CEOは次のように述べている:「新東向計画は市場開拓だけでなく、人材と技術の交流を通じて、台湾企業が国際舞台でより大きな影響力を発揮することを目指している。川崎市は我々の重要なパートナーであり、共に多くの価値を創造できると期待している。」