「米国は恩人、中国は身内」台湾野党トップが新定義 政府は痛烈皮肉「倒産を狙う親戚など不要」
国民党主席・鄭麗文氏は28日、中央常務委員会で談話を発表し、「米国は恩人だが、中国大陸は身内である」との説を提唱した。(撮影:顔麟宇)
台湾の最大野党・国民党は1月28日、2月2日から4日にかけて北京で中国共産党とのシンクタンク交流フォーラムを開催すると発表した。これに合わせ、国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席は「米国は恩人だが、中国大陸は身内である」とする新たな対中・対米論述を提唱し、「米中間でどちらかを選ぶことはしない」と強調した。
これに対し、対中政策を管轄する台湾政府の大陸委員会(陸委会)の梁文傑・副主任委員は29日、「こちらの破産や会社乗っ取りを画策するような親戚に、一体何の意味があるのか」と痛烈に批判した。
鄭麗文氏の新定義「骨肉の争いはしない」
国民党と中国共産党は28日、北京で両党のシンクタンクによる「両岸交流協力展望フォーラム」を開催すると同時発表した。
鄭麗文主席は同日午後の党中央常務委員会で、「米国はかつて我々の恩人であったが、中国大陸は我々の身内である」と発言。「中華民国は第二次世界大戦から戦後の台湾に至るまで、米国の友情を決して忘れない」としつつも、「骨肉の争い(同族同士の殺し合い)は絶対にできない」と述べ、米中の間で極端な二者択一は行わない姿勢を鮮明にした。
鄭氏は、台湾海峡の緊張が高まり世界が注視する中、国民党は「敵意の連鎖」が高まる両岸関係において、和解と雪解けのための「第三の道」を切り開くと宣言。「地域のトラブルメーカーにはならず、台湾を地政学的な駒にもさせない。平和の構築者(ピースメーカー)としての役割を積極的に果たす」と意気込みを語った。
また、9年ぶりに再開される国共プラットフォームの交流について、現代の中国と台湾は共に独自の科学技術力を持っていると指摘。気候変動や防災、エネルギー問題など人類共通の課題に対し、相互学習や将来的な協力を進める意向を示した。
陸委会・梁文傑氏の反論「会社乗っ取りを狙う親戚」
翌29日に行われた陸委会の定例記者会見で、メディアから「国民党が中国を『身内』と呼んだことについてどう考えるか」と問われた梁文傑副主委は、企業経営に例えて反論した。

1月29日に定例記者会見を行う陸委会の梁文傑副主委。梁氏は鄭麗文氏が唱える「大陸は親族(身内)」との説に対して回答した。(撮影:楊騰凱)
梁氏は「鄭主席の発言についてだが、仮に私が会社を経営していて、親戚も会社をやっているとしよう。だが、その親戚が朝から晩まで私を破産させようと画策し、私の会社を併合しようと狙っているなら、そんな親戚関係に何の意味があるだろうか」と述べた。
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