【独占インタビュー】「米国は恩人、中国は身内」国民党・鄭麗文主席の新路線を読み解く 蕭旭岑副主席が語る「鄭・習会談」の行方と孤立する頼政権

国民党副主席・蕭旭岑氏への単独インタビュー。鄭麗文氏による最新の中台論述を読み解き、中台および米中台関係に関する「7つの考察」を提示。さらに「鄭・習会談」の今後の計画についても分析した。(写真/顔麟宇撮影)
国民党副主席・蕭旭岑氏への単独インタビュー。鄭麗文氏による最新の中台論述を読み解き、中台および米中台関係に関する「7つの考察」を提示。さらに「鄭・習会談」の今後の計画についても分析した。(写真/顔麟宇撮影)

台湾・国民党は、9年間にわたり停止していた「国共交流プラットフォーム」を再稼働させ、2月3日に北京で国共両党によるシンクタンクフォーラムを開催する。これに合わせ、国民党の鄭麗文主席は「米国は恩人、中国大陸は親族(身内)であり、我々がどちらかを選ぶ必要はない」という新たな論述を提唱。両岸(中台)交流への強い意欲を鮮明にした。

この新路線の背景には何があるのか。国民党の蕭旭岑(しょう・きょくしん)副主席は29日、『風傳媒』の独占インタビューに応じ、鄭氏の新論述の真意を解説するとともに、国際情勢と両岸関係について「7つの視点」を提示した。その中には、注目される「鄭・習会談(鄭麗文主席と習近平総書記の会談)」の具体的な計画も含まれている。

9年の沈黙を破る国共フォーラム

​国共フォーラムは2005年、当時の連戦・国民党主席が訪中し「平和の旅」を展開した際、当時の胡錦濤総書記との会談を経て、両党間の定期的な意思疎通の場として確立されたものだ。しかし、2016年11月の開催を最後に、民進党による完全執政の開始や、国民党内部での対中政策の見直し論など、複雑な要因が重なり9年間の空白期間が生じていた。今回、鄭麗文体制の発足を経て、この重要な対話パイプがついに再起動することとなる。

今回『風傳媒』のインタビューで蕭旭岑副主席が提示した、両岸関係および米中台情勢に関する「7つの観察点」は以下の通りである。

1. 国際環境の激変:西側民主主義国の指導者が相次いで訪中している現在、国際環境は大きく変化している。世界が中国との正面衝突を避ける中、台湾だけが頑なに「ヤマアラシ(非対称戦争のための要塞化)」であり続ける必要があるのか。

2. ゲームチェンジャーとしての国民党:国民党による国共交流プラットフォームの再開は、冷え切った両岸情勢を転換させる契機となる。

3. 「恩人と身内」論の継承:鄭主席が掲げる「米国は恩人、大陸は親族」という論述は、馬英九元総統の路線である「親米和陸(親米・中国融和)」と脈絡を一にするものである。

4. 唯一の鍵「92年コンセンサス」:「92年コンセンサス(九二共識)」こそが、両岸交流を可能にする唯一の鍵である。

5. 北京の意図:中国大陸側は平和的解決を優先しており、両岸関係が「戦争の危機」という一本道しか残されていない状況は望んでいない。

6. 米国の本音:米国は、台湾が地域の「トラブルメーカー」になることを望んでいない。

7. 首脳会談の目算:国民党の鄭麗文主席と中国の習近平国家主席による「鄭・習会談」は、今年上半期の実現を目指している。

20260128-国民党主席・鄭麗文氏は28日、中常会で談話を発表した。(顔麟宇撮影)
国民党主席・鄭麗文氏は28日、中常会で談話を発表し、「米国は恩人、大陸は親族」という新たな論述を打ち出した。(写真/顔麟宇撮影)

米国が中国と衝突しない中、台湾だけが「ヤマアラシ」であり続けるのか

──昨年末から今年初めにかけ、フランスのマクロン大統領、カナダのカーニー首相、アイルランドのマーティン首相、ドイツのメルツ首相ら西側諸国の指導者が相次いで訪中しています。4月には米国のトランプ大統領、アジアでは韓国の李在明大統領も訪中するなど、世界的な対中訪問ラッシュとなっています。その中で唯一、台湾だけが中国大陸との往来を完全に断絶しているように見えます。この状況下で、なぜ国民党は両岸交流の再開が必要だと考えるのでしょうか。

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