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「中国も真似する?」ベネズエラ斬首作戦が逆に台湾侵攻を止める理由 ルビオ米国務長官「世界で米国にしかできない」 2025年12月2日、トランプ米大統領とルビオ国務長官(Marco Rubio氏)。(写真/AP通信提供)
マルコ・ルビオ(Marco Rubio)米国務長官は29日、上院外交委員会の公聴会に出席し、先日米軍が実施したベネズエラのマドゥロ大統領拘束作戦が、中国による台湾侵攻の口実になるか否かについて見解を述べた。ルビオ氏は、習近平国家主席にとって台湾統一は「歴史的使命」であるとしつつも、ベネズエラでの米軍のいわゆる「斬首作戦」は、むしろ習氏に軽挙妄動を許さない「衝撃的な教育」として機能したとの認識を示した。
また、中国共産党中央軍事委員会の張又侠副主席らが失脚した件についても触れ、人民解放軍内部の腐敗と混乱が、習近平氏の軍事行動への決断を鈍らせる要因になっていると分析した。
「世界で米国だけが可能」 アブソリュート・リゾルブ作戦の威嚇効果 ルビオ氏は証言の中で、1月3日にベネズエラで実施された「断固たる決意作戦(Operation Absolute Resolve)」について言及。高度な戦術的熟練度、死傷者ゼロという記録、そしてラテンアメリカ諸国を中心とする広範な国際的支持は、米軍の実力と行動の正当性、必要性を証明するものだと強調した。
ルビオ氏は「この作戦を完遂できる能力を持つのは、世界で米国だけだ」と断言。今回の作戦で見せつけた世界展開能力、情報の正確性、そして特殊作戦の遂行能力は、中国、ロシア、イランといった潜在的な敵対国に対し、強力な抑止シグナルを送ることになったと述べた。
習近平の「歴史的使命」と現実的な計算 米軍の行動が中国を刺激し、台湾に対して同様の軍事行動をとらせるリスクについて問われると、ルビオ氏は次のように答えた。
「台湾問題は習近平氏の歴史的使命だ。彼はこれを成し遂げたいと明確に表明しており、世界で起きる他の出来事によってその意志が変わることはない」
ルビオ氏は、中国の対台湾政策は、習氏個人の政治的レガシー、イデオロギー、歴史的地位への執着によって駆動されており、目先の国益や外部環境の短期的な変化だけで軽々しく動揺するものではないとの見方を示した。
解放軍の粛清は「内部の腐敗」を示唆 また、中国共産党中央軍事委員会の張又侠副主席や劉振立委員らが調査対象となった件について、ルビオ氏は、中国が過去数年にわたり軍指導部の粛清を続けている点に触れた。
「模倣」ではなく「躊躇」 リケッツ上院議員の分析 ルビオ氏と台湾情勢について議論を交わしたピート・リケッツ(Pete Ricketts)上院議員も、「中国への抑止」という観点で同意した。マドゥロ拘束成功を受けて中国が米国を模倣し、武力で台湾を奪取するとの見方について、リケッツ氏は「完全に間違っている」と否定した。
「中国共産党は国際法や国際規範など気にかけていない。それはフィリピンへの対応を見れば明らかだ」とリケッツ氏は指摘する。その上で、「習近平氏が軍事行動に出るかどうかは、成功できると確信できるかどうかにかかっている」と分析した。
「その意味で、米国が『アブソリュート・リゾルブ作戦』で見せた戦術能力は、習氏を躊躇させるかもしれない。人民解放軍には、米国がマドゥロ拘束で見せたような経験が欠如している」
張又侠氏のような実戦経験を持つ数少ない高官が粛清される中、米軍の行動は北京にとって、好機ではなく「自軍の能力不足と内部問題の深刻さ」を映し出す鏡となった形だ。
ベネズエラ作戦は「冷却剤」となるか 公聴会での両氏の対話からは、中国の台湾侵攻に対するワシントンの最新の分析が透けて見える。
習近平氏は統一を不変の「歴史的使命」と捉えている一方で、開戦の決断を左右する重大な変数が存在する。それは、ベネズエラで見せつけた米軍の圧倒的な作戦能力と、人民解放軍内部の大規模な粛清による指揮系統・戦闘力の不確実性だ。
米国務長官と上院議員の目には、ベネズエラでの作戦は台湾海峡戦争の「触媒」ではなく、むしろ「冷却剤」として映っている。北京の野心を根本から変えることはできないとしても、動武のタイムスケジュールを先送りさせる可能性はある。
米軍の成功した「斬首作戦」は中南海の意思決定者に米軍との実力差を突きつけ、一方で解放軍の粛清は、管理・兵站・調達システムの腐敗と装備の信頼性に対する疑念を露呈させたからだ。
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