長年日本に居住する台湾人グラフィックデザイナーが、東京都江戸川区の新小岩にアメリカンヴィンテージ玩具店「Ghost Toy Shop」をオープンした。店内には70年代から90年代を中心としたアメリカのクラシックな玩具や懐かしのフィギュアが所狭しと並び、住宅と商店が混在する下町の街並みの中で、独自のスタイルを持つ交流の場となっている。

来日のきっかけは「お笑い文化」 共通の趣味から築いた膨大なコレクション
店主が訪日を決意した背景には、日本のバラエティ番組やお笑い文化への強い憧れがあった。2014年に来日後、アパレル業界や国際的なラグジュアリーブランドでの勤務を経て、同じく70~80年代のアメリカンホラー映画やヴィンテージ雑貨を愛好する日本人パートナーと出会った。二人は共通の趣味を通じて玩具の収集を開始し、今日に至るまで膨大なコレクションを築き上げてきたという。

出産を経て家庭生活という新たなステージに立つ中で、店主は「育児と日常生活の合間にいかに個人の趣味や社会との繋がりを維持するか」を模索した。その結果、自身の情熱の結晶であるコレクションを実店舗として公開する決断に至ったのである。

「キャスパー」に込めた想い、台湾の朝食店のような温かな場所へ
店名の「Ghost」は、古典的なアニメ作品『キャスパー(Casper)』に由来し、純真さと寄り添う心を象徴している。台湾の家庭的な朝食店で育ち、近隣住民との密な交流に親しんできた店主は、店舗が単なる物販の場ではなく、地域住民が気軽に集える交流拠点となることを目指している。丁寧な接客を重んじる日本のサービス業の良さを活かしつつ、より親しみやすい対話の形を大切にしたいと店主は語る。

予約制で実現する「マンツーマン」の選品アドバイス
同店は現在、予約制を採用している。来店前に顧客のインテリアの好みやコレクションの方向性を把握した上で、最適な選品のアドバイスを行うスタイルだ。このマンツーマンのコミュニケーションには、店主がかつてラグジュアリーブランドで培ったプロフェッショナルな接客経験が色濃く反映されている。

大稲埕や台南を彷彿とさせる「新小岩」の魅力 玩具文化の土壌に根ざす
新小岩を選んだ理由は、交通の利便性や生活機能の充実だけでなく、台北の大稲埕や台南を彷彿とさせる、濃厚な下町情緒と人情味が残っているからだという。また、隣接する葛飾区は人気キャラクター「モンチッチ」の生誕の地の一つであり、メーカー本社や関連施設が点在するなど、玩具文化の土壌があることも決め手となった。
「Made in Taiwan」が呼び起こす記憶 転売価値を超えた「思い出」の共有
商品のラインナップは、投資価値や高額な転売価格を重視するのではなく、時代背景や人々の記憶に刻まれた「思い出の品」に重点を置いている。店主によれば、日本人の顧客は玩具の歴史やバージョンの細部にこだわり、台湾人の顧客は幼少期にテレビで見た流行文化に共鳴することが多いという。
また、店内には80〜90年代に台湾、香港、韓国で製造(OEM)された玩具も多く、「Made in Taiwan」の刻印を見つけた際の顧客の感動は、単なる商品の価値を超えたものとなっている。
東京から台湾へ 国境を越える玩具文化の架け橋
現在、この日台カップルの店主らは今後の展開を計画中であり、将来的な台湾市場への進出も視野に入れている。東京での店舗運営を軌道に乗せながら、国境を越える玩具文化の交流をさらに広げていく構えだ。
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編集:柄澤南















































