森ビル株式会社は4日、攻殻機動隊展Ghost and the Shell製作委員会(講談社、森ビル、KDDI、プロダクション・アイジー、パルコ)と共に、アニメ『攻殻機動隊』シリーズ初の大規模横断展『攻殻機動隊展 Ghost and the Shell』を2026年1月30日から4月5日まで、虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEにて開催すると発表した。
「攻殻機動隊」史上初の大規模展
本展は、1989年の士郎正宗による原作漫画から、1995年の劇場版アニメ、2026年に放送予定の新作TVアニメに至るまで、シリーズ全体を網羅する史上初の展覧会となる。会場では、押井守、神山健治、黄瀬和哉、荒牧伸志ら歴代の監督作品に加え、新作を手がけるサイエンスSARUによる関連展示も行われる。
展示内容は、未公開資料を含む600点以上の原画や設定資料、絵コンテを公開。各シリーズ制作の裏側や監督ごとのビジョンを比較できる構成で、ファンのみならずクリエイター志望者にとっても刺激的な内容となる。没入型のインスタレーションやインタラクティブ展示、貴重なインタビュー映像も展開され、シリーズの新たな視点に触れることができる。
とりわけ注目されるのは、来場者自身が情報の海にアクセスし、思考と感覚で「攻殻機動隊」の世界観を掘り起こす“DIGる(ディグル)”展示。AIやBMI(ブレイン・マシン・インターフェイス)といった現代技術の観点から「人間とは何か?」という本シリーズの根源的な問いに再び向き合う場ともなる。
また、「攻殻機動隊」に影響を受けた国内外の現代アーティストとの共創による作品展示も予定されており、グローバルに広がる同作の表現的影響を体感できる機会となる。会期中は展覧会限定のオリジナルグッズや横断展ならではの特設ショップも展開される予定で、ファンにとっては見逃せない企画となりそうだ。
押井守監督は本展に寄せて、「ゴーストとシェル。その関係はゴーストの中にシェルがある、それがGhost in the Shellだと思う。…アニメはもちろん、原作漫画も実写も含めて視野に入れてほしい」とコメントし、作品の多面性を包括する展示への期待を語った。
なお、本展では2026年放送予定の新作TVアニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の関連資料も紹介予定。本作は、サイエンスSARU制作による完全新作で、監督は同スタジオで副監督経験を積んだモコちゃんが初監督として抜擢。シリーズ構成・脚本は円城塔、キャラクターデザイン・総作画監督は半田修平が担当する。
『攻殻機動隊』はこれまで劇場アニメ、TVシリーズ、配信アニメ、ハリウッド実写映画と幅広い表現で展開されてきたが、本展はそれらを一望できるシリーズ史上初の展覧会として、未来と過去をつなぐ新たな出発点となる。チケット情報は2025年秋頃に発表予定。続報は公式HPやSNSで順次公開される。
編集:柄澤南 (関連記事: アニメ東京ステーションで開催中 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』特別企画展 | 関連記事をもっと読む )
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