近年、日本の婚活市場で特異な現象が進んでいる。多数の韓国人男性が日本に渡航し、結婚相手を積極的に探しているのだ。『TBS NEWS DIG』によれば、こうした韓国人男性の多くは百万円単位の婚活費用を投じてまで日本での出会いを求めており、その背景には韓国社会に根強い「男性が結婚のために住宅を購入しなければならない」という重い文化的プレッシャーを避けたいという事情がある。
韓国人男性の結婚ブーム 経済的事情だけでなく韓流文化も影響
この国際結婚の潮流は個別のケースにとどまらない。2024年には日本人女性と韓国人男性の婚姻届が1176組にのぼり、前年から約40%増加、過去10年間で最多を記録した。データは「新しい愛の波」が確かな社会現象となっていることを示しており、その背景には経済的な要因だけでなく、文化的な変化も密接に関わっている。
1.経済的圧力: 多くの韓国人男性は「韓国では男性が住宅を所有しないと結婚は難しい」と口をそろえる。だが平均的な給与では住宅購入は容易ではなく、現実的には40歳前後まで待たなければ実現できないケースもある。その一方で、日本の女性は「一緒に頑張る」というパートナーシップを重視する傾向があり、この点が韓国人男性にとって大きな魅力となっている。
2.文化的影響: 韓流文化が日本の若い世代に浸透するにつれ、韓国ドラマやK-POPアイドルは韓国人男性を「思いやりがあり、ロマンチックで、愛情表現に積極的」と描いてきた。これは日本社会でよく語られる「内向的で不器用」といった日本人男性のイメージと強い対比を浮き彫りにし、日本の女性の間で韓国人男性への好感度を高める要因となっている。その結果、「輝いていて、かっこいい」との印象が広がり、結婚への受容度も一段と高まった。
日本女性が求める「韓流ロマンス」
台湾メディア『自由時報』の報道によると、多くの日本人女性は韓国人男性との交際で「日本人男性よりも積極的だ」と実感しているという。小さなプレゼントを欠かさず用意したり、記念日を大切にしたりする姿勢が「韓流ロマンス」として評価され、関係を深める要素とされている。こうした行動は日本女性の心をつかみ、国際的な恋愛に踏み出す動きを後押ししている。
このような国境を越えた結婚の広がりは、伝統的な文化的プレッシャーと現代社会の価値観のはざまで、若い世代が結婚や生活においてより現実的かつ多様な選択肢を模索するようになったことを如実に反映している。
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