歴史的瞬間 日本初の女性首相・高市早苗氏が第104代首相に就任 自民・維新連立で新政権発足

2025-10-21 14:09
史上初の女性首相誕生。自民党総裁の高市早苗氏は21日の臨時国会の首相指名選挙で、衆院1回目投票で237票を獲得し第104代首相に選出。新内閣の布陣と今後の政策方針に注目が集まっている。(写真/AP通信)
史上初の女性首相誕生。自民党総裁の高市早苗氏は21日の臨時国会の首相指名選挙で、衆院1回目投票で237票を獲得し第104代首相に選出。新内閣の布陣と今後の政策方針に注目が集まっている。(写真/AP通信)
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日本の政治史に新たな1ページが刻まれた。自民党総裁の高市早苗氏(64)が21日午後、衆議院本会議の首相指名選挙で第104代内閣総理大臣に選出され、憲政史上初の女性首相となった。石破茂首相の退陣から約1カ月半を経ての政権交代である。

衆議院での投票では、高市氏が過半数(233票)を上回る237票を獲得。立憲民主党の野田佳彦代表が149票、国民民主党の玉木雄一郎代表が28票、公明党の斉藤鉄夫代表が24票を得たが、高市氏が1回目の投票で過半数を制し、決選投票を待たずして新首相の座を射止めた。参議院でも同様の結果が示され、正式に国会の議決が成立した。

皇居で親任式・閣僚認証式 高市内閣が21日夜発足

高市氏は選出直後、皇居での首相親任式と閣僚認証式を経て正式に就任。同日夜に新内閣を発足させ、首相官邸で記者会見を開き、経済政策や外交方針など今後の政権運営の基本方針を説明する見通しだ。

新内閣は自民党と日本維新の会による連立政権として船出する。維新は閣僚を出さず、「閣外協力」の形で政策実行を支える構え。高市氏は21日の就任直後から、物価高騰への対応を柱とする2025年度補正予算案の編成や、経済対策の具体化を指示する方針を示している。

閣僚人事に女性を積極登用 「全員活躍」掲げ多様性を重視

参議院と衆議院の指名手続きが終了した後、新首相の高市早苗は直ちに総理大臣官邸に赴き、組閣本部を設立し新内閣の組織に着手した。現時点で明らかになった名簿によれば、彼女の内閣チームには数名の重要人物が含まれており、木原稔が官房長官に、林芳正が総務大臣に任命される予定である。さらに、小泉進次郎が防衛大臣を務め、茂木敏充が外務大臣に就任予定である。

高市氏は「全員活躍」「全世代総力結集」を政権運営の理念に掲げ、女性閣僚を積極的に登用した。官房長官には木原稔前防衛相(56)、外相に茂木敏充元幹事長(70)、財務相に片山さつき元地方創生担当相(66)を起用。防衛相には小泉進次郎農相(44)、総務相には林芳正官房長官(64)が就く。

経済安全保障担当相には小野田紀美参院議員(42)、農林水産相に鈴木憲和元農水副大臣(43)、法務相に平口洋元副大臣(77)、国家公安委員長に赤間二郎元副総務相(57)を登用する方向で固まった。

また、経済産業相には赤沢亮正経済再生担当相(64)、文部科学相に松本洋平元経産副大臣(52)、デジタル相には松本尚外務政務官(63)を起用する方針。参院からは牧野京夫氏の入閣も決まった。

さらに、高市氏が総裁選で掲げた「外国人政策の司令塔」機能を担う新設ポストも設置される見通しで、移民政策や人材受け入れの法整備を推進する。 (関連記事: 舞台裏》高市早苗氏が初の女性首相就任、維新と連立で始動 林佳龍氏と極秘会談も、対台湾は「安倍路線」継承か? 関連記事をもっと読む

維新との政策協定で「改革連立」へ 自公時代に終止符

今回の首相誕生の背景には、自民党と公明党による26年間の「自公連立」の終焉がある。高市氏は、自公政権の崩壊後に日本維新の会との間で政策協定を結び、連立政権樹立に合意した。維新は議員定数1割削減などの「三つの絶対条件」を掲げ、自民党がこれを受け入れる形で合意に至った。

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