飛行機の空席、移動に追加料金？ 収益だけではない理由―機体バランスなど「航程全体に影響」

飛行機に乗っている際、他の座席が空いている場合があるが、多くの人々が空席への移動は可能なのかと疑問に思う。『USA TODAY』の報道によれば、許可なく座席を変更した場合、追加料金が発生する可能性があり、コラムニストはこれが飛行機の安全考慮に関わる可能性があると説明している。

なぜ飛行機では空いている座席の変更にお金がかかるのか？専門家がその理由を明かす

飛行機内で隣の乗客と狭い空間を共有しているときに、空いている座席を見ると苛立ちを感じることもあるかもしれない。航空ブログ『Cranky Flier』の作者であるスナイダーが説明するように、小型機においては重量とバランスが非常に重要であり、これらの要素は大型機の安全性にも影響を及ぼすことがある。どのサイズの飛行機であってもバランスを崩すと安全な離着陸が難しくなる可能性があり、不均一な重量や誤った位置が飛行機の飛行能力に影響を与える可能性がある。

「航空会社はシステムを利用して乗客の座席位置を把握し、適切に貨物と荷物を搭載してバランスを保つ」とスナイダーは述べた。機体の重量バランスが適切でない場合、安全性に疑問が生じる可能性があり、乗客も飛行中に不必要なトラブルに遭遇したくないだろう。

飛行安全の考慮に加えて、収益のためだけでなく、スナイダーは例を挙げ「追加の足元スペースを得ると、それが十分価値があると感じ、お金を支払うことになる」と述べた。又、もし航空会社が自由に座席を変更可能にすると、「それは本来そのためにお金を払った人々を怒らせることになり、不公平である」と付け加えた。そのため航空会社はこれらの座席を異なるチケットクラスとして扱っている。

例えば、ユナイテッド航空のヒューストン発ホンジュラス行きの便では、機内の大半の座席が空いていた。しかし、座席を変更するには86ドルまたはそれ以上の金額を支払う必要があると、客室乗務員が告げた。このことは、座席変更には追加のコストがかかることを示している。

スナイダーは、もし搭乗前に指定された座席に不満がある場合、事前に航空会社のアプリや公式ウェブサイトで座席を変更することを勧める。もしこれがうまくいかない場合、フライト担当のゲートスタッフに相談するのが良いだろう。しかし、スナイダーはスタッフが常に助けを提供できるとは限らないと警告。「時には客室乗務員が助けてくれることもあるかもしれないが、足元に余裕のある座席に移りたい場合、機内で料金を請求するかもしれないが、それ以外では彼らの仕事をより困難にするだけだ」と述べ、もし乗客が健康や安全などの特別な理由で座席変更が必要な場合は、客室乗務員に説明する必要があると注意を促した。

資料來源：『USA TODAY』、『X』　

​責任編輯：林俐​

編集：佐野華美 （関連記事： エバー航空の客室乗務員が急逝、総経理ら6名幹部が謝罪　“1週間以内に調査完了を約束” ｜ 関連記事をもっと読む ）

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