トップ ニュース 「アルセーヌ・ルパンの再来か」ルーヴル美術館で“7分間の完全犯罪” ナポレオン皇后の宝飾が奪われる マクロン大統領「歴史への攻撃」と非難
「アルセーヌ・ルパンの再来か」ルーヴル美術館で“7分間の完全犯罪” ナポレオン皇后の宝飾が奪われる マクロン大統領「歴史への攻撃」と非難 2025年10月19日、強盗事件を受けて封鎖されたルーヴル美術館の入口。フランス警察が現場検証と証拠収集を進めた。(AP通信)
フランスの怪盗小説『アルセーヌ・ルパン』や映画『オーシャンズ11』を思わせる事件が、19日午前9時30分(パリ時間)、ルーヴル美術館で発生した。世界屈指の名館は開館から約30分後、プロの窃盗団に短時間で侵入され、フランス王室の宝飾品を所蔵する「ガレリー・アポロン」が標的となった。犯行グループは、来館者の目の前でナポレオン時代の“無価(むか)”の国宝を奪い、そのまま逃走。フランス全土に衝撃と怒りが広がった。
仏紙『ル・モンド』は、1911年の「モナ・リザ」盗難以来、同館で最も深刻かつ大胆な犯行だと指摘。相次ぐ美術館盗難を受け、同国の文化財保護体制の脆弱さが露呈したと報じた。エマニュエル・マクロン氏は「わたしたちの歴史への攻撃」と非難し、世界規模での国宝奪還作戦に乗り出した。
7分で完遂 「引っ越し用リフト」が突破口 犯行は、精密さ・迅速さ・大胆さのいずれもが際立ち、仏警察や内務当局を驚かせた。グループは市内でおなじみの高層階向け家具搬送用トラック式電動リフトを、美術館南側のセーヌ河岸(フランソワ・ミッテラン河岸)に横付け。館内の来館者が増え始める時間帯、覆面の2人がリフトで2階の「ガレリー・アポロン」窓へ堂々と接近した。目撃証言では、窓を破って侵入するまで「30秒もかからなかった」という。
2025年10月19日、強盗事件を受けて封鎖されたルーヴル美術館の入口。フランス警察が現場検証と証拠収集を進めた。(AP通信)
2025年10月19日、強盗事件を受けて封鎖されたルーヴル美術館の入口。フランス警察が現場検証と証拠収集を進めた。(AP通信)
窃盗犯は携帯式グラインダーなどの電動工具で、けたたましい警報を無視して防弾ガラス製の厳重な展示ケース2基を切断し、宝飾品を一掃。窓の破壊から退去まで所要はわずか7分だった。下りて地上に戻ると、重機を操る仲間2人と合流し、パリの交通の流れに紛れて姿を消した。ローラン・ヌネズ内相(元パリ警視庁長官)は仏国際放送で「重大な強盗事件だ。動きは極めて迅速……彼らはプロだ」と述べた。
犯行グループは逃走前にリフトの籠を焼却し、証拠隠滅も図った。現場はパリ警視庁本部から直線で約800メートルという至近距離だった。
失われた帝国の栄光:ナポレオンの愛、ウジェニーのティアラ 今回、窃盗団が狙ったのはフランス帝政の象徴だった。フランス文化省とルーヴル美術館の発表によれば、歴史的価値の極めて高い宝飾品セットが二組、計八点奪われた。
マリー=ルイーズ皇后のエメラルド&ダイヤモンド・セット: フランス第一帝政の皇帝ナポレオン・ボナパルトが、第二夫人マリー=ルイーズ皇后に贈ったネックレスとイヤリング。時代の転換点を物語る“愛の証”とされる。
マリー=アメリー王妃とオルタンス王妃のサファイア・セット: ネックレス1点、ティアラ1点、イヤリング1対。7月王政のルイ・フィリップ1世の王妃マリー=アメリーに帰属する品々。
ウジェニー皇后のコレクション: 200点を超える真珠と約2000個のダイヤを散りばめた豪奢なティアラ、さらにダイヤモンド・ブローチ。 混乱の最中、とりわけ劇的だったのは、犯行グループが逃走時にウジェニー皇后の王冠(Crown of Empress Eugénie)を現場近くに遺棄した点だ。
1804年12月2日、ナポレオンがパリのノートルダム大聖堂で戴冠した当時の様子。(Wikipedia/Public Domain)
ナポレオン3世の皇后ウジェニーのために1855年パリ万博に合わせて制作されたこの王冠には、8羽の金色の鷲、ブリリアントカットのダイヤ1354個、ローズカットのダイヤ1136個、大粒のエメラルド56個があしらわれている。宝飾工芸の頂点であると同時に、第二帝政の輝きを象徴する逸品だが、発見時には既に損傷しており、被害の程度は評価中とされる。パリ地検は、逃走過程で「紛失あるいは投棄」された別の宝石があることも明らかにしたが、詳細は伏せている。
ルーヴルは声明で、失われた品々は市場価格を超える「計り知れない遺産的・歴史的価値」を持つと強調。パリ中心区のアリエル・ウェル区長も、物質的価値にとどまらない象徴性を指摘した。
フランスの怒り:「これは私たちの歴史への攻撃」』 発生直後、ルーヴルは緊急対応に入り、来館者の避難と証拠保全のため臨時休館を決定。ガラスのピラミッド入口では小銃を携行した兵士が警戒に当たり、緊張が広がった。エマニュエル・マクロン氏はX(旧ツイッター)で「ルーヴルの盗難は、わたしたちの大切な遺産、すなわち歴史への攻撃だ」と非難。「必ず取り戻し、加害者は法の裁きを受ける。目的達成へ総力を挙げる」と表明した。
ロール・ベクオー検事は既に正式捜査を開始。捜査員は押収品や膨大な監視映像の解析を夜通しで進めている。
館内にいた来館者も恐怖を口にする。プエルトリコ出身の旅行ブロガー、ジョセフ・サンチェス氏は、『モナ・リザ』観覧の列に並んでいた際、警備員から突然の退避指示があったと回想。館内は一時騒然となり、火災やテロを疑う声も上がったという。サンチェス氏は、来館者とともに大理石の階段を駆け下り、ホールで1時間以上待機させられたと語った。
博物館大を襲う連鎖盗難事件 今回の事件は、ルーヴル史上の著名な盗難を想起させる。最も知られるのは1911年、館内の塗装工ヴィンチェンツォ・ペルージャが『モナ・リザ』を服の下に隠して持ち去った件だ。ほかにも1976年のシャルル10世のダイヤの剣、1990年のルノワール作品の盗難があった。背景には、フランス、さらには欧州全体で美術館を狙う犯行の波が続いている現状がある。
2025年8月31日、ルーヴル美術館に所蔵されるレオナルド・ダ・ヴィンチ作『モナ・リザ』。(AP通信)
今年9月には、ルーヴルから数駅の国立自然史博物館で、噴断機やサンダーを用いて約70万ドル相当の自然金インゴットが盗まれた。同月、リモージュの国立陶磁器博物館では、中国製磁器が約950万ユーロ分持ち去られ、昨年11月にはコニャック・ジェイ美術館が斧とバットで武装した強盗に襲撃された。
オランダの美術犯罪専門家アーサー・ブランド氏は、最近の手口からすれば今回の窃盗は「驚きではない」としつつ、フランスで最重要の美術館に侵入し王室宝飾を標的にした点は「アート盗難の極致」と評した。政治的反響も拡大。右派のエリック・シオッティ氏は「王室宝飾の盗難を許す政府は崩壊の象徴だ。自国の宝を守れぬ国家は民族全体を危険に晒す」と批判。共産党の上院議員イアン・ブロサ氏は、昨夏の職員ストで指摘された過密や労働環境の問題を挙げ、「なぜ大臣は警鐘を無視したのか」と疑問を呈した。
皮肉にも、マクロン氏は今年1月、ルーヴルの大規模改修とセキュリティ強化を打ち出していた。だが、国宝は真昼の光の下で奪い去られた。ローラン・ヌネズ内相は「警備は最近強化したが、全てを未然に防ぐことはできなかった。阻止する力は持ち得なかった」と述べ、世界を震撼させた事件の前で、にじむ無力感を隠せなかった。
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