台湾中央気象署は8日、台北を含む7つの県市に高温情報を発表した。局地的に36度を超える猛暑が予想され、台北地域などでは特に警戒が必要だ。気象専門家の呉徳榮・中央大学大気科学系兼任副教授は、9日までは北台湾を中心に蒸し暑く、午後には各地で激しい雷雨の可能性があると指摘した。一方、10日以降は太平洋高気圧が次第に強まり、各地で晴れて安定した天気が続く見込みだ。
中央気象署によれば、台北市、新北市、彰化県、雲林県、高雄市、屏東県にオレンジ色の警報が発表され、36度以上の高温が連続して発生する可能性がある。台南市は黄色警報で、36度を超える猛暑に注意が必要となっている。
呉氏は、最新のヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)のシミュレーションを紹介し、軽度台風16号(ターファー)の外側の湿った空気の影響で、8日から9日にかけて台湾全域で雲量が増えると説明した。午後は山間部を中心に大気が不安定になり、雷を伴う激しいにわか雨や突風、局地的な豪雨が発生する恐れがあるとして警戒を呼びかけている。
予報によれば、10日午後もなお雷雨の可能性が残るが、11日から13日にかけては太平洋高気圧が強まり、各地で晴れて安定した天気が続く。午後の山間部では一時的に雨や雷雨がある可能性はあるものの、強度や範囲は次第に縮小する見通しだ。さらに14日以降は高気圧が一段と強まり、全土で晴れて厳しい暑さが続くとみられている。
一方、中央気象署が公表した最新の「進路予測図」によれば、軽度台風16号(ターファー)は北西方向へ進み、8日午前に中国広東省陽江市の東側に上陸するとみられる。その後は次第に勢力を弱める見込みだ。ECMWFの最新モデルでは、太平洋高気圧が優勢となり、向こう1週間は西北太平洋で新たな熱帯擾乱が発生する兆候はないとされている。
編集:梅木奈実 (関連記事: 2025年・台湾北海岸の観光スポットおすすめ10選 秘境の日の出、絶景の海岸、富基漁港の海鮮も堪能 | 関連記事をもっと読む )
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