トランプ経済学》トランプコイン、取引至上主義から経済的賭けまで 暗号通貨で世界金融ルールを更新

2025-01-20 21:59
1月19日、次期大統領ドナルド・トランプ氏がワシントンで第60回大統領就任式前の集会に出席し、同日トランプコインを発行。(AP通信)
1月19日、次期大統領ドナルド・トランプ氏がワシントンで第60回大統領就任式前の集会に出席し、同日トランプコインを発行。(AP通信)
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2025年1月19日、ドナルド・トランプ氏は再び世界経済と世論の中心に、$TRUMPという名の暗号通貨を発表したのだ。わずか数時間で、このトークンの時価総額は90億ドルを突破。トランプ氏の妻メラニア氏も同日、独自の暗号通貨$MELANIAを発表し、この暗号通貨熱を新たな高みへと押し上げた。

トランプ氏は経済とテクノロジーのツールを通じて、暗号通貨の小売市場で世界の投資家と経済システムに直接的な影響を与え、もはや国家間の政策交渉にとどまらない。今回のコイン発行は、トランプ経済学の核心を明確に示す:取引至上主義・ツイートによる統治・経済的賭け・そしてブランド戦略だ。

第一原則:取引至上―短期的利益の追求を極める

トランプ経済学の核心は「取引的思考」にある。国際経済関係を一連の交渉として捉え、短期的利益の最大化を追求し、「アメリカ・ファースト」を世界経済の主調とする。この理念は彼の通商政策から最近の$TRUMPコインの発行まで、非常に明確に表れている。

トランプ氏は貿易戦争で中国に高額の関税を課し、米国の貿易赤字縮小を試みた。短期的には、確かに一部の製造業が回帰し、ブルーカラー層の雇用機会が増加。しかし、すぐに多くの企業がベトナムやメキシコなどのコストの低い国々へとサプライチェーンを移転し、「製造業回帰」の約束は実現が困難となった。

トランプ氏の取引論理は国際協定からの離脱にも適用された。パリ協定やTPP(環太平洋パートナーシップ協定)を交渉の切り札として、米国のより多くの利益を追求。短期的には国内産業を保護したものの、世界経済における米国の指導的地位を弱め、中国とEUが国際ルール制定においてより大きな発言権を得る結果となった。 (関連記事: トランプ氏の一声でTikTok復活!?サービス停止から14時間後、米国でのサービス再開を発表 関連記事をもっと読む

$TRUMPというミームコインは、わずか数時間で急騰し、時価総額は一時90億ドルに達した。この狂乱的な上昇は、世界中の投機家の注目を集め、$TRUMPコインを市場の焦点とした。しかし、$TRUMPコインの現在の高値と巨大な時価総額は、市場心理とトランプブランドの後押しに大きく依存している。短期的には大量の資金流入を引き寄せたものの、今後、市場の冷却や政策変更により大幅な下落を招く可能性は否定できない。この暗号通貨熱は、トランプ経済学の「短期的利益の極限追求」を最もよく表している。

ミームコイン(Meme Coin)とは?

ミームコインは暗号通貨市場における特殊な種類で、通常インターネット上の流行のミーム(meme)や文化現象にインスピレーションを得て作られ、その面白さとコミュニティ効果により大きな注目を集める。ミームコインは本質的に暗号通貨だが、ビットコインやイーサリアムなどの明確な用途や技術的基盤を持つ暗号通貨と比べ、実際の応用シーンを持たず、市場心理とトレンドに価値を依存する。例えば有名な「ドージコイン」(Dogecoin)は、当初は面白い柴犬の表情に過ぎなかったが、その独特の魅力により広く支持を集めた。

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