台湾中央気象局の発表によると、21日午前0時17分、嘉義県大埔郷を震源とするマグニチュード6.4の地震が発生した。震源の深さは9.7キロメートルで、嘉義県で震度6弱を観測。地震発生後、嘉南地域では複数の余震が続いている。
体感揺れ43秒、異例の長さ
中央気象局地震観測センターの呉健富所長は「体感揺れが43秒間続いた。これは当該地域では50年間で最大規模の地震」と説明。揺れの詳細分析によると、震度6弱と5強の揺れはそれぞれ1秒未満、震度5弱は約2秒、震度4は約12秒、震度3は約22秒継続したという。
台南で住宅倒壊、学校・職場の休業発表
台南市楠西区民族路では住宅の倒壊が確認された。黄偉哲台南市長は地震直後に現場を視察。住宅倒壊に加え、多くの建物にひび割れや傾きが見られ、危険な状態にあると判断。被災者が被害状況の確認や片付けを行えるよう、21日の楠西区内の学校・職場の休業を発表した。
嘉義県政府も、大埔郷で道路損壊による通行止めや、地域内の電気・水道供給が停止していることから、21日の学校・職場の休業を決定した。
地質脆弱地帯での大規模地震
呉所長によると、震源地となった嘉義県大埔郷周辺は地質が脆弱な地帯に位置し、普段から小規模な地震が頻発。時折マグニチュード5以上の地震も観測されている。
震源地から半径30キロメートル圏内では、1976年以降、マグニチュード5以上の地震が22回発生。2000年2月16日にはマグニチュード5.59を記録したが、今回の地震は50年ぶりにマグニチュード6を超え、観測史上最大規模となった。
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