中国の民衆は当局の腐敗撲滅・反腐敗キャンペーンに疲労感を示しており、以前ほどの反響がない。さらにニュースカメラの前で汚職を認める官僚は「役者」だと考える人もいるという。
星島日報は今日、習近平国家主席が一昨日の中規委大会で反腐敗に関する講話を行い、その口調は厳しく、今年も高圧的な反腐敗が続き、昨年以上に激しくなる可能性を示唆したと報じた。
中国共産党第18回全国代表大会以来、反腐敗は最大の成果の一つとされ、第19回大会では「圧倒的な勝利を収めた」と位置付けられ、昨年の中規委大会でも「反腐敗闘争で圧倒的な勝利を収め、全面的に固めた」と宣言された。
しかし、北京当局は昨年も58名の中央管理幹部(大半が省部級)を摘発し、これに苗華中央軍事委員会委員などの軍部指導者は含まれておらず、史上最多となった。そのため、今年の中規委大会では「圧倒的な勝利」という言葉は使われず、習近平の講話で「腐敗の存在量はまだ一掃されておらず、増加量も継続して発生している」と基調が示された。
記事は、共産党が前例のない反腐敗の嵐を展開し、自己革命の決意を示したが、今でも「トラ」(高官)が失脚し続けており、民衆に疲労感をもたらし、民心を結集する効果も徐々に低下していると指摘。
例えば、北京の中央テレビは最近また反腐敗に関する大型番組を放送し、唐一軍前司法部部長、孫志剛前貴州省委書記が懺悔し、「顔向けできない、地に潜りたい」と述べ、さらに崔茂虎前国家宗教事務局局長、王宜林前中国石油天然気集団董事長らの荒唐無稽な汚職劇も暴露したが、民間の反響は以前ほどではなく、彼らは「役者」に過ぎないと考える人もいる。
記事は、当局の説明によれば、共産党第20回全国代表大会で選出された新中央委員会の人選基準は「政治と清廉さを厳しく審査した」とされているが、なぜ秦剛、李尚福、苗華といった国家指導者レベルを含む多くの中央委員が失脚したのかと疑問を投げかけている。これは反腐敗と幹部選抜制度の整備にはまだ改善の余地があることを示している。
編集:佐野華美 (関連記事: 習近平、2025年新年の賀詞発表「誰も統一を阻止できない!」 | 関連記事をもっと読む )
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