台湾軍が米国から購入した第一陣38両のM1A2T エイブラムス主力戦車が16日未明、新竹県湖口郷の陸軍装甲訓練部に到着。台湾軍が新型戦車を受領するのは長年ぶりとなる。これに対し、中国国防部は26日、「米国製の武器は救いの藁にはならず、戦場における『生きた的』に過ぎない」と批判。さらに「米側に警告する。台湾を利用して中国を制御しようとする試みは成功しない。中国人民解放軍には、あらゆる外部勢力の干渉を挫き、台湾独立分裂の企みを粉砕し、祖国の完全統一を実現する自信と能力がある」と強調した。
中央テレビの報道によると、中国国防部の張暁剛報道官は26日の定例記者会見で、香港メディアのM1A2T主力戦車に関する質問に対し、「米側に一つの中国原則と米中三つの共同コミュニケを厳守し、『台湾独立を支持しない』との約束を実際に履行し、台湾への武器供与を直ちに停止し、台湾海峡の平和と安定を破壊する危険な行為を止めるよう要求する」と述べた。
張報道官は「民進党当局」に対し、「米国に依存して独立を図り、武力で統一を拒否する試みは必ず失敗する。米国製の武器は救いの藁にはならず、戦場における『生きた的』に過ぎない」と警告。人民解放軍は軍事訓練と戦争準備を全面的に強化し、戦勝能力を全面的に向上させ、いかなる「台湾独立」分裂の企みと外部勢力の干渉も断固として粉砕すると強調。
外国メディアが台湾側の匿名官員と専門家の話として、中国の低姿勢な軍事演習が対台湾の新戦術となり対台湾軍事配備の常態化を強化し、米国・日本・フィリピンなどに「いつでも台湾に対して行動を起こせる」というメッセージを送り、「台湾海峡危機に介入するな」という信号を発していると報じたことについて、張報道官は「台湾は中国の台湾であり、いかなる外部からの干渉も許さない」と応答。人民解放軍が「どのように独立を抑制し統一を促進するか、台湾独立分子は考える必要もない」と述べた。また「武力で統一を拒否することは死路」であり、独立を図る挑発が激しくなればなるほど、首の絞め縄はますます締まると警告した。
先に噂された「2024統合利剣C」軍事演習は最終的に実施されなかったが、台湾高官が外国メディアに明かしたところによると、12月9日に90隻以上の人民解放軍と中国海警の艦艇が第一列島線の封鎖演習を実施したという。これについて張報道官は「兵は常に変化し、水は形を変える」とし、演習の実施の有無にかかわらず、人民解放軍は独立抑制と統一促進において欠席することも手を緩めることもなく、外部勢力に頼って独立を図り、武力で独立を図るいかなる行為も必ず厳しく罰せられ、失敗を運命づけられていると述べた。
また、米インド太平洋軍のパパロ司令官が最近、中国が台湾海峡での軍事化を強化していることから、米側は台湾への武器売却を継続し、台湾関係法に基づき台湾防衛の準備を常時整え、防衛的な武器とサービスを台湾に提供し、台湾海峡での紛争において勝利する自信があると述べたことについて、張報道官は「米側は近年、一つの中国原則を形骸化・空洞化しようと企て、台湾問題において言行不一致をエスカレートさせ、台湾への軍事援助と武器売却により台湾独立分裂勢力に重大な誤ったシグナルを送り、台湾海峡地域の平和と安定を深刻に損なっている」と強調した。
編集:佐野華美 (関連記事: 《米移民政策》トランプ氏の不法移民大量追放公約で中国人密入国者に不安広がる ─「アメリカンドリーム」が悪夢に | 関連記事をもっと読む )
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