舞台裏》企業が苦境に!関税圧力と3年連続の選挙資金集めで国民党の罷免部隊は動けず、資金不足に

国民党は4月26日に「反緑共、独裁と戦う」凱道デモを開催し、盛大なイベントだったものの、数千万の資金を消費した。(資料写真、顏麟宇撮影)

与野党間で進行中の立法委員大罷免攻防において、国民党の朱立倫主席は全台の公職者に緑陣営立法委員に対する罷免活動への参加を呼びかけた。国民党は罷免連署書の獲得数を公表し、これを評価基準とすることで党内から異論が出ている。代理台北市党部主委に就任したばかりの台北市議会議長・戴錫欽は、このKPI設定は内部団結を促す動きであり、党内は与党が仕掛けた無差別大罷免攻撃に対し敵愾心を持って具体的な対抗措置を取るべきだと述べてた。

立法委員の罷免だけでなく、朱立倫は民衆党の黄国昌主席と共に賴清徳総統の罷免を誓った。総統罷免には1/4の立法委員による提案と2/3の立法委員の承認が必要だが、現在、青白連合は過半数を超えているものの2/3には未到達だ。そのため、まず緑陣営の立法委員を罷免し、その後に賴清徳を罷免するという論理だ。しかし難易度が非常に高く、「罷賴」が失敗した場合、国民党内では内閣不信任案も選択肢として残されている。罷免や内閣不信任は大規模な作戦であり、兵站補給、つまり資金が勝敗を決める鍵となる。

20250426-國民黨主席朱立倫26日出席「反綠共,戰獨裁」活動。(顏麟宇攝)
国民党の朱立倫主席(左から2人目)は集会で賴清徳総統の罷免を宣言し、党全体で連署活動を行いKPIに含めると発表した。(資料写真、顏麟宇撮影)

426凱道集会で1000万元消費 国民党「大成功と大破産」

大罷免が始まった当初、国民党と朱立倫は事態を軽視し、大きな動きにはならないと誤った判断をした。状況を挽回しようと「戦いを以て戦いを止める」と宣言したが、緑陣営の罷免活動には「死亡連署」の問題が発生し、緑陣営に司法上の弱点を突かれ、台南・台北・新北・宜蘭・基隆などの地方党部が家宅捜索を受けました。青陣営は賴清徳の独裁や司法による野党弾圧を批判し、青白連合の426凱道集会では全台湾の支持者を結集させて反緑の勢いを示しましたが、この成功した大集会は国民党中央に1000万元の費用がかかり、国民党中央は「破産寸前」と嘆いています。

426当日の集会では、メインステージに大型スクリーン・音響設備・メディア用の台などが完備され、外部には連署テントも設置。全台の支持者が自主的に参加を申し込み、南部県市ではバスが足りず、新北市党部は予算を全て使い果たし40台のバスを手配してもまだ足りない状況。こうした熱心な支持者の参加にもかかわらず、過去のように景福門周辺にスクリーンを設置することができず、多くの支持者が「音は聞こえるが映像が見えない」と不満を漏らした。この状況は、国民党中央がすでに資金不足だったからです。集会には1000万元の費用がかかり、もともと財政難だった国民党をさらに苦しめることになりました。つまり、大罷免の戦いが始まる前に、すでに兵糧が底をついているのです。 (関連記事: 独占》「賴17条」後、対台学者が「回り道」で台湾訪問、要人と秘密会談 関連記事をもっと読む

20250426-「反綠共,戰獨裁」活動26日於凱達格蘭大道登場。(劉偉宏攝)
426集会のメインステージには大型スクリーンなどの設備が設置されたが、予算不足のため設備を一般エリアまで拡張できなかった。(資料写真、劉偉宏撮影)

朱立倫が緑委罷免への動員命令 KPI設定で消極的議員を管理

では、なぜ朱立倫は議員に緑陣営の立法委員罷免への全面的な動員を命じたのでしょうか。この命令の背後には2つの会議がありました。まず3月28日に国民党秘書長の黄健庭が主催した文傳会副主委会議では、議員から台北市党部主委の黄呂錦茹が4つの国民投票の時に提案した、連署活動への貢献度を公認候補選定時の加点とする案が出されました。場では賛否両論があり、黄健庭はこれを検討事項としました。また、4月23日の中常委会では、緑陣営立法委員の罷免活動に積極的な議員と消極的な議員がおり、二段階連署を順調に進めるためにはKPIを設定すべきだという批判が出ました。