独占》「賴17条」後、対台学者が「回り道」で台湾訪問、要人と秘密会談

“風傳媒”独占情報、中国側の対台学者が政大国際関係研究センターで交流。(政大国際関係研究センター公式サイトより)

両岸の政治的表面では水と火のように対立しているが、水面下では密かな動きが続いている?『風傳媒』が独占的に掴んだ情報によると、頼清徳総統が「国安17条」を提示して台湾海峡の緊張が高まった後も、中国の台湾問題専門家たちが「迂回路」を使って台湾を訪問している。以前の二波の訪問では直接「対岸」から台湾を訪れていたが、最近の専門家たちは「第三国」を経由して来台しており、しかもその時期は中国人配偶「亜亜」事件という敏感な時期と重なっている。

『風傳媒』の情報によると、海峡両岸関係研究センター特約研究員で上海華東師範大学台湾研究院秘書長の陳士良らが台湾を訪問したのは、頼清徳が3月13日に「国安17条」を発表した後のことだという。伝えられるところによれば、この2名の台湾問題専門家は台湾の政府高官とも「密会」したという。

最初の二波は直接「対岸」から来台

昨年末、中国の著名な台湾問題専門家である中国人民大学国際関係学院政治学系教授・両岸関係研究センター主任の王英津が団を率いて台湾を訪問した。政治大学東アジア研究所との共催による第20回「両岸平和研究」学術シンポジウムに参加する機会を利用して、政治大学キャンパス外の隠れた場所である国際関係研究センターで、アジア太平洋平和研究財団首席顧問の趙春山、執行長の董立文、副執行長の唐開太という3名の台湾学者と密会した。

上海海峽兩岸研究會訪團一行訪台交流,嚴安林(左4)、盛九元(左2)兩位上海學者6日到國策研究院舉行閉門座談。(取自國策研究院官網)
上海海峡両岸研究会訪問団が台湾を訪問し交流。厳安林(左4)と盛九元(左2)の上海学者2名が6日に国策研究院で非公開座談会を開催。(国策研究院公式サイトより)

上海国際問題研究院学術委員会主任で上海市台湾研究会会長の厳安林と、上海交通大学台湾研究センター主任の盛九元の2名は、1月5日から10日まで上海海峡両岸研究会訪問団の身分で5日間にわたり静かに台湾を訪問した。特に6日が最も重要な日程で、まず国策研究院と非公開会議を開催し、参加した台湾学者には中央研究院欧米研究所研究員の林正義、国策院副院長の郭育仁、国策院執行長の王宏仁らが含まれていたという。なお、元外交部長・海基会董事長を務めた国策院董事長の田弘茂は、所用のため欠席した。

6日は息つく暇もない日程で、その日の夜には台湾の国家安全局系シンクタンクと会食し、席にはアジア太平洋平和研究財団董事長の許信良、執行長の董立文、首席顧問の趙春山らが同席した。それ以外にも、上海の2人の学者はこの訪問で淡江大学も訪れ、同大学の両岸関係研究センター主任の張五岳と非公開座談会を開催した。

「頼17条」が両岸緊張と台湾海峡の緊迫化を引き起こす

上海の台湾問題専門家である厳安林、盛九元が大陸委員会主任委員の邱垂正と会食したとの報道が中国側の高い関心を引いた時、特筆すべきは、大陸委員会副主任委員兼報道官の梁文傑が定例記者会見で「本会(大陸委員会)はこれらの学者との交流を設けた」と認めたことだ。情報によれば、この訪問団の台湾入りの過程は非常に困難を極め、台湾に入った後も波乱万丈という表現が相応しい状況だったという。 (関連記事: 論評:民進党は大胆にも共産スパイを育て、大陸委員会は一冊の本さえ容認できない 関連記事をもっと読む

20240912-國防安全研究院12日舉行 「台北安全對話」 活動 ,陸委會主委邱垂正出席致詞。(柯承惠攝)
上海の台湾問題専門家である厳安林と盛九元が今年初めに大陸委員会主任委員の邱垂正と会食し、中国側の高い関心を集めた。(柯承惠撮影)

昨年下半期、与野党が学術ルートを通じて交流を行う頻度が高まる傾向が見られた。『風傳媒』は以前、元国家安全局系シンクタンクである展望財団副秘書長の林廷輝が、昨年(2024年)9月19日に上海へ飛び、台湾国際法学会副秘書長の身分で20日に開催された第2回「交大台研フォーラム」に出席したことを独占的に報じた。招待者は、かつて台湾を訪問した上海の台湾問題専門家である盛九元だった。