中国発のJAL便が関空に緊急着陸 ボーイング737型で再び異常 乗客「遺書を書いた」

2025-07-02 10:48
スプリング・ジャパンのボーイング737機が月曜日に日本大阪の関西空港に緊急着陸した。写真は大阪関西空港の入国ロビーの資料写真。(AP通信)
スプリング・ジャパンのボーイング737機が月曜日に日本大阪の関西空港に緊急着陸した。写真は大阪関西空港の入国ロビーの資料写真。(AP通信)
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6月30日午後8時50分ごろ、上海浦東空港発・東京成田空港行きのボーイング737型旅客機が、大阪・関西国際空港に緊急着陸した。日本国土交通省大阪航空局によると、機内には乗客および乗員あわせて191人が搭乗していたが、全員にけがや体調不良はなかったという。

当該便は、JL8696/IJ004便で、日本航空(JAL)とその傘下の格安航空会社「スプリング・ジャパン」によるコードシェア便である。

共同通信の報道によれば、国土交通省の発表として、機内の一定の気圧を保つ「与圧システム」に異常を知らせる警報が作動し、機内で減圧が発生した可能性があるという。操縦士は航空管制に対して緊急事態を宣言した上で、関西国際空港への着陸を決定した。現在、国土交通省が詳しい原因を調査している。

日中合弁の格安航空会社

中国本土の新京報の報道によると、「スプリング・ジャパン」は2012年に設立された中日合弁の格安航空会社であり、中国の春秋航空と日本航空(JAL)が共同出資したものである。2021年6月には、日本航空(JAL)が筆頭株主となり、春秋航空は33%の出資比率を維持している。

一方、春秋航空の公式ウェブサイトが7月1日に掲載した最新の発表によれば、「スプリング・ジャパン」の複数の便が運航を取りやめた。中には、東京・成田発上海・浦東行きのIJ001便や、浦東発成田行きのIJ002便などが含まれており、いずれも「運航機材の調整による影響」を理由としている。

同社の発表によれば、対象便の予約客は、欠航便の出発予定日から30日以内であれば、同一路線・同社運航の空席のある便への無料変更、あるいは払い戻しを選択することができる。払い戻しの場合も、出発予定日から30日以内であれば全額返金に応じるとしている。

もっとも、「スプリング・ジャパン株式会社」は独立した法人であるものの、その航空券は中国の春秋航空が代理販売しており、販売経路の一つとなっている。なお、「運航機材の調整による影響」として複数便が欠航となった理由について、関係者は取材に対し「運航予定の航空機が不具合の影響を受けたため、現在運航を停止している」と説明している。

米国著名航空機製造会社ボーイング。(AP通信)
米国著名航空機製造会社ボーイング。(AP通信)

システム故障の疑い

中国のベテラン機長・陳建国氏は、新京報の取材に対し、航空機は通常、高度3万フィート(約9,000メートル)から4万フィート(約1万2,000メートル)の間で巡航飛行を行っていると指摘した。この高度では空気が希薄で気温も非常に低いため、機内を乗客が快適に過ごせる環境に保つには、空気の濃度と温度を調整する必要があり、そのために与圧システムが不可欠である。

通常、機内は与圧されており、その空気の濃さは地上の大気圧に比べて高く、標高8,000フィート(約2,400メートル)相当の気圧が保たれている。これは登山でこの高度まで登ったときの空気に近い状態である。機内の温度はおおむね24度前後に設定されており、乗客が普段通りの服装で快適に過ごせるよう配慮されている。

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