アジアのテック長者が交代!DeepSeekの梁文鋒「資産総額がジェンスン・フアン氏に迫る」量的ヘッジからAI覇者への伝説的な道のり

DeepSeek創業者の梁文鋒の資産総額は1260億ドルに達する可能性があり、アジアのテック界で最も影響力のある企業家の一人となり、資産総額がジェンスン・ファンを超える見込み。(AP通信)

中国のAIスタートアップDeepSeekが近年注目を集めている。同社の企業価値は最大1,500億ドルと推定され、創業者の梁文鋒氏の資産も注目を集めている。同社株式の84%を保有する梁氏の資産総額は1,260億ドルに達する可能性があり、アジアのテクノロジー界で最も影響力のある企業家の一人となっている。

梁文鋒氏の資産総額はジェンスン・ファン氏を超えるか?

ブルームバーグと複数のAI専門家の分析によると、DeepSeekの企業価値は10億から1,500億ドルの範囲で、中央値は20億から300億ドルとされている。現在の収益は数百万ドルに過ぎないものの、その技術力と市場への影響力から、投資家たちは同社の将来性に大きな期待を寄せている。

ボストンのベンチャーキャピタルGlasswing Venturesの創業者Rudina Seseri氏は、控えめに見積もってもDeepSeekの企業価値は少なくとも10億ドルに達すると述べている。

カナダの通信会社Sweat Free Telecomの創業者Chanakya Ramdev氏は、DeepSeekの企業価値はOpenAIの最新評価額3,000億ドルの半分に達する可能性があり、梁氏の資産総額がファン・ジェンホァン氏の1,180億ドルを超える可能性があると予測している。

梁文鋒氏の成功への道のり?

梁文鋒氏は1985年、広東省湛江市に生まれ、幼少期から卓越した数学の才能を見せた。17歳で浙江大学電子情報工学部に入学し、AIと金融分野の研究を始めた。

2008年に量的投資市場に参入し、2015年には量的ヘッジファンドHigh-Flyerを設立、中国の量的私募ファンド四大巨頭の一つとなった。

2023年5月、梁氏はAI研究に特化したDeepSeekを設立し、DeepSeek V3とR1モデルを開発。数学、プログラミング、推論タスクにおいて米国の最先端AI製品と肩を並べる性能を実現している。

DeepSeekの今後の課題は?

DeepSeekの企業価値評価は、Anthropic(600億ドル)、Mistral AI(60億ドル)といった主要AIスタートアップの市場価値に基づいている。また、中国のAI企業智譜AIZhipu AIは最新の資金調達で企業価値200億ドルと評価されており、これらの数字からDeepSeekの潜在力が際立っている。

DeepSeekは急速な発展を遂げているものの、資金源は完全に梁氏のヘッジファンドHigh-Flyerに依存している。今後、大規模な資金調達が必要となった場合、梁氏が株式を放出し、より多くの戦略的資本を導入する意思があるかどうかが、同社の発展における重要な要因となる。 (関連記事: DeepSeekに注目 なぜ米国株式市場に衝撃を与えた?技術はOpenAIと肩を並べるのか? 関連記事をもっと読む

さらに、梁氏による84%という高い株式保有率は、意思決定面での課題をもたらす可能性がある。DeepSeekが国際展開を目指す場合、グローバルな投資環境に適応できるかどうかが今後の成長における重要な観察点となる。