コラム:アメリカの対台湾姿勢に変化、台湾独立派はまだ夢を見ているのか
筆者は、アメリカ国務省の公式サイトから「台湾独立を支持しない」という文言が削除されたことは、台湾独立がもはや台湾の将来の選択肢の一つではないことを認めたものだと考えている。(画像/Mark Thomas @Pixabay)
アメリカ国務省は2月13日、対台湾関係の現状に関するウェブページを更新し、「台湾独立を支持しない」との文言を削除。代わりに「両岸の相違は平和的、非強制的、そして両岸の人々が受け入れられる方法で解決されることを望む」との文言を追加した。
中央通信社は、台湾大学政治学部の陳世民副教授の見解を引用し、これは米国の「一つの中国」政策が必ずしも台湾独立問題に関与しないことを国際社会に伝えるものであり、これは台湾人民自身が決めるべき事項だとしている。成功大学政治学部の王宏仁教授は、「台湾独立を支持しない」の削除は台湾に対する大きな善意を示すものであり、トランプ政権の台湾の国際的地位に対する立場を伝えるものだと指摘している。
しかし、台湾独立派がアメリカの文言修正に興奮しているのは、表面的な解釈に過ぎず、自己陶酔的な夢想に留まっているとの指摘もある。
アメリカが「両岸の人々が受け入れられる」方法での解決を望むと表明したことは、中国大陸の台湾の将来に対する発言権と決定権を認めたことを意味する。これは「台湾の将来は2300万人の台湾人民が決める」という台湾独立派の主張を否定するものである。
『エコノミスト』誌は2月9日、過去18ヶ月間で北京がグローバルサウスへの働きかけを強め、顕著な成果を上げていると報じた。統計によると、すでに70カ国が中国による「あらゆる手段」での台湾統一を公に支持している。
同誌はまた、オーストラリアのシンクタンク「ローウィ研究所」の調査を引用し、国連加盟193カ国中、40カ国が「中華人民共和国が中国を代表する唯一の合法政府である」ことは認めながらも「台湾は中国の一部である」ことは支持していないのに対し、142カ国が北京の台湾主権主張を支持していると報じている。
専門家は、米国務省による「台湾独立を支持しない」文言の削除は、むしろ台湾独立がもはや台湾の将来の選択肢の一つではないことを認めたものだと分析している。
ロシア・ウクライナ戦争勃発後、台湾独立派は「今日のウクライナ、明日の台湾」という考えを繰り返し否定してきた。アメリカはウクライナを見捨てず、さらに台湾も放棄しないと考えている。ウクライナは近年、台湾と同様に一方的にアメリカに追従し、アメリカの前駆けとなることを甘んじて受け入れ、「親米反露」政策を採用してきた。しかし2月12日、トランプとプーチンが電話会談を行い、ウクライナのゼレンスキーが不在の状況で、ウクライナの運命が決められた。台湾独立派はウクライナの状況を目の当たりにしながら、なお「親米反中」の夢想に浸っているのは、まことに哀れである。
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