舞台裏》柯文哲が任務を命じる 黄国昌はこの県市での出馬で「あと10年の延命」確保

黄国昌(写真参照)が2016年選挙でどこで戦闘位置につくかは、民衆党の延命方法に影響する。(資料写真、柯承惠撮影)
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民衆党は前党首柯文哲の事件で元気を大きく失った。民衆党主席の黄国昌は先日、柯文哲から与えられた最優先の任務は「民衆党を必ず10年以上延命させること」だと述べた。党内では、この言葉の前提は2026年選挙で成果を上げることだと考えられている。では、黄国昌はどのように布陣を敷けば、「10年延命」の使命を達成できるのだろうか?

民衆党は現在、新竹市だけが唯一の執政区域だが、苦労して当選した高虹安は訴訟に巻き込まれ、罷免される圧力も受けている。新竹を失えば柯文哲の本拠地を失うことになる。一方、民衆党の強みは台北・新北にあり、ここに強力な候補者がいなければ、民衆党は親鶏のいない部隊同然である。したがって、党主席黄国昌がどこで戦闘ポジションにつくかは非常に重要であり、彼は民衆党が執政している新竹を守るべきか、それとも台北・新北で立候補して親鶏として雛を引っ張り上げるべきか?

20250215-台北市副市長李四川15日出席114年台北隊策勵營。(顏麟宇攝)
2026年の新北市長選挙では藍緑陣営に強力候補が多く、李四川(写真)は藍陣営で最も呼び声が高い。(資料写真、顏麟宇撮影)

柯文哲が拘束されても民衆党は最低でも10%の支持率を維持

関係者によると、2026年の地方選挙について、黄国昌は党内で六都と新竹市で必ず各3議席を獲得して議会会派を結成するという目標を設定している。また、民衆党は定期的に全台湾22県市の郷鎮市区の支持率調査を行っている。この調査を長期分析している党内幹部によれば、柯文哲が次々と汚職疑惑や虚偽会計が暴露され、さらには拘束された後も、民衆党の支持率は大きな打撃を受けたが、最も悪い、最も低迷した時期でも、民衆党は台北・新北の各区で15%から18%の支持率を維持し、中南部の最も厳しい郷鎮市区でも、最低でも10%から11%の支持率を保っている。

そのため、この関係者は、2026年の六都および新竹市議員の公認について、支持率の高い地域では、十分に強力な県市長候補が親鶏として存在すれば、民衆党は一選挙区に一席だけ、民衆党のイメージに十分に合致し、かつネガティブな争いの少ない候補者を擁立するだけで、基本的に当選は難しくないと指摘する。ただし、前提として一区の限界は一席しか擁立できず、また六都のすべての選挙区で良い候補者を擁立することは難しいため、柯文哲が提案した「N+1」(議員のいない選挙区では一席、現在一席の議員がいる選挙区ではさらに一席を擁立する)は当然実行不可能である。

しかし、この関係者は、「N+1」を取り消したのは黄国昌ではなく、2024年3月に柯文哲が提案した直後に、すでに基層から強い反発があり、この考えは早々に断念されていたと強調した。また、一区に一席しか擁立する余地がないため、台北市士林北投区議員「学姉」黄瀞瑩が再選を目指すことが確定している状況では、前回も同区から立候補した現民衆党立法院党団副主任の陳思宇は、基本的に同区での再出馬の望みはない。 (関連記事: 舞台裏》台湾・国民党主席選挙に激震!盧秀燕が出馬を決意 朱立倫が進むのは「華麗なる転身」の道か 関連記事をもっと読む

20250110-民眾黨舉行「111釘孤枝!萬人捍衛司法正義」行前記者會,圖為台北市議員黃瀞瑩。(蔡親傑攝)
民衆党台北市士林北投区議員「学姉」黄瀞瑩は再選を目指すことを確定した。(資料写真、蔡親傑撮影)

台北・新北の議員大戦 民衆党は楊宝禎をもう待たない

関係者によると、台北市については現在、現職の4人の議員が再選を目指すことが確定しているほか、中正万華区は以前同区から立候補した党広報の呉怡萱が再び立候補する予定である。松信選挙区については、前回は前広報の楊宝禎が立候補したが落選した。しかし、2022年と異なるのは、かつて同区の議員だった徐巧芯と王鴻薇が立法委員に当選したことである。民進党側では、議員の許家蓓が任期中に亡くなり、徐巧芯が罷免された場合、同区の民進党議員許淑華も補欠選挙に出馬する可能性が高い。そのため、松信区では次期議員選挙に大きな変動が起きる恐れがある。