台湾軍》中国の秘密軍事行動を事前察知 「迅速・果断」情報将軍の手腕

国防部情報次長室次長/謝日升中将(写真参照)は,解放軍による今回の第一列島線を指向した大規模軍事行動を、国軍が主導的に公表することに貢献している。(国防部提供)
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中国人民解放軍は賴清德総統の友好国訪問からの帰国後、2024年12月9日から11日まで7か所の空域留保区を設定すると告知。国防部は12月9日に即座に応変センターを設置し、各級部隊に厳戒態勢を命じ、また統合情報監視偵察手段を用いて、中国軍の東部・北部・南部戦区の艦艇編隊と海警船を同時に把握している。今回、中国は公式に軍事演習を発表していないものの、史上最大規模の兵力を第一列島線に向けて展開している。この状況が単なるものではないと最初に察知し、中国が「言い出せない」大規模軍事行動を実施していると判断したのは、我が軍の情報収集・判断・即時報告を担当する重要な将軍であった。

これまで中国軍の演習に対して、国防部は質問に関係なく「軍は統合情報監視偵察手段で厳密に監視する」という定型的な回答しかしてこなかった。つまり、質問には答えているものの、実質的な情報は何も提供していなかった。それに比べ、国防部の今回の対応は明らかに柔軟性を増している。何も言っていないようで、実は全てを語っているのである。関係者によると、国防部のこの対応は現在の民進党政権から評価されており、依然として「統合情報監視偵察...」を唱えるだけの将官もいるものの、上層部は今回の軍の対応に大きな変化と進歩があったと指摘している。

國防部發言人孫立方少將。(張曜麟攝)
国防部報道官・孫立方少将(写真参照)は新時代の戦争への対応を大きく変化させ、多くの革新的なアイデアを提案。(撮影:張曜麟)

国防部は敵を広く想定、定型的な回答は控えめに

定型的な「統合情報監視偵察」という回答と比べ、国防部報道官の孫立方少将は今回、中国軍が日本・韓国・フィリピン及び台湾周辺で行っている活動が、地域に不安定要因をもたらしていると明確に指摘。特に、軍は深刻な敵の脅威に直面しており、「敵を広く想定」する必要があると強調している。外国メディアが、中国が台湾周辺海域と東シナ海、南シナ海に約90隻の海軍・海警艦艇を配備し、そのうち約3分の2が軍艦で、過去最大規模の展開だと指摘した際、他国の情報が関係するため、国防部情報次長室次長の謝日升中将は具体的な数字は明かさなかったものの、数字が「非常に驚くべき」ものだと述べている。

注目すべきは、民進党政権が以前から、軍事報道官の孫立方の変化を指摘しており、新時代の認知戦に対応する多くのアイデアが彼から提案されているということである。一方、これは謝日升が7月1日に中将に昇進し情報次長に就任して以来、中国との初めての対峙となった。この記者会見で現在の危機を懸命に説明しようとした将軍について、上層部は彼が極めて高い「戦略的視野」を持っているとの評価を下しており、肯定的な評価を得ていることが分かる。 (関連記事: 台湾・王金平氏「統治権は互いに独立、主権は同じ」 中国「一つの中国は法的事実」と反論 関連記事をもっと読む

20241210-國防部發布共機艦動態,統計自9日上午6時起至10日上午6時止,偵獲47架次共機。(取自國防部官網)
中国が継続的に台湾を攪乱する中、国防部は中国軍機・艦艇動向を発表。9日午前6時から10日午前6時までの間に、中国軍機47機の出動を探知したと報告。(アーカイブ写真、国防部公式サイトより)

謝日升の意思決定は迅速・果断・正確、戦略的視野が注目される

今回の「敵を先読みする」対応で、戦略的視野が上層部の注目を集めた謝日升。空軍士官学校79年卒業で、過去に空軍第五戦術戦闘機聯隊少将聯隊長、空軍作戦指揮部少将副指揮官などを務めている。2020年にF-16戦闘機が夜間訓練飛行中、花蓮基地離陸2分後に連絡が途絶えた際、当時聯隊長だった謝日升は自ら前線に立って状況説明を行った。

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