大量の中国艦艇、第一列島線包囲と国防部が確認! 全面封鎖、外国軍排除を図る

2024-12-10 15:55
国防部は10日、中国人民解放軍海軍が西太平洋・台湾周辺で顕著な態勢を見せ、台湾への全面的な封鎖を試みていると確認。写真は馬公艦乗組員が中国艦艇・西安を監視している様子。(資料写真、国防部提供)
国防部は10日、中国人民解放軍海軍が西太平洋・台湾周辺で顕著な態勢を見せ、台湾への全面的な封鎖を試みていると確認。写真は馬公艦乗組員が中国艦艇・西安を監視している様子。(資料写真、国防部提供)
目次

賴清德総統が最近の外遊を終えて帰国する中、中国人民解放軍は「軍事演習の発表なし」の状態で大規模な戦力移動を行っている。国防部は直ちに緊急対応センターを設置し、10日に中国人民解放軍海軍の戦力が西太平洋と台湾周辺で顕著な態勢を示していることを確認した。

海外メディアは、中国が現在台湾周辺海域と東シナ海、南シナ海に約90隻の海軍・海警艦艇を配備しており、そのうち約3分の2が軍艦で、配備規模は過去最大であると報じてた。これについて、国防部情報次長室の謝日升中将は、海外メディアの報道を綿密に注視し、これは他の中国人民解放軍に関心を持つ国々が把握している情報と一致すると指摘。今回は特に中国海軍の戦力が過去の軍事演習よりも規模が大きく、西太平洋と台湾周辺で軍事的圧力をかけており、これらを総合すると台湾への全面的な封鎖だけでなく、対外的に地域封鎖を目指す目的があると述べた。

謝日升は、中国が台湾への全面的な封鎖を試みるだけでなく、戦力を対外的に拡大することで、地域封鎖も企図していると主張。誰もが容易に理解できるように、標的や脅威も台湾だけに向けられているわけではない。

今回の中国人民解放軍が留保区域内でどのような活動を行っているのか、外国軍艦への模擬攻撃や商船の遮断を含むのかという質問に対し、謝日升は、解放軍の他国艦船への遮断や模擬攻撃などあらゆる可能性を厳重に監視しているが、他国の艦船について代わりに回答することはできないと述べた。しかし、他国が認識していれば、明らかに台湾だけを標的としているわけではないとしている。また、今回は過去のような実弾演習は現時点では行われていないという。

中国艦艇の台湾海峡での活動について、国防部は否定せず

謝日升は、中国が設定した空域留保区域が上海から福建省南西部まで、総延長約1000キロメートルにわたり、国際航路を意図的に避けていると指摘。第一列島線と西太平洋以東への拡大を図る意図は明白であり、国防部は主に訓練から演習へ、演習から実戦への移行を警戒している。現在まで中国当局からの軍事演習の公式発表はなく、通常の状況下であるが、通常訓練の一環として大規模な戦力と広域での訓練が行われていることは注目に値する。実戦への移行などの行動だけでなく、他国への影響も懸念され、この機会に国軍も必要な対応措置を取る必要があると述べた。

海外メディアが報じた90隻以上の中国軍艦が台湾海峡周辺で活動しているという点について、謝日升は否定せず。しかし、この数字は台湾だけでなく、日本など周辺国も共同で把握しているものであり、数字自体の懸念に加えその行動が周辺地域に与える不安と懸念も重要だと述べた。数字に関しては地域の他国も関係するため詳細な説明は控えるとしているが、確かに「驚異的な数」であり、その展開位置は台湾の東方、第一列島線と第二列島線の間に及んでいると指摘している。その意図は明白であり、公務船には海警船やその他の船舶も含まれているが、公務船である限り、国防部の監視対象になっている。

謝日升は、現時点で中国側は軍事演習とは宣言していないと強調している。これまでは軍事演習を宣言すると、公式メディアを通じた宣伝など、一定のパターンがあった。しかし今回は現時点でそれがない。ただし、国防部が実際に確認している状況では、解放軍の西太平洋における三つの戦区の海軍戦力が、すでに外国軍を排除できる規模の戦力を形成しているという。昨日から東部海域の南東付近、東側に解放軍の防線が形成され、「台湾海峡の内水化」、すなわち台湾海峡の問題は解放軍が自ら処理するという主張を示そうとしていると指摘。現在懸念されているのは、社会がこれまで彼らの行動予告に慣れてしまっているが、国軍は彼らの宣言を待って行動を起こすわけにはいかないという点である。

台湾ニュースをもっと深く:風傳媒日本語版Xをフォロー👉 @stormmedia_

最新ニュース
日本、半導体供給網の“中核”目指す 石破内閣、台湾海峽危機に備えRapidusを巨額支援
民進党、『次の柯文哲』探し?  黄揚明氏が予測:この人物は苗博雅より強い
タイソンとポールの再戦を強力要請、​サウジが破格の7億ドルを提示! 「3分KOで賞金独占」条件付き
トランプ氏、台湾防衛の約束は拒否:習近平と通話も言及なし
「民主主義を理解しているのか」民進党元副総統が戒厳支持文に警鐘! 呂秀蓮氏「対中国批判だけの安易な思考」
民進党、自民党青年局を参考に新組織設立へ 20年ぶり自民党本部訪問の林右昌氏が明かす
中国人留学生の入学阻止? 東京大学ウェブサイトに「六四天安門」が埋め込まれる
中国が台湾芸能人に“政党結成”打診か 2026年選挙に向け林佳龍外相が警鐘「台湾は対策を講じるべき」
アイドルから女優・YouTuberへ 施鈺萱が日本で11年以上夢を追い続ける!
米中フォーカス》米日韓「民主主義同盟」が窮地に
韓国厳戒令》“青瓦台の呪い”が襲う?反逆罪で弾劾危機の尹錫悅と歴代大統領の暗い末路
陸軍2025カレンダーを公開、9月の隠し要素は暗号ではない! M1A2T戦車とHIMARSが主役に
日本国家プロジェクトRapidus、TSMCに挑む|1.7兆円投じた半導体復権への賭け
台北・中山駅グルメ19選! 職人技が光る極上とんかつ、本場の絶品餃子も要チェック
《2024年台北・大稻埕グルメ14選!》迪化街だけじゃない、朝から晩まで楽しむおすすめガイド
2025年台北牛肉麺おすすめ12店舗! ミシュラン掲載店から老舗まで完全ガイド
トランプ氏、AI・仮想通貨政策の要職にPayPal元幹部を起用 マスク氏の盟友・規制緩和に期待
《台北》仁愛ロータリー、50年前の空撮写真が公開 「未来的な感覚」と驚きの声
舞台裏》台湾軍は韓国部隊から学べるか? 韓国戒厳令で特殊部隊が「壁を越えられず」:背後に大国からの指示
金融犯罪捜査官の死亡事故、不審点相次ぐ 最高検が調査へ
日台の架け橋目指す『Machiのストーリー』 コロナ禍で観光ガイドの夢を変更
TSMCの経済波及効果、10年で11兆円と試算 熊本県は第3工場誘致を要請
台中の23歳兵士、新兵訓練でいじめ被害か 除隊後に脳萎縮まで判明
薄瓜瓜氏、SNSで語る:父 薄熙来氏の「3つの過失」認め、習氏との確執否定
陳睦衡、オリックスと育成契約 3年以内の支配下登録を目指す!
舞台裏》大統領警護官が真夜中に頼清徳氏を起こす!韓国戒厳令で台湾・国家安全保障チームが米韓に秘密連絡 衝撃の返答を聞く
民進党“戒厳令支持”に韓国ネットユーザー唖然 「彼らは戒厳令で迫害された側だったのに」
台湾初の神戸直行便!スターラックス航空が来年4月に就航
支持者も怒り心頭!民進党「戒厳投稿」が2度炎上 支持者が批判:初心を忘れたなら自重すべき
韓国 大統領弾劾の危機:戒厳令失態で失った民心、尹錫悦は朴槿恵に続く2人目の「罷免」大統領となるか
スターラックス航空、12月から「沖縄-台中」直行便を就航 両都市間の観光促進へ
中国人留学生団が台湾大学訪問で抗議 学生ら「ここは中国台北ではない」と主張
限定「台湾パイコー弁当」が関西に初登場!  農業部:日本市場での台湾産豚肉拡大へ
韓国の戒厳令とは:尹大統領一人で発令可能?解除できるのは誰?
韓国戒厳令6時間で解除、台湾安全局が警戒3項目を公表
民主党は韓国戒厳令を支持? 「野党勢力が国家を脅かす」とSNSで同調批判
韓国が戒厳令を宣言!尹大統領、野党勢力を「立法独裁、政府機能麻痺、憲法秩序踏みにじり」と非難
台湾Eコマース大手が人員削減 数百人規模で関連事業にも影響
賴清徳訪パラオへ ウィップス大統領「中国に自制求める」
米軍、台湾有事の補給問題に新解決策 米メディア:洋上ミサイル装填システム「TRAM」が鍵
「地上最強」戦車がいよいよ来台へ! 関係者が明かす:第一陣のM1A2T戦車は12月中旬に到着予定
米メディア、賴清徳のハワイ経由に注目 CNNが熟考された行動と「意義重大」評価
【インタビュー】モデル×釣りエキスパート!利水つばさが語る日台ルーツと"逆三角形"理論の挑戦
台北は西門町だけじゃない!5大必見文創園区を紹介:マーケット散策、グルメ、展覧会など盛りだくさん
2024年新北クリスマスランド“コンサート出演者”が明らかに! イベント時間・交通情報を一挙紹介
台湾最強のドリンクスタンドは?デリバリーが選ぶ「あの店」が6つの県・市で首位獲得!
中国でNintendo Switchのオンラインサービス停止へ それでも「影響なし」の声、その理由とは?
賴清徳の外遊に合わせ、米国が3億8500万ドルの対台湾武器売却を発表 国防部:防空能力強化に貢献