厳しい125%の関税を課す!トランプはなぜ中国を狙い撃ちするのか?単なる報復ではなく、背後には1つの計算があった...

2025-04-11 17:34
トランプ大統領は最近、ほとんどの国に対する報復的関税を90日間延期すると発表したが、中国に対する関税は増やし米中の経済・貿易の緊張をさらに高めた。(写真/AP通信)
トランプ大統領は最近、ほとんどの国に対する報復的関税を90日間延期すると発表したが、中国に対する関税は増やし米中の経済・貿易の緊張をさらに高めた。(写真/AP通信)
目次

アメリカのトランプ大統領は最近、ほとんどの国に対する報復的関税を90日間延期すると発表したが、中国に対する関税は減らすどころか増やし、米中の経済・貿易の緊張をさらに高めた。世界の大多数の国が依然として10%の基本関税に直面している一方、中国には最大125%の懲罰的税率が課され、トランプの対中政策の強硬な姿勢を示している。イギリスのBBC報道によると、トランプのこの動きは単なる関税報復ではなく、世界貿易秩序を再構築し、中国の「世界の工場」としての主導的地位を弱体化させる意図がある

トランプは世界貿易の共通認識に挑戦

トランプは、この措置が中国がアメリカ商品に84%の関税を課していることへの反撃であると述べ、これは北京の米国に対する「敬意の欠如」を反映していると考える。BBCの報道によると、トランプは、最初の任期で未完成のままだった任務が今や全面的に推進されると強調している。つまり、長年にわたって「開かれた貿易は世界に有益」とする主流の信念に挑戦することであり、特に中国との貿易依存関係を標的にしている。

長年にわたり、中国は安価な商品を提供し、グローバルサプライチェーンを統合し、多国籍企業を引き付けてきた。しかし、トランプと一部の経済的ナショナリストたちは、中国の台頭がアメリカの製造業の衰退、ブルーカラー労働者の失業、経済主権の損失をもたらしたと考えている。

中国の転換は期待通りではなく、アメリカはもう忍耐力がない

BBCによると、外部からは中国経済が台頭した後、政治改革と消費への転換を推進し、自由市場志向の国になることが期待されていたが、願いとは裏腹に、中国共産党政権はさらに強化され、「中国製造2025」などの計画を通じて、重要な製造分野で世界覇権を争う野心を明確に表明している。

現在、中国は世界の電気自動車の60%と電池の80%の生産元となっており、アメリカの中国の経済戦略に対する警戒心も日々高まっている。

交渉か対立か?鍵はまだ明らかではない

BBCによると、米中の将来関係は2つの重要な要素に依存するという:1.中国が交渉の招待を受け入れるかどうか    2.アメリカが期待する構造的な譲歩、輸出主導型経済の放棄を含め、行う意志があるかどうか

しかし専門家は、現在の情勢は予測が難しいと考えている。北京は輸出モデルと国家再生を結びつけ、さらに情報の流れを厳しく管理しているため、市場開放や技術障壁の引き下げなどの条件を受け入れる可能性は低い。

アメリカはまだ自由貿易を信じているのか?

トランプは何度も、関税自体が有益であり、国内産業を保護し、企業の回帰を促し、さらには税収を増やすことができると述べている。もし中国がこれこそがアメリカが関税を引き上げる真の目的だと考えれば、交渉したとしてもアメリカは保護主義を放棄しないと判断し、交渉は無意味だと考えるかもしれない。

BBCは最後に、トランプの最新の措置は世界貿易体制の大きな転換点を示している可能性があると述べている。もし米中が将来、非協力的なゼロサムの競争に向かえば、世界経済は大きな再構築に直面する可能性がありさらには経済冷戦へと悪化する可能性もある

台湾ニュースをもっと深く:風傳媒日本語版Xをフォロー👉 @stormmedia_jp

最新ニュース
日本語学科卒業でも日本での就職に憧れず…縁あってHesterは日本に10年以上滞在
夢を叶えるため日本留学へ、困難から好転まで Hitomiが過去を振り返り新目標を設定
トランプは関税を課すのか課さないのか?世界貿易戦争は終わったのか? 「相互関税」の急転直下を一文で理解
台湾ロックが日本で大人気!50歳の日本人ファンは「拍謝少年」を聴き台湾語を学び始める
中国、対米関税を一気に125%へ引き上げ 「米の数字遊びは世界の笑いもの」と強く反発
大阪・関西万博グルメに注目!「うかい亭×寿司職人」の競演、その場で味わう贅沢ダイニング誕生
東京駅グランスタの人気商品ランキング発表!焼きたてスイーツ&本マグロ丼が大ヒット
「テレサ・テン幻の新曲」数十年ぶりに発見!未発表音源が東京の倉庫で発掘、6月リリースへ
論評:“脱中入北”? 頼清徳の終末への狂詩曲
舞台裏》潜水艦の秘密! 日本の追跡、漁民がクジラと勘違い…海鯤号の海上試験、水中に潜む監視網
台湾鉄道、運賃26.8%値上げ決定 台北〜高雄は975元に 2025年6月から新料金
呂紹煒のコラム》大きな戦略ゲーム?勝手な解釈は中止だ! トランプはあなたが思うほど「先見の明」があるわけではない
相互関税の90日間延期後、『エコノミスト』が「先延ばしの芸術」を語る:トランプは本当に予測不能なのか?
SNS投稿が留学ビザ剥奪の要因に?トランプ政権、留学生とグリーンカード申請者への審査を拡大 「反ユダヤ的言論」でビザ却下も
2025大阪万博》台湾の“未来”と“感性”を体感!大阪万博・TECH WORLD館の見どころ解説
中国人配偶者の国籍取消しは“魔女狩り”? 学者が非難:台湾は暗黒時代に逆戻り、善良な市民の中で「敵を作り出している」
桃園空港が世界トップ50入り 「手荷物サービス」で世界一に輝く―Skytraxランキング2025
台湾発「チョコミントもち」が海外で大人気 外国人「もっと買えばよかった」も…台湾人「存在すら知らない」
「相互関税」一時停止も交渉継続が鍵 日本がトランプ氏と交渉の最優先権を獲得、専門家が語る石破政権の3つの戦略
中国、対米関税を一気に84%へ引き上げ 世界市場に衝撃、株価・原油ともに急落
台湾・台北MRT車内が浸水 豪雨で淡水駅に水流入、乗客「水上列車みたい」
50カ国が順番待ちをする中、なぜトランプは日本を交渉へ指名したのか? 彼らは誰を派遣?交渉の切り札は何?台湾は何を学べるのか?
噂が現実に:トランプが関税を90日間停止し株式市場が急騰、投資家は本当に安心できるのか?
吳典蓉コラム:対米交渉 賴清德は蔡英文に及ばないのか?
舞台裏》アメリカは演技をやめた!台湾に直接核エネルギーと武器を売り込み だがトランプが本当に欲しいのは…。
速報》台湾・新北、桃園で浸水警戒発令 鶯歌・樹林・楊梅など6地域に注意呼びかけ
トランプ氏が関税撤回の理由とは?英FTが分析「真の理由は米国債危機」
トランプ氏、相互関税を90日延期も市場は警戒継続 エコノミスト誌が「3つの懸念」を指摘
世界の株式市場が急騰 トランプ氏が関税を90日間停止 台湾先物は夜間取引で9%超上昇
【速報】トランプ氏、関税措置を90日猶予 台湾株急騰で19,000突破 TSMC・鴻海はストップ高
台湾は習近平への大きな贈り物? 『エコノミスト』:アメリカは最終的に中国を再び偉大にする
トランプが「台湾の砦」全体を移転? 米商務長官:「半導体産業すべて」が台湾から米国へ移動
舞台裏》米国土安全保障省を動かす!内戦時の銃口が向くことを懸念 台米連携で暴力団の武装解除、竹聯幇主の権力闘争を注視
タイガーエア台湾初の女性董事長に黄世惠氏就任 LCC運営に精通、英語・日本語も堪能
松井秀喜氏、恒例の野球教室開催 魚雷バットに言及「違反でなければ自由」
舞台裏》柯建銘に何が起きているか誰が理解できるのか かつて柯文哲は違和感を、民進党立法委員は不満を、卓栄泰は苛立ちを感じ…
トランプ氏、対日24%関税を決定 石破首相の投資表明も効果なし、台湾も他人事ではない
琉球放送の元アナウンサー、同僚に薬物混入 睡眠薬入り飲料で急性薬物中毒、傷害罪で起訴
【台湾株暴落】TSMC800元割れ、鴻海は3日連続ストップ安 国安基金の支え効かず
米国、中国からの一部輸入品に104%の関税 ホワイトハウス「8日発効、9日徴収開始」
トランプ政権が米ウォール街を混乱へ、08年金融危機再来か! 英メディア:米企業「目立つ鳥は撃たれる」を恐れ、公然と敵対できず
トランプ氏の「相互関税」は水増し4倍? 米シンクタンクが誤算指摘、台湾の実質税率は10%程度
【台湾】トランプ氏の対中関税包囲網に板挟み 学者「中国は非平和手段に出る可能性」
トランプ氏、TSMCに圧力 「アメリカで工場を建てなければ100%関税」
【速報】台湾・宜蘭でM5.8の地震 北部広域で揺れ、国家警報システムも発動
寄稿:世界大地震の中で、緑陣営はまだ罷免の夢を見ている
【新新聞】トランプ高関税で世界を交渉テーブルに引き戻す 台湾の最大の弱点が露呈
舞台裏》関税大戦で台湾政府は苦難の女主役! 頼清徳の読書会閣僚は高慢、鄭麗君は後始末を担うのみ
【速報】台湾株価急落で国家安定基金が出動決定、必要に応じて資金投入 台湾株式市場の安定を維持へ
【日経平均1876円高】石破首相がトランプ氏と関税協議 米日会談で市場に反発ムード