トップ ニュース 李忠謙コラム:中国、最先端チップの「最後の1マイル」に挑む 大量備蓄と逆解析、空間で時間を稼ぐ
李忠謙コラム:中国、最先端チップの「最後の1マイル」に挑む 大量備蓄と逆解析、空間で時間を稼ぐ この画像は、FLUX 1.1 [pro] Ultraによって作成。
中国が開発したDUV(Deep Ultraviolet)リソグラフィ装置の試作機が、上海のウエハー工場に納入されテストが進められている――そんな報道が最近、各メディアで大きく取り上げられた。
この装置は最先端のEUV(極端紫外線)ではなく、商用レベルにも達していないが、米国や同盟国による輸出規制が日増しに厳しくなるなか、中国は半導体製造装置の国産化を急速に進めている。一般的には、中国が空母や電気自動車、ドローンを作れても、リソグラフィ装置という巨大な壁の前では北京も打つ手がない――そう見られてきた。
しかし、米商務省の幹部が北京を訪問したタイミングでファーウェイが国産7ナノチップを搭載した5Gスマホを発表したように、逆境のなかでも中国は執念を見せてきた。かつてテンセントのAI「文心一言」が嘲笑されても、その数年後にはDeepSeekがシリコンバレーやウォール街を驚かせた。
リソグラフィ技術がチップ製造で最も複雑かつリソースを要する工程であることは間違いないが、中国の半導体産業がどこまで迫っているのか、世界が固唾をのんで見守っている。
米ワシントンのシンクタンク「安全保障・新興技術センター(CSET)」が7月14日に発表した最新レポート「Inside Beijing's Chipmaking Offensive」によると、2019~2024年の間に中国企業はエッチング、洗浄、成膜など重要装置分野で市場シェアを大幅に拡大した。ただし最重要のリソグラフィ技術では依然として大きなボトルネックが残り、オランダのASMLが握る世界的優位は揺るがない。
それでもリソグラフィ装置本体から視点を広げてみると、米ジョージタウン大学の新興技術観測所(ETO)がまとめた2024年のサプライチェーン分析や「日経アジア」の詳細報道が示す通り、中国メーカーは未曽有のスピードで存在感を高め、複数の分野で海外競合のシェアを侵食し始めている。
「中国製造2025」を掲げてきた北京は、米国主導の厳しい輸出規制の圧力を受けながらも、なお強い追い上げ意欲を示している。
この変化を後押しするのは、米国主導の厳しい輸出規制だ。先進装置の流入が制限され、米中テック戦争における「首を絞める戦略」として機能するなかで、中国のウエハー工場は国内サプライヤーへの切り替えを迫られている。
この「デカップリング」の圧力は、中国国内に大きな需要を生み出し、国産装置メーカーにとって前例のない発展のチャンスと試練の場を提供している。
各工程での進展 CMP(化学機械研磨):ウエハー表面を何度も研磨する重要工程で、米アプライドマテリアルズがなお約60%のシェアを保持するが、中国の華海清科(Hwatsing Technology)が急成長。中国市場シェアは2022年の1.5%から2023年には約11%へと急上昇し、5年間で8ポイント伸ばした。難易度が比較的低い分野では、中国勢はすでに市場を奪う力を備え始めている。
エッチング・洗浄装置:リソグラフィで投影されたパターンをウエハーに刻む工程で、北方華創(NAURA)、中微公司(AMEC)、米企業を買収した屹唐半導体(Mattson Technology)などが勢いを増し、ドライストリッピング市場で中国勢は35%のシェアを獲得。世界のトップグループに並び、先進プロセス向けドライエッチングでも3%未満から11%にシェアを伸ばし、米韓勢は後退傾向を示した。
成膜装置(Deposition):ウエハーに薄膜を形成する技術で、国家大基金の支援を受けた北方華創、拓荊科技(Piotech)、中微公司が牽引。中国全体のシェアは5年間で2%から7%へ。PVD(物理気相成膜)市場では北方華創が1%から10%へ拡大し、米国に次ぐ世界2位のサプライヤーとなった。
リソグラフィ装置:越え難い「アキレス腱」 複数分野で突破を遂げたものの、半導体装置産業チェーンで最も技術が複雑で価値が高い部分であるリソグラフィ装置において、中国は依然として巨大な挑戦に直面している。
リソグラフィ装置は「現代工業の王冠の宝石」と称され、人類の製造技術の頂点を体現する。現在この市場は、オランダのASML、日本のニコン、キヤノンが独占。その中でもASMLは、深紫外光(DUV)装置で圧倒的な主導権を握るだけでなく、7ナノ以下の先端プロセスに必須の極紫外光(EUV)装置を世界で唯一供給できる存在だ。
ASMLの強さを支えるのは、極めて緻密で閉鎖的なサプライチェーンだ。2013年に買収した米Cymer、そして2016年に出資した独ツァイス傘下Carl Zeiss SMT。このツァイスの光学システムは「リソグラフィ装置の目」と呼ばれ、その精密さは想像を絶する。
フラウンホーファーIISBのアンドレアス・エルドマン氏はこう解説する。
「リソグラフィ装置を作るには、最高度の光学技術に加え、精密機械、電子、化学、数学、計算能力が一体となって働かなければならない。それゆえに、世界でもごくわずかな企業しか実現できない。」
ASMLの現CEO、クリストフ・フーケ氏も「日経アジア」の取材にこう述べている。
「光源の専門家が光学システムを理解していないことすらあり得る。それほど分野が違う。EUVは膨大な知識の集積であり、短期間で模倣するのは極めて難しい。」
ETOの統計によると、2019〜2024年で中国のリソグラフィ装置シェア増加はわずか。唯一の国産メーカー、上海微電子装備(SMEE)が成熟プロセス用i-line装置で約4%を占めるに過ぎず、しかも90ナノ装置を納入しても「設置後1年経っても正常に動かない」という声すら出ている。
「挙国体制」による攻略戦 しかし中国は諦めていない。ファーウェイは上海に巨大な研究開発拠点を構え、ASMLやアプライドマテリアルズなど世界大手から人材を引き抜き、さらに深圳昇印光電(SiCarrier)、上海昱亮集成(Yuliangsheng)など新興企業を育成して、国産DUV、さらにはEUV装置の開発を目指している。
その背後には国家の全面支援がある。中国は2024年5月、「国家集積回路産業投資基金(大基金)」の第3期を立ち上げ、規模は3440億元(約7兆800億円)。フォトレジストや反射鏡、レーザー光源など、リソグラフィ装置サプライチェーン全体を重点育成対象に据えた。
二本立て戦略:リバースエンジニアリングと市場投入 中国は二つの戦術を同時に走らせている。一つは、SMICやCXMTといった国内チップメーカーが歩留まり低下のリスクを承知で国産装置をラインに投入し、実戦でデータを蓄積していること。北方華創のエンジニアは「国際装置のパラメータを工場が共有し、調整を助けてくれている」と明かす。
もう一つは、外国装置の積極的な買い込みだ。中国税関データによると、2024年だけでASMLから89.2億ユーロ(約1兆5,400億円)分を購入し、ASMLの売上全体の41%を占めた。多くは生産用ではなく「リバースエンジニアリング」用とされ、内部構造や原理の解析に使われている。
台湾清華大学半導体学院の林本堅院長はこう指摘する。
「リソグラフィ装置成功には、メーカー支援、長期の経験、そして異次元の精密工学力が必要だ。資金だけでは解決できない。」
それでも米国の輸出規制が、逆説的に中国装置メーカーに「黄金時代」をもたらしたのは確かだ。ある中国装置企業幹部は「現時点で性能はまだ敵わないが、他に選択肢がないからこそ、国産装置にチャンスを与え続けるしかない」と語る。SMICやCXMTも歩留まり低下に悩まされているが、試行をやめる気配はない。
Needhamのアナリスト、チャールズ・シー氏は「中国はリソグラフィ以外のほぼ全カテゴリーで大きな進歩を遂げた。ASML装置の大量備蓄は、自主開発にとって貴重な時間を稼いだ」と分析する。ASML自身も年次報告で「巨大な資源と地政学的動機を持つ新規参入者の脅威」を認めた。
華為は台積電やASMLから人材を引き抜き、2021年設立のSiCarrierを支援。さらに光学部品メーカー「宇量昇(Yuroong)」と連携し、中国初の液浸DUV装置の共同開発を進め、最終的には「米国の制限を受けないEUV装置エコシステム」構築を狙うという。
日本の装置サプライヤー幹部も「もし彼らが突破すれば、全ての非中国系サプライヤーに巨大な圧力がかかる」と率直に語る。
バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチのディディエ・セママ氏は「5年後、10年後、あるいは15年後かもしれないが、中国は最終的にリソグラフィ技術でも進歩を遂げるだろう。ただASMLと競えるかは疑問だ。しかし中国にとってはそれで十分なのかもしれない」と展望を示した。
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