ドイツのメルツ首相は、プーチン大統領がゼレンスキー大統領との「一対一」の会談に同意したことを明かした。この情報は、トランプ大統領とプーチン大統領の電話会談後に得られたもので、2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、両者が直接対話を行う初の機会となる。ただし、メルツ首相は慎重な態度を示し、クレムリンが公式な平和案を要求し続けてきたため、プーチン大統領が会談に出席する「勇気」があるかを疑問視すると述べた。
なぜトランプ氏は欧州サミットの途中でプーチン氏に電話をかけたのか?
18日、トランプ氏はホワイトハウスでゼレンスキー大統領や欧州の指導者と多国間協議を行っていたが、会議がいったん中断され、トランプ氏がプーチン大統領に直接電話をかけた。ドイツメディア「ビルト」がこの一幕を最初に報じ、欧州の指導者たちは通話に参加していなかったと強調した。CNNのコメンタリーでは、この電話のタイミングが特に敏感であり、ウクライナ戦争と安全保障の問題が注目されている中、トランプ氏の行動は国際的な注目を集め、アメリカの戦局における立ち位置が再び焦点となったと指摘された。
三者会談はいつ行われるのか?トランプ氏は何を示唆しているのか?
トランプ氏は会議後、欧州の指導者との会談が「非常に円滑に進んだ」と強調し、プーチン氏とゼレンスキー氏の会談を手配したことを発表した。その後、「三者会談」が行われる予定であると述べた。トランプ氏は、「会議が終了した時、ロシアのプーチン大統領に電話をかけ、プーチン大統領とゼレンスキー大統領の会談を手配し始めた。場所はまだ決まっていない。彼らの会談の後は、両大統領と私自身を含めた三者会談が行われる。」と語った。トランプ氏は、これが4年以上続く戦争に対する「非常に良い、非常に早期の一歩」であると直言した。
ゼレンスキー氏の態度に変化があったのか?
ホワイトハウスでの会談終了後、ゼレンスキー大統領は今回の対話を「最も良かった」と形容し、カメラの前で「ありがとう」と叫び、トランプ氏が三者会談に出席することを明確に希望した。トランプ氏は、「ゼレンスキー大統領が望むなら、彼は会談に参加するだろう」と応えた。また、トランプ氏はロシア側が1000人以上のウクライナ戦争捕虜を解放する予定であることを明かした。この詳細は、会談の雰囲気が柔らかくなっていることを示す象徴とされた。 (関連記事: 「台湾有事」に備え 日本・台湾が「異例の覚書」入国情報を共有、中国工作員の流入防止 | 関連記事をもっと読む )
アメリカは「類NATO」部隊を派遣することを考えているのか?
その後の欧州指導者とのサミットで、トランプ氏はウクライナへの停戦体制を支援するために「類NATO」の安全部隊を派遣する可能性を排除しなかった。彼はアメリカ軍を出動させるとは約束せず、むしろ多国籍部隊の協力を重視し、欧州の安全保障の保証として位置づけた。NATOのルトテ事務総長は、アメリカの関与の姿勢が「非常に重要」であると強調し、今後の保障はNATO条約第5条「集団防衛」原則に基づく可能性があると述べた。