東日本旅客鉄道(JR東日本、社長・喜㔟陽一)は、東京都港区の「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」で8月23日、一般向けドローンショー「ドローンショー in Summer」を初めて開催する。羽田空港の航空路直下に位置し、線路や国道にも近接する都市部特有の制約下で行われるショーは技術的難易度が高く、同社はこれまで電波干渉や高度制限への対応など多方面から検証を重ねてきた。
2部構成で各15分 事前予約制
ショーは19時と20時30分からの2部構成で、各回15分程度。会場内「THE LINKPILLAR 1 SOUTH」フロアに設けた特別観覧エリアで実施され、各回先着50組200人を招待する。観覧には事前予約が必要で、TAKANAWA GATEWAY CITYアプリから受け付ける。荒天や風速5メートル毎秒以上の場合は中止となる予定で、開始前には室内ドローンショーも行われる。
「勇翔2034」に基づく取り組み
JR東日本は経営方針「勇翔2034」でエアモビリティを活用した新規ビジネス創出を掲げている。これまで都内でのドローン物流実証や、高輪ゲートウェイシティでの空飛ぶクルマ展示、点検用ドローンのレース開催などを通じ、社会的受容性向上や関心の醸成を進めてきた。今回のショーは、都市空間における新たなドローン活用の可能性を探る取り組みの一環となる。
安全性確保のための実証
開催に先立ち、同社は2024年6月から10月にかけて電波・磁場調査やデータ伝送試験を実施。2025年3月には限定公開で試験的なショーを行い、今回の一般公開につなげた。安全対策として、電磁波や電波干渉の回避、電車との干渉を防ぐための遮蔽トラック設置などを行っている。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」都市開発と連動した街づくり
「TAKANAWA GATEWAY CITY」は品川開発プロジェクトの一環で、「Global Gateway」をコンセプトにビジネスや文化の創出を目指す街づくりを推進中。高輪築堤の保存・公開や最先端技術展示などを通じて歴史的価値を高めている。2025年3月には「THE LINKPILLAR 1」が開業し、高輪ゲートウェイ駅も全面開業を迎えた。
編集:梅木奈実 (関連記事: TAKANAWA GATEWAY CITYで「ドローンショー」開催へ JR東日本が都市型空間での運用に挑戦 | 関連記事をもっと読む )
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