台湾民意基金会の世論調査》台湾人は民進党をどう見ているのか 約6割が「清廉ではない」、「独立志向・反共」で高評価も、信頼性に課題

台湾民意基金会が最新の世論調査を公表し、「台湾人から見た民主進歩党(民進党)」のイメージについて調査を行った。(資料写真/劉偉宏撮影)
台湾民意基金会が最新の世論調査を公表し、「台湾人から見た民主進歩党(民進党)」のイメージについて調査を行った。(資料写真/劉偉宏撮影)

台湾民意基金会は2025年12月23日、「台湾人の目に映る民主進歩党(民進党)」をテーマとした最新の世論調査結果を公表した。調査では、民進党のイメージについて8つの重要な特性に焦点を当て、国民の認識を分析している。

同基金会の董事長である游盈隆氏は、この8項目のうち7項目が、11月に実施した国民党のイメージ調査と共通しており、比較研究を可能にする設計になっていると説明した。

調査結果によると、民進党は8項目のうち4項目で肯定的評価が否定的評価を上回った一方、残る4項目では否定的評価が肯定的評価を上回った。游氏はその中でも、「清廉さ」と「執政能力」が民進党にとって最大の弱点になっていると指摘している。

具体的には、回答者の59%が「民進党は清廉な政党である」という見方に同意せず、また55%が「最も執政能力のある政党である」とは考えていないという結果が示された。

20251222-台湾人眼中的民主進歩党,8個形象特質,同意減去不同意的比例。(台湾民意基金会提供)
台湾人から見た民主進歩党(民進党)に関する8つのイメージ特性について、「同意」から「不同意」を差し引いた割合。(図/台湾民意基金会提供)

民進党は清廉な政党か

調査では、「民進党は清廉な政党である。あなたは同意しますか」と質問した。その結果、「非常に同意する」が10.7%、「まあ同意する」が24.0%、「あまり同意しない」が24.6%、「まったく同意しない」が34.5%、「意見なし」が4.7%、「分からない・無回答」が1.4%だった。

これをまとめると、同意は35%、同意しないは59%となり、否定的評価が肯定的評価を24.4ポイント上回った。

游盈隆氏は、この結果が示す明確かつ重要なメッセージとして、「台湾の成人の約6割が、民進党を清廉な政党とは見なしていない」という現実を挙げた。一方で、清廉だと考える人は35%にとどまっている。

「『清廉』を結党時からの核心的価値として掲げてきた政党にとって、これは極めて大きな皮肉であり、重大な否定であり、非常に深刻な警鐘だ」と游氏は分析している。

また、8つの政党イメージ項目の中で、民進党支持者が唯一自信を欠いているのが、この「清廉さ」である点も注目に値すると指摘した。

具体的には、民進党支持者のうち、「非常に同意する」は24.0%、「まあ同意する」は44.5%、「あまり同意しない」は20.1%、「まったく同意しない」は5.3%、「意見なし・分からない」は5.9%だった。

つまり、支持者のうち「民進党は清廉な政党だ」と強く断言できる人は4分の1にも満たない。他の7項目では支持者の8~9割以上が肯定的評価を示しているのに対し、「清廉」という項目に限っては歯切れが悪く、この点は非常に示唆的だと游氏は述べている。

20251222-民調詢問,民進党が清廉な政党であるかどうかについての意見。(台湾民意基金会提供)
世論調査では、「民進党は清廉な政党だと思うか」と質問した。(図/台湾民意基金会提供)

民進党は最も執政能力のある政党か

続いて、「民進党は最も執政能力のある政党であると思うか」との質問に対しては、「非常に同意する」が17.0%、「まあ同意する」が22.8%、「あまり同意しない」が25.2%、「まったく同意しない」が30.1%、「意見なし」が3.4%、「分からない・無回答」が1.4%となった。

同意は40%、同意しないは55%で、否定的評価が肯定的評価を15.5ポイント上回った。

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