ヴァンス氏、死神の旅路を免れる? 米海兵隊の砲弾が高速道路上空で爆発、破片が副大統領の護衛車両を直撃

2025-10-21 21:04
2025年9月15日、アメリカ副大統領のJ.D. ヴァンス氏。(AP通信)
2025年9月15日、アメリカ副大統領のJ.D. ヴァンス氏。(AP通信)
目次

アメリカ南カリフォルニアのキャンプ・ペンドルトンでは19日、アメリカ海兵隊創立250周年の盛大な記念イベントが行われていた。しかし、一発の155ミリ榴弾が州間高速道路5号線の上空で予期せず爆発し、金属片が偶然にも副大統領のバンス(JD Vance)氏の車列を直撃した。このことにより、カリフォルニア州知事のニューサム(Gavin Newsom)氏が事前に発した「油断しないで」という警告が、驚くべき「神の予言」と化した。

「小石が落ちてくる音のように聞こえた」

カリフォルニアハイウェイパトロールが提出した内部報告によれば、この恐ろしい事件は当日の午後1時46分に発生したという。当時、キャンプ・ペンドルトン内のホワイトビーチから155ミリ砲弾が発射され、遠方の標的を目指していた。しかし砲弾は飛行中に、アメリカ西海岸で最も交通量の多い動脈である州間高速道路5号線の上空で突然爆発。

その時、数名のカリフォルニアハイウェイパトロールの警官が副大統領バンス氏を基地に護送し終え、ラスプルガスロード付近の入り口で車両を停めていた。ある警官は報告で「小石が落ちてくる音のようなものが聞こえたが、最初は気にも留めなかった」と述べた。しかし、他の2名の同僚は直接、2インチ(約5センチ)幅の金属片が空から落下し、パトロールカーのボンネットに激突した様子を目撃。この衝撃でボンネットには明確な凹みが残った。報告には、別の警察用オートバイの周囲の地面に他にも砲弾の破片が見つかったと記されている。

幸いにも、この事故で負傷者はいなかった。『ニューヨーク・タイムズ』は、もし州知事のニューサム氏が強硬に、17マイル(約27キロ)に及ぶ高速道路の閉鎖を主張していなかったら、この砲弾の雨はパトロールカーのボンネットだけではなく、日常的にここを通過する8万台以上の民間車両にも降り注いでいただろうと指摘している。

「徒労の政治ショー」:州知事とホワイトハウスの激しい抗争

この事件の核心は、ただの軍事演習の事故ではなく、既に政治的な暗闘が進行していた証でもある。

民主党所属であるカリフォルニア州知事ニューサム氏は、記念祭の計画段階で、海兵隊が実弾を州間高速道路5号線の上空に飛ばす案に強く反対した。ニューサム氏は、交通量が多い主要道の上空で実弾射撃を行うことは、公共に受け入れがたいリスクをもたらすと考えていた。しかし、軍の当局はその時、余裕を見せ、「演習は『認可された訓練場』内で行われ、定められた安全協定に完全に準じているため、公道を封鎖する必要はない」と州政府に保証していた。 (関連記事: 独占》米国、国民党関係者と「鄭麗文現象」をめぐり意見交換を開始 彼女は「国民党の蔡英文」か、それとも「台湾版トランプ」か 関連記事をもっと読む

軍はまた、「すべての空中、地上、水上の活動は標準作業手順および定められた安全チェックリストに準じて用意され、リハーサルも行われた」と強調。しかし、軍の「専門的保証」に対して、ニューサム州知事は納得せず、州政府の権限を使用して、先週土曜日の演習中に、ロサンゼルスからサンディエゴ間の主要な区間を封鎖するよう命じた。この決定は当時、交通渋滞と市民の不満を巻き起こし、トランプ政権から「過剰な対応で意図的に対立を招いている」と批判された。

最新ニュース
「高輪地区まつり with TAKANAWA GATEWAY 」が10月26日に過去最大規模で開催へ 70ブース・盆踊り・未来体験が一日展開
「牛たんの檸檬」海外初進出!台北に海外1号店オープン 日本の「厚切り牛たん文化」が台湾上陸
「ガラスの天井」を破った高市早苗氏 女権の旗手か、自民党の傀儡か 上野千鶴子が「期待しない」と語る理由
独占》米国、国民党関係者と「鄭麗文現象」をめぐり意見交換を開始 彼女は「国民党の蔡英文」か、それとも「台湾版トランプ」か
「台湾光復節」とは何か 「祖国への復帰」か「占領の始まり」か、揺れる主権の記憶
なぜ「台湾地位未定論」で「台湾光復」ではないのか 台大・張登及教授が語る、戦後東アジア秩序に残った「欠口」
李忠謙コラム:トランプがノーベル平和賞を逃して幸い ガザ停戦は幻想、ゼレンスキー再び屈辱
陸文浩の視点:海強操演が終了、頼清徳氏が視察 共軍は特定目標を狙う合同作戦に踏み切るのか?
歴史的瞬間 日本初の女性首相・高市早苗氏が第104代首相に就任 自民・維新連立で新政権発足
一本の電話で政局が動いた 高市早苗×吉村洋文 「自維連立」誕生の舞台裏
舞台裏》高市早苗氏が初の女性首相就任、維新と連立で始動 林佳龍氏と極秘会談も、対台湾は「安倍路線」継承か?
「自公連立」ついに終焉 自民×維新が「閣外協力」で新時代へ 高市政権誕生の舞台裏
天気予報》「いつ晴れるの?」台湾で豪雨続く 台風24号(フンシェン)の外縁循環が北東季節風と合流、北台湾で豪雨続く 光復節まで不安定
「高市取引」で株価史上最高4万9千円突破 なぜ庶民の生活は豊かにならないのか?
なぜ鄭麗文氏は郝龍斌氏を破ったのか? 游盈隆氏が「世論調査」で読み解く国民党の「歴史的転換点」
一文でわかる「内巻地獄」 EVから太陽光まで過当競争が中国をのみ込む なぜ習近平氏は介入せざるを得ないのか
飛行機で空席に勝手に移動すると追加料金? 専門家が語る「知られざる安全上の理由」
訃報》アインシュタインの隣人、オッペンハイマーに認められた楊振寧氏 35歳で華人科学史を書き換えた理由
舞台裏》鄭麗文氏が当選、盧秀燕氏は複雑? 台湾・次期大統領は不透明のまま 国民党の「次の内紛」が始まる
「アルセーヌ・ルパンの再来か」ルーヴル美術館で“7分間の完全犯罪” ナポレオン皇后の宝飾が奪われる マクロン大統領「歴史への攻撃」と非難
陸文浩の見解:「海強操演」期間、中国軍が情報収集と海空演習を強化
トランプ氏、ゼレンスキー氏に「ドンバス全域割譲」を迫る 地図を投げ捨て「ウクライナは破滅する」発言も
香港空港でUAE貨物機が墜落、2人死亡!着陸の際「異常に偏差」、若い地上職員が殉職
台湾高速鉄道「静寂車両」炎上から見える台湾政治の裏側 高鉄トップ交代で浮上する「新潮流派の交通支配」
光復か、収復か、それとも占領か?政大・劉維開氏が語る「台湾はこうして光復された」
論評:「天選の女王」誕生か?
台湾・国民党の鄭麗文主席、習近平氏と会談意欲表明!両岸「反台湾独立」強調し、頼清徳の行動に「失礼」と批判
イスラエル、ガザで大規模空爆後に停戦再開を発表 少なくとも26人死亡 「平和への道」なお遠く
気象予報》台湾、台風24号(フンシェン)離れても北部・東北部で累積雨量300mm級の「大量降雨」警戒、気温20度台まで低下
イギリス議会、中国スパイ疑惑を受け「中国市民の立ち入り制限」を検討 下院議長が安全強化に言及
北京観察》習近平、台湾・国民党鄭麗文新主席に「異例のスピード祝電」 両岸関係「融氷」の兆しか
中国、レアアース輸出規制強化 TSMCは「第二波」直撃懸念 欧米供給網も実は中国依存
スターラックス航空の新章2》月8000人が利用!ミシュラン料理がラウンジに登場、どんな選択肢があるのか?
「伝説のブルーライン区間車」一日わずか10本未満 途中で全員下車、謎の南港基地へ 台北メトロが明かした「幻のルート」とは?
スターラックス航空の新章1》2026年の航路計画:ヨーロッパへの新路線と高雄の新拠点明らかに
大阪に香る台湾コーヒー「啡嚐嘉義」 阿里山の風味が日本の味覚を征服
韓国財務長官が不満表明:「トランプが“ソウルは3,500億ドルを前払いせよ”と主張する」
エバー航空の客室乗務員が急逝、総経理ら6名幹部が謝罪 「1週間以内に調査完了を約束」
人物》台湾・国民党に波紋――元民進党で台湾独立を掲げた鄭麗文氏、郝龍斌氏を破って新党首に
人物》元台北市長・郝龍斌氏、「将軍の息子」も及ばず 国民党主席選で敗北
台北・微風広場が「夢への入り口」に変身!「アリス、仙境を救う」没入型展が11/8開幕
早稲田大学・岡本隆司教授が語る「中国史の長い影と習近平政権」
台湾人が日本地方創生の推進力に――民進党立法委員・陳冠廷氏「三方に利益をもたらす新しい国際協力」
中国が再び「レアアース規制」発動  NYT報道「トランプへの警告、タカ派けん制」
外国人が見た台湾観光の弱点 日本のブランド運営に学べとAllen氏提言